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[『生きてる人間を癒せるのは、同じ生きてる人間です』
クルミの言葉に小さく頷く。
自身はそれを信じきれずに、此方へ来ることになってしまったけれど。]
止まったままの時間を動かすには、どうすれば良かったんだろうな。
[詮無いことと思いつつ、後悔の呟きがひとつ。]
[櫻木が守る力を持っている。それを聞いた瞬間、彼女は後悔した。
もし、その力が鬼が恐れるものなら鬼火に囲まれやすいだろう。
わかっていたことだが、シュミレーションをし返すと悪い流れしか思い浮かばなかった。
しかし、弓槻の突然の告白は彼女に安堵を与える。
弓槻が何者かだったことよりも彼女にには長澤が本当に頼りになる人物だという事実だけが嬉しく仕方がなかった]
やっぱり、りぅはヨッシーのことずっと信じてたよ。
[ニコリと笑いかける]
後ね、須藤先生の案に賛成はしてたんだけど、小鳥遊先生のりぅへの不審感を聞いたらりぅは小鳥遊先生を怪しく思っちゃったの。
だから、元々りぅが信じてるヨッシーに村瀬先輩とかの指示には沿わないけど占ってもらうつもりだったよ。
色々話したいことがあるから個別にまとめてわかりやすいようにしてみるよ。
それが三枝先輩へのお返事にもなると思ってる。
[ゆっくりと考えながらしゃべり始める]
/*
これで灰は寺崎・須藤先生・リウちゃん。小鳥遊先生も灰戻しか。
さて、小鳥遊先生の「場の霍乱を狙ったのなら失敗」という弓槻君評について考えてみた。
まず、補完せずしてコハルちゃんの白が確定するというのは鬼にとってデメリット。
しかも、たとえ弓槻君に鬼の可能性を見たとして、灰吊失敗の狩噛みでも明日は4:3、長澤君の占い結果は確実に出るんだから、いま弓槻君を吊る選択肢はない。
何かと痛いところを突っ込まれてるし対抗でGJは出るしで世論が長澤君真視に大きく傾いてたのは事実だけど、「限りなく偽っぽい」ことと「確実に偽である」ことは決定的に異なる。弓槻君の正体がどちらであるにせよ、今日は耐えて騙りぬき、明日結果を出さずに偽CO……がよかったんじゃないかなぁ。
というあたりで、俺は小鳥遊先生に賛成。
/*
ここで怖いのは弓槻君と小鳥遊先生が鬼って可能性。小鳥遊先生は当初から弓槻君に偽を見ててラインはザックリ切れてるんだけど、はなからLWだけが生き延びる戦略なら何の不思議もない。
「鬼は派手に切りあったりしてない」という小鳥遊先生の発言は誘導ってことになる。コハルちゃんも同様の主張だから、これは受け容れられ易いだろうし。
ただ、この作戦ならロッカちゃんが生きてる間に弓槻君を吊ってしまわないと効果薄い気もするなぁ。
そもそも、真占噛みにきといてGJ出たら偽COってのは、誰が相方であれ鬼の動きとして不自然な印象。やっぱり弓槻君は補佐で、灰に2狼なんじゃないかなぁ。
で、灰に2狼と仮定して俯瞰すると、流れは村有利。占い投票COがちゃんと機能して、真占でGJ。偶数→奇数だから縄も増えた。これ灰から狩COがあったら詰んでたレベル。
