【文章修行家さんに40の短文描写お題】
配布元:http://cistus.blog4.fc2.com/
■お題に沿って、65文字以内で場面を描写しましょう
■とにかく具体的な描写が第一目標です

人狼SNSの日記で消化したもの一覧です。
文章力向上が目的ではなく、人狼というゲーム上での自分の姿勢を矯正することを目的としています。登場キャラクターは「人狼審問」。
私の場合、この修行は、「ト書き小説化している自分に歯止めをかけるため」というのが第一目的です。
最終目標は「村において、少し気を抜いて読んでも、一読で把握出来る文が書けるようになる」

□部分はコピペで、視点のブレなども当時のまま。☆は状況補足。■はコメントをいただいたり、自分で設定して縛りを入れた時期の補足説明。



□00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。

セバスは考えた。
最近ト書きが小説化している。アクションのようなト書きへ戻りたい、と。
しかし無味乾燥ではいやだなー。最少の文字数で最大の効果を!みたいな、そういうのを、ね。(弱気)(ガチ村でも出来ないんだよねこの辺…)
その為にちょっくら意識改革の第一歩。モノローグ書きたい症候群と戦ってみる。
今回は、情景描写に重点を置き、ストーリー性は気にしないことにする。そうしないと全然書けないので。
これが終わったら、同じ縛りで動作描写向上計画とかやってみたいなーと思ったりも。捕らぬ狸。
人狼っぽくなければここで書く意味はないのでそんな感じで。きっと審問チック。

―――

>その2
>できるだけ、力の限り、 「モノローグ(内面描写/心の声)」・「抽象性」・「理論理屈の語り」を排除しましょう
>説明的な文章も避け、描写から「場面」が想像できるようにしましょう

思った以上に、抽象性を排除って難しいな。けど、楽しい。
差し当たり、「目に見えるものを描く」ことにすれば大丈夫?
素っ気無い気がしてくる。右耳から入って左に抜けてしまいそうな。
理想を言うなら、自分の文を見た人が「どう返そうかな」とわくわくするようなのが書けるようになりたいのだけれどもー。
説明的ってどんなだろう…?ここが一番判断つかない。
この辺、気がついたらご指摘いただけたら幸いなり。

ご指導ご鞭撻お待ちしています。


□01.告白/67文字
彼は、透けそうに薄い紙を開きながら言う。
「これはおみくじといって、自分の運勢がわかる物で」
見せられた紙面には、「人狼」と書かれていた。

□02.嘘/66文字
「牧師様は人狼ではありません」
賛美歌を唄うように穏やかに、瞬き一つせずに修道女は言った。
彼女の手が汗ばんでいることは、誰も知らない。

□03.卒業/65文字
廊下ですれ違いざま、少女は笑った。
「高校でも食べるの?」
少年は口元だけ微笑む。
「学業に差し障りない程度には」
祝いの鐘が校庭に響く。

