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おや、ヒナさんこんにちは。
[いつものように来客を向かい入れ、
寛ぐようにと振る舞うも、封筒を一瞥して溜息。]
――何か、私に聞きたいことでも?
[一年前に彼女の肩へと振りかけた、
白粉のまじないは*既に解けている*]
― 着物屋 ―
それはもう聞き飽きました。
[『お爺様にも見せたかったわぁ』と言う母にいつもの返答をする。
鏡の中には、黒引き振袖を纏った姿]
いいんじゃないですか、これで。
[気の乗らない試着を終えて着替えると、救護テントへ急ぎ足]
― 祭り会場の片隅・救護テント ―
[村長の隣でミネラル麦茶を飲んでいるだけの仕事中、人ごみの中の一点を凝視した。
血の気が引き背中がざわつくのを感じる]
オトハさん?
[スカートのポケットを握ると、中で手紙がくしゃりと音を立てた。
取り消し線の隣、オトハの名の横に『シロ』と書かれた手紙が*]
今見にきたら、未発言が、
本日まだ発言していない者は、学生 ミナツ、作家 フユキ、学生 シンヤ、以上 3 名。
…見事に赤組ばかりw
[今年もまた祭りの日がやってきた。そして届いた手紙には、綺麗な赤で消された、ムカイとオトハの名前]
今年も手紙がやってきたってことは、今年も誰か消えるのかな…
[軽く首を振って、手紙を懐に仕舞いこむ]
お祭りにでも行こうかな。誰か居るかもしれないし。
[鼻緒だけ新しくした下駄を履いて外に向かう。足元には綺麗な赤]
今日のデフォルトはヒナさんっと。
昨日はやっぱりデフォに戻してよかったなー、シンヤ様危なかったw
しかし、狼様と会話が出来ないなあ…シンヤ様には懐きやすそうなのに。折角の下駄の鼻緒がー(じたばた
そう、ですか。貴女がその…
しかし私に能力を使ったとなると、さぞかし先祖に…
いえ、こっちの話ですよ。
[苦笑交じりに微笑み]
貴女が知りえた事実を口外するもしないも。
貴女の選択ですからおまかせします。
ただ――
[ヒナの質素な装いに目を細めて]
「化粧」は「けわい」。身だしなみを指す言葉です。
ですのでもう少し歳相応季節相応に。
花を添えてみては如何ですか?
そう、お姑さんに気付かれない*程度に、ね?*
だ
れ
に
し
よ
う
か
な
…?
『ムーカイくん あーそびーましょ』
[カラリ コロリと 下駄の音
聞いたのは さて だぁれ?
向かった先は さてどこだろう]
『おーにごっこすーるひーと
こーのゆーびとーまれ』
ああ、オトハもかい?
[下駄の音に笑い声が混じる。
*今日はね、僕が鬼なんだよ*]
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