だから、狼は相当焦ってそうなんだよな。その視点で見ると須藤成瀬ラインはありだな、という気がする。
投票希望は小鳥遊先生。
りぅへの不信感が疑問だったよ。
確かにりぅは須藤先生の寺崎先輩の2つ案が投票前と後で違和感を感じたとは自分でも同じことを思ったと言ったよ。
でも、希望理由はそれだけじゃない。
寺崎先輩がりぅの言ったことを変えて言ったのが気になったのが一番強いよ。
それと、その理由を後から須藤先生が同じこと理由にあげてるなって思ったよ。
寺崎先輩も言ったことを変えることでりぅの印象を操作しているように感じたよ。
りぅにはそれが意図的な悪意だと感じたから希望したの。
後、時間が間に合えばクルミちゃんじゃなくて、三枝先輩に投票を変えようと思ってた。
三枝先輩にも同様のものを感じたの。
三枝先輩は最初の投票の時にりぅよりも早く櫻木先輩を挙げてたと言ったけどりぅには櫻木先輩が投票される程の疑いをりぅの前からは感じれなくて、やっぱりそこは過剰だなって思ったから、ここも何かしらの意図的なものかなって思ったよ。
村瀬先輩の力はわからないけど言葉を信じるならクルミちゃんは鬼じゃないし、三枝先輩も鬼じゃなかったんだけど...。
寺崎先輩は最初の投票は鬼じゃないと思ったけど、2回目の投票前は鬼じゃないと言い切れなかった。
でも、みんなと違う案をだすって点は鬼としては目立つすぎてると思って投票まではあげなかったよ。
で、今、守る人の話で寺崎先輩が村瀬先輩から指摘された案とかを見て不用心だなと思ったの。
寺崎先輩を鬼じゃないと確信はできないけど、元々おちゃめな人なんじゃないかなって投票前のは悪意があったわけじゃないんじゃないかと今は思ってるよ。
[寺崎の目を見て、ニッコリと微笑む]
今回の須藤先生の投票の案乗ってるだって、弁が立つ人って言ってるけどだったら村瀬先輩の案にのるのが一番安全だと思うの。
投票先は広がるし、村瀬先輩はなんか力持ってるみたいだし。
─回想─
[ふわり、と甘い香りが鼻先をかすめて目を覚ます。
隣を見ると、疲れきった顔の小鳥遊が眠っていた。
花の香りは彼女が持っている砂糖漬けのものだろう。
職場でも時々気づいては癒された、これまで通りの優しい香りだ。
普段と違うのは、その後に続く錆びついた鉄のような臭い]
……。
[上着を脱ぐと、小鳥遊の身体の上に掛けた。
血で汚れた服を隠すと少しほっとする。
痛みを訴えるこめかみを指で強く圧すと、レコーダーを再生して増えた会話に耳を傾けた]
─回想終了─
[守る者について、皆が自分ではないと口を揃える。
最後に櫻木に行き着くと、彼女は肯定して自らが持つ能力の事を打ち明けた]
…話を聞いても今いち信じがたいが、他に似たような力について名乗る者がいないという事は、本物だと信じてよさそうだな。
結界?とやらを、最初は弓槻に、次に長澤に向けたのか
二宮や近藤さんのように、隣車両に向かった者ではなく目の前で亡くなった者がいなかったという事は、櫻木が守った事になるのか?
[半信半疑だが、今は飲み込む事にした]
あと、弓槻の告白だが…本物は嘘を吐く必要がないのだろう?