□04.旅/62文字
彼が長く旅をしていることは、靴底の減り具合でわかった。
皮の部分はよく手入れされており、傍目にはそれほど古くは見えないのだが。

□05.学ぶ/65文字
村長は、寝食を惜しんで文献を貪り読んだ。
どれだけ読んでも満足せず、周りの村から書籍を集めた。
それはすべて、人狼様を影から支える為。

□06.電車/65文字
胎内で聴こえていた音に似ているという電車の音。
その合い間、あるいは重ねるように、私の耳には死者の呻く声が届く。
吊り革を強く握った。

☆01:黒出し
☆02:偽白出し
☆03:囁き
☆05:狂人
☆06:霊能者

■会話文を避ける

□7.ペット/62文字
自警団長が抱いているカメレオンと目が合った。
腹を撫でられると、目がキョロっと動いた。嬉しいのだろうか。
団長の顔も綻んでいる。

□8.癖/64文字
彼は、会話の切れ目、伸びすぎた髪を耳にかけるついでに耳たぶを触る。
仲間の遠吠えが聞こえたときにする仕種だと知っているのは私だけ。

□9.おとな/62文字
赤髪の大柄な男が、村の外れで息絶えた。
男の頭上には少年、足元には少女が佇む。二人のあどけないよく似た顔は、赤黒く汚れていた。

□10.食事/63文字
妻は微笑んで、レタスで巻いた肉を差し出す。夫ははにかみながら受け取り、噛り付く。
未知の味だった。
家族が昨日より一人減っている。

☆08:「人狼→人狼」
☆09:クインを襲撃したウェン&リック
☆10:人狼エレノア

■視点のブレ(客観主観の混在)に注意する
■実際に村中で書くような調子(三人称キャラ視点)を意識し始める

□11.本/64文字
牧童は、羊を牧羊犬に任せて、樹の下で古い本を開いた。あぐらをかいた膝の上に水晶球を置いて覗いても、そこに見えるのは自身の顔だけ。

□12.夢/65文字
詩人の表情は、長い髪の影になりよく見えない。
愛や恋や夢が次々と唄われる。
女はその旋律を味わう顔で、ひと気がなくなるのをじっと待つ。

□13.女と女/64文字
横殴りの雨の中、集会所に逃亡者が飛び込んで来た。室内に居たのは教師一人。
互いに相手の素性など知らぬまま、二人は笑顔で距離を測る。

□14.手紙/65文字
手の震えに苦心しながら、青年は出せない手紙を書き上げて本の間に挟んだ。
満月に追われる心持ちで駆け出す。
僕は生涯、君だけ護り続ける。

□15.信仰/64文字
明け方、霞む湖畔で未亡人が祈りを捧げている。
通り掛かったのんだくれの足音に女は振り返った。
潤む目が、刺すような視線を向けている。

☆11:占い師に憧れたトビー
☆12:コーネリアスが食べたい
☆13:カミーラとイザベラの火花
☆14:守護者

■お題を生かす
■場面を動かす

□16.遊び/64文字
波はいつの間にか僕らに近づき、二人で作った砂の城を崩した。
苦笑し合って無言が訪れたその時、彼女は僕の目を覗き込んで動きを止めた。

□17.初体験/63文字
ランプに明かりを灯す手が震えていた。
風は穏やかに吹き付けて、墓守の髪を乱す。
人狼が葬られた墓石の前で、男は鎮魂歌を口ずさんだ。

□18.仕事/64文字
雑貨屋と書かれた看板の前で夫婦が佇む。
女の腕に抱かれた赤子は鳴き声をあげ、隣の男は微笑んでいる。
シャッターの切られる音が響いた。

□19.化粧/64文字
忍び込んだ母の部屋で、鏡台の前にそっと腰を下ろした。
こっそりと引いた口紅の色。
その赤さに、娘は深いため息を吐き、唇を噛みしめた。

□20.怒り/64文字
振り上げた教科書の背は、生徒の側頭部にぶつかった。
反抗的な目で睨まれるが、互いに言葉を発しない。
小鼻の辺りがひくつくのを感じた。

☆16:恋愛RP
☆17:弔うユージーン
☆18:レベッカ一家と写真屋さん
☆19:エッタ、初めてのお化粧
☆20:イザベラ怒らせたらあかんぜよ

■村のト書き風で

□21.神秘/62文字
君の正体を見ることに決めたと伝えると、夫人は微笑んだ。
瞬きの後、彼女の姿はなくなっていた。
辺りを見渡しても、人の気配はない。

□22.噂/65文字
熱いコーヒーをごくんと飲み込むと、ようやく目が覚めていく。
隣村で起きた人狼事件の記事が小さく載っている朝刊をテーブルに放り投げた。

□23.彼と彼女/64文字
ロビーの床は想像以上に足音が響いた。
キャロルは踵を打ちつけてタップを踏む。
踊りの途中、玄関に人影を認めると恭しく一礼して笑った。

□24.悲しみ/63文字
オードリーは、積み木で遊ぶ幼児を見つめていた。
髪の色や耳の形、瞳の色に視線は流れていく。