という事は、弓槻が偽者と解釈していいんだな。本物は長澤か。
[その正体は鬼か、補佐という別の者かもしれないが、長澤が伝えた結果以外は白紙に戻される]
三枝は鬼ではない。小鳥遊先生は分からない。
[確かめるように言って]
次の占い先と吊りの希望は、寺崎、成瀬、小鳥遊先生の中から出すよ。
[彼らの顔を順に見る]
弓槻については、いずれ対処を取らないといけないと思うが、次に隣へ移る候補には考えてないよ。
今はこの三人の内、二人に鬼が潜んでいると思っている。
見る人は須藤先生だよ。
須藤先生の話はいつもの授業みたいにきちんとしてて、とても信頼がおけた。
先生の授業ってきちんとしすぎてて、質問するとこもないんだよね。
今回も同じだったよ。
いつもどおりだから安心できたよ。
須藤先生は何かおかしいなってことを言ったら気にしてみようかなって思ってたの。
でも、投票前にクルミちゃんが言ってたことを考えてみたらりぅの中でそれに当てはまるのは誰かなと思ったら須藤先生だった。
寺崎先輩はさっき言った通りに思っているから消去法でも須藤先生になっちゃうの。
須藤先生からは鬼であるところも鬼じゃないかもしれないところもわからない…。
[不安そうに須藤を見ながら話した。ごめんなさいと今にも泣き出しそうだ]
[逃げるように村瀬を見て、答える]
組み合わせか。
りぅは鬼って、ここにいる人たちの全滅を狙ってるんじゃないかなって思ってるの。
だから、そんな悪いヤツらが仲間とかそういう意識持ってるのかなって不思議。
そういう理性的なものは持ってない気がするよ。
1人でも残ってたらそれで鬼の目的って達成できそうで...。
だから、組み合わせって言うのはいまいちピンとこないんだ。
[もう少し考えてはみると長澤の隣で鷹野がしたように目を閉じる。
疲れのせいか少し長いこと眠ってしまうだろう**]
シンヤくんがおかしくなっちゃってたから小鳥遊センセーもわかんない状態になったの、含めたつもりになってたのね。
小鳥遊センセーも含めていいのね。
[興奮冷めやらぬ様子でハンカチで目元を押さえている]
あとね、シンヤくんが鬼さんの可能性も全く無いって言えないから、すぐにお隣にバイバイしないけどその次の状況次第では考えてるのね。
六花、今まで六花のお話に鬼さんが乗ってこないようにしなきゃって思ってたから言ってない考えもあるけど、今度は色々お話するのね。
―回想―
[全員が宣言を終え、最後に櫻木が話し始めるのを聞く。状況で考えると村瀬と同じだ。一人しか名乗り出なかったのだから、持っていると言う力自体は疑わしげでも、話している本人が嘘を言っているようには思えなかった。]
そっか…。
なら、隠れてもらったままの方が良かったのかな…。
順に提案していくって案を出したのも、もしかしたらって思ったのが小鳥遊先生だったからなんだ。
僕の目線で、小鳥遊先生が掴み切れて無くて。目線が随分と鬼寄りだなと感じてるのも、なんかの力があるからかなと思って、一旦考え直せたらとか考えてた。
[その時、弓槻の様子が一変する。確かに目の前に居る人物は弓槻に違いない。――はずなのに、それは別人の仕草だった。
戸惑いながらも、立ち上がった勢いで彼に声を]
シンヤ…っ!何言ってるんだ、目を覚ませって―――!
[しかし、彼が口にする「ヒトゴロシ」というワードに身体が固まる。弓槻に掴みかかろうと一歩を踏み出そうとする事が、出来ない。
そして、あろうことか名指しで殺してもらいたい、などと――]
んな事、出来る訳ないだろ!?
やめてくれよ、もう…やめてくれっ!元のシンヤに戻ってくれよ…!
[豹変と言うのはこういう事を指すのだろうか。こちらを覗き込む友の表情に対して、困惑と嫌悪感がない交ぜになった感情が渦を巻く。
はっとした時には、すでに村瀬が動いていた。その様子を見て、どんな言葉を投げても弓槻にはもう届かないのだろうと悟る。立ち去ろうとする弓槻から視線を外し、額に手をあてながら、どさりとシートに体重を預けた。]
あはは…、おかしいよな、皆。物騒な事ばっか言ってさぁ…。
…気が変になりそうだ。
[いつになったら、この悪夢から解放されるのだろう―――。]
―回想:終―
[弓槻の姿がこの場から消えて、どのくらいの時間が過ぎたかは分からない。幾分かは心に整理をつける事が出来た頃、ようやく口を開くことが出来た。]
…やっぱりさ…シンヤの事はショックなんだけど…、
もし鬼だったとしたら、補佐役っての?本当に存在するかは分からないけど、それっていま何してるんだろう、って思うんだ。
いや、ただ僕らが惑わされてるだけかもしれないけど。
だから、まずは長澤君が見ていない人の中から候補を出すべきだと思う。
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