そっと、子どもの頭を撫で、目を細めた。

□25.生/64文字
死ぬなと叫ぶヴィンセントの声が、ニーナの鼓膜を振るわせる。
後悔の念でいっぱいになりながらも、職務を全うしようと歯を食いしばった。

☆21:妖魔溶け
☆24:未亡人
☆25:涙目の見習い看護婦っていいですよね

■キャラの人柄がなんとなく出せるように

□26.死/66文字
夜が明け、覚悟していたものとは違う呻き声が聞こえた。目の前には、嘲笑う人狼とそれに加担する狂人。瞬きを忘れ、ああ、と声が漏れていた。

□27.芝居/66文字
ボブが人差し指でテーブルを叩くたびに、カップの中のコーヒーが揺れる。彼のため息、眉間の皺、貧乏揺すり、全てが私の鼻について仕方ない。

□28.体/65文字
首に腕を絡め、背後から抱きつく。彼の優しい声をうっとりと聞きながら、首筋に牙を立てた。皮膚を突き破る感覚に、ぞくりと背筋が震えた。

□29.感謝/65文字
二人の占い師から異なる見分を言い渡された少女が、絞首台に近付く。彼女はありがとうと呟き、人狼だと言ってきた方の占い師に微笑んだ。

□30.イベント/63文字
真夜中、少女達は二人手を握り締めて身を寄せ合っていた。一人が人狼に襲われた後、もう一人は集会場を飛び出し崖の下で死体となった。

☆26:霊視点、ランダムPP敗北
☆27:ボブとドリスの茶番講座
☆28:カニバリズム
☆29:占(真狼)パンダ狂人吊り
☆30:後追い

■「何か特定のことを言われたことに対する反応」的なのを意識

□31.やわらかさ/64文字
男女が二人きりで食事をしていた。ごくつぶしが舌鼓を打って顔を綻ばす度に、メイドがつられて微笑む。彼の揺れる頬からは目を離せずに。

□32.痛み/62文字
渇いた地面に、腕から滴り落ちた血が吸い込まれて行く。男は力尽きて座り込んだ。少女はその傍らに跪き、はらはらと涙を零していた。

□33.好き/62文字
寝苦しさに目を覚まし、ぼんやりと窓の外を眺めた。暗闇に映る自分には、狼の耳が生えている。想うより早く、少女の名を呟いていた。

□34.今昔(いまむかし)/64文字
その古めかしい本は、幼い頃にセシリアも読んだことのある物だった。メイが楽しげに読み上げるのは人狼伝承のページ。
眉間に皺を寄せた。

□35.渇き/63文字
半分も埋まっていない原稿用紙が赤く染まった。彼の刀は尚も血を求めて空を斬る。ソフィーは、その瞬間でさえ表現について悩んでいた。


☆31:人狼の視線
☆32:裏設定は「GJ守護者と護られ占い師」
☆33:恋する人狼
☆34:狂人メイ
☆35:人狼マンジロー

■深く考えるな勢いで押し切れ

□36.浪漫/64文字
冒険家がデボラの手を取り嬉しそうに振り回す。彼は少年さながらの表情で、昔話をせがんだ。老女は静かに、人間の味について語りだした。

□37.季節/64文字
集会場の扉を開いて姿を現したジェーンは、レースのハンカチで額を拭う。化粧は崩れ始めているようだ。屋根から雪が落ちる音が聞こえた。

□38.別れ/65文字
酒瓶を逆さまにして底を叩く。落ちてきたのはたった一滴。香りはすぐに無くなった。男は肩を竦め、ひらりと手を振って集会場を出て行った。

□39.欲/66文字
ソファーに腰掛け、隣の男の肩にもたれていた。彼が人狼であることは薄々気付いていたが、それでも看板娘は寝たフリをしてぬくもりを求めた。

□40.贈り物/64文字
村でたった一人生き残った男が、農場へ向かった。月明かりに照らされるのは、これまでになくたわわに実った果実。農夫は声を張り上げた。

☆36:狂人ナサニエル&人狼デボラ
☆37:暑いわね最近!
☆38:最後の晩餐
☆39:人狼に惚れてしまったローズマリー
☆40:人狼は処刑したが独りになったグレン

総括
 
■動機篇
●議事録怖い病
このお題に挑戦するにあたっての表向きな最終目標は
「村において、少し気を抜いて読んでも、一読で把握出来る文が書けるようになる」
というものです。一見「自分の文章にコンプレックス」みたいですが、決してそういうことではありません。

そもそものきっかけは「ガチ村だけでなく、RP村さえも議事録怖い病発症してしまった自分。気になる村があっても、多弁設定な時点で尻込み」という状況。
特に、セリフ部分なら読めるのにト書き部分を読むのに気力が必要になってしまって。
(これは誰かのト書きが読みにくいとかではなく、単に私に余裕がないからです。元から小説読むのにすごく時間がかかるタイプだし)
それと、人から「(そう言ってるセバス自身も)小説化してるよね」という類のことを言われたのもありまして。

●受信と発信の交錯と、強いる環境
4月1日の日記に書いたことは今だに継続してます。特に後半部分。
「読んで貰っている」、「読むことを強要している」ことをふとした瞬間に考えてしまうのです。
そして私は、「別に全員に読んでもらえなくてもいいし」とは考えられないんですね。
村に入るからには、人と絡みたいし読んでもらいたい。その空間に存在していたい。
(私が短文ト書きPLになったら、それはそれで存在感なくなりそうな気もしないでもないし、そもそも読んでもらえるかどうかは未知数ですけど。笑)

けれどRP村において、「あなたの発言ってどうも流し読んじゃう」みたいなことを言われる機会ってないわけです。(ガチ村ならたまに見かけるやりとりですが)
そこでふと思ったのです。「小説化しているト書きの読解に時間がかかる私という存在がいるのだから、私のト書きも誰かに負担を与えているのではないか?」と。
というか、そもそも何で小説化してるんだろう?

「読者は、気に入らなければすぐに本を閉じる」
というのを、複数のプロの小説家等が言ってるのを何度か目にしたことがあります。
身銭を切っていたとしても、読めないときは読めない。その通りだと思います。
けれど「村」というものは、多少なりとも読まないと進まない舞台です。
趣味であるからこそ一生懸命読むし、気が向かなければスルーしてしまうものです。そしてそれが相互に作用するのが村です。

●小説化のデメリット
まず、メリットは簡単にあげるなら、「世界観が深まる」だと思っています。
小説風のト書きは、その村の世界、そこに存在する人、そんな諸々を掘り下げることが出来る。世界を互いに作っていくことは楽しいものです。
(逆に言えば、掘り下げる場に入り込めないと疎外感を覚えて面白さが半減したりも)

私の考える最大のデメリットは、「読み書きに時間がかかる」。
何故時間がかかるのか。
まず読みに関して。参加者の数だけ文体があることによる、文章のテンポの乱れというのが一因としてあると思います。
例えば私は長文が苦手で、文字が詰ってると一瞬構えてしまうのですが、それでも同じ作家の小説だったら読んでいるうちに大抵は慣れます。(それだけの引き込む力がある人がプロなんでしょうけど)
そして、「その様々な文体で描かれる世界を読んだそれぞれの人が、またそれぞれに世界を描いていく」という連鎖、メリットであったはずのこの部分が、度が過ぎると辛さになります。
全部理解しようとしなきゃいいだけなんですけどね。どこを取捨すればいいかがまずわからないのです。

次に書くことに時間がかかる点。
書くこと自体が好きなので、長文を見るとそれに呼応したくなります。
やっているうちに、ふと「何でこんなにト書き長くなってるんだろう…?」と思ったりします。
例えていうなら、人気が出て引き伸ばしに入った長期連載漫画に感じる間延び感のような、あの気持ち。

●透明な文体
さて、それならば私はどうしたらいいのでしょう。
まずは自分のト書きに矯正ギプスをつけてみましょうか。
暗いと不平を言うよりも、進んで明かりをつけましょう、です。
何も変わらないかもしれないし、「私はそれでも小説っぽいト書きが書きたい!」という気持ちになるかもしれない。
もしかしたら、議事録怖い病がいつの間にか治るかもしれない。(どんな偽薬ですかそれ)

そこで選んだのが「文章修行家さんに〜」でした。
さらに脳裏にあったのは「新聞の事件記事は読みにくくないし、書き手の色がない」というもの。
この「色がない」というのは、ともすれば「味気ない」に繋がりますが、そこに躊躇している場合ではありません。

●バランス
これは次回(?)、「〜感想篇〜」で書くつもりですが先にさらっと。
色は出すべからずということではなくて、要はバランスなんだろうなと。

というわけで、論旨がありそうで特にないです、という「動機篇」でした。
もにょもにょ考えていたことは多少なりともあるけれど、結局面白そうだからやってみた、ってことですね。

■感想篇
ずっと、65文字の修行って何かに似てると思っていたんですが、喉嗄れて0ptあわせにするときに似てるんだとわかってすっきり(笑)
それにしても、このお題の65文字という設定は本当絶妙な数値です。

●諦めた夜もあった
正直言っちゃうと、10題目位で挫折しかかってました。
客観とか主観とかわかんない。そんなん気にしてたら何も書けない。だったらいいよ今のままのごちゃごちゃ長文でだらだらした私で!
という感じに。
でも、文法というのは「自分の気持ちを伝えるため、相手が言わんとしていることを捉えるため」にあるんですよね。

背伸びしても仕方がないので、とりあえず「文章の視点の主の設定と、そこからブレないように」という所は抑えてみよう。
って、そこがまず難しかった。何でこんなに?私何年間日本語使ってたの?(自分という存在への疑問)

さあ、一人称好きという自分のスタイルを壊すのだ。

●欲張ってはいけない
とにかくこれに尽きます。
私の場合「審問風」というカードを使っているので、例えば牧師風の描写をすればそれ即ちルーサーのこととなり、読み手が審問キャラを知っていればそれだけでビジュアルイメージが湧く。
我ながらズルいです。
更に、「占CO」だの「襲撃」だの「黒判定」だの、人狼ゲームを知っている人じゃないと理解出来ないモチーフも多々入れましたが、今回は私の目的がアレでソレなので大目に見て下さい。

それでも、65文字に収まらない内容を詰め込んでしまうことが最初の壁でした。
容量オーバーすると、読み手に伝わらずに意図しない(そして、そう受け取られると話が通じない)自体に陥ることも体感出来ました。

●バランス
20題も消化すると、何となく体感で「盛り込める描写」の量はわかるようになります。
オーバーしていたときに、表現を変えれば収まるのか、そもそも欲張りすぎているのかどうかの判断がつくという意味で。
人は文字数が足りない場合、思いつき全てを盛り込めないという諦めを覚えなければならないのだと漸くしみじみ。
そうすると今度はどうも味気ないものになりがちで困りました。10〜25題目辺りがそう。
極端な話、完成度を無視するなら、お題にまつわる動作一つ描けばいいわけですが、それじゃあつまらない。
お題に対するスタンスが「テーマ→モチーフ、スパイス扱い」に変わりつつあったのが25〜。
見返してみると、周りから固める感じがちらほら。
この辺りでやっと、65文字で盛り込める最大容量が見えてきた感じでしょうか。
30辺りからは、思いついたまま文を書いても、大幅にオーバーすることはあまりなくなりました。

●悩みすぎてはいけない
とにかく「村でのト書きを変えるには」というのが発端なので、当初からの隠し縛りとして「考えすぎない」というものがありました。
村で誰かと対話しているときを想定して、あまりに反応が遅くなるのはよろしくないぞ、ということで。

シーン設定からしなければならないことを考えても、1題10分以内に書けるようにという隠し目標を据えて、36〜のラスト5題は、PCから一気に書いています。
そうすると、素朴になっていく自分がそこにいた。描いているのが「一瞬」なんですよね。
1発言の中でまったく動きがないのはどうよ、と思っているはずなのに、絵的に動きがない所が結構あるのがなんともはや。

悩んで文章こねくり回すと、大抵テンポが死ぬので苦笑出来ます。
私の場合、頭で書いちゃ駄目。堅すぎて自分で嫌になる。

●節制の先に見えるもの
このお題をやってみたら、自分が何を重視しているのかが見えてくるのが面白いです。65文字でも個性ってあるんですね…。良くも悪くも、私の書いた文章だなと思う個所が何箇所も。
25生、28体、39欲あたりは物凄く私らしい、描きやすい書き方をしている。
地味に好きなのは、18仕事と40贈り物だったりします。前者はセピア色の古い写真が脳裏に浮かび、後者は思いっきり遠景で小さな農夫を捉えるアングルが浮かぶ。

読み手の想像力を刺激したいという欲求が昔からあったりします。
私の場合、ビジュアル的刺激よりは、やっぱり感情重視のようです。「言葉に表しきれない気持ち」ね。
RP村って、この「読み手が捉えた事柄」がダイレクトに返って来るのが楽しさの一つです。
ああ、そういう風に受け取られるんだ。みたいな幅がある方が面白い。
でも、勘違いされると困る部分などは、明確に文章に出来るようになりたいなぁと思います。
短ければいいというわけでなくてね。うん。
この修行で何か変われたのかは分からないですけれども、過不足ない説明と緩急のつけ方など、身につけたいことはまだまだたくさんありまする。

コメントいただけたり、あちこち修行してる方見かけてはこっそり覗いて刺激受けていたりする今日この頃。
とても楽しかったです。見守ってくださった方々すべてに感謝を。
ありがとうございました!

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