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昨夜はお姿が見えなかったので、
お誘いにきてしまいました。
有難うございます。
じゃあ失礼して――――
[勧められたソファーへ向かう。
ふと目を遣る窓には
《萬屋探偵事務所》の赤い裏文字。
背広姿は、その隙間から外を眺める。]
[瓦葺きの呉服屋に、トタン屋根の鮮魚店。
長屋の向こうは洋風に洒落のめした写真館。
――雑多な街並みに、感慨が漏れる。]
…ああ、
まるっきり昭和の風景ってやつだ。
[暫し視線を留めて…やがて腰を下ろす。]
で、その後ですが。…ネギヤさんが、
思い出屋と取り引きできたらしいんですよ。
─ 事務所 ─
らしいな。
……やっぱりいるのかね、「思い出屋」。
[暫し躊躇った後、呉服屋から依頼を受けた件を、テンマに語り始める。]
──で、報酬を受け取った俺が呉服屋と別れる間際に、どっかに電話しててな。
小耳に挟んだのが、「誰との思い出を作るか考えてみる」
って言葉でね。
[どう思う?と話を結んだ**。]
― 探偵事務所 ―
遠い噂が、顔見知りからの又聞き程度に
近くなると…こう、信憑性も増しますね。
ふむ…?
[思いがけない探偵の話に、聞き入る背広姿。
守秘義務がどうこうと口を挟むことはしない。]
"誰"との思い出を作るか、ですか…
[背筋を伸ばしたまま、テーブルを見詰めた。]
思い出屋を探してた…のかな。
人を想うのでなければ、
思い出がほしいとは
僕も考えませんでしたし…
[そう言ってから視線を上げて探偵を見る。]
探偵さんだって、孤独な思い出が
ほしくなったりはしないでしょう?
…先日。ネギヤさんって、
思い出屋に会いたいとは仰ってましたけど。
確か、思い出がほしいとは
仰ってなかったですよね。
――思い出屋さんは、
うそつきが好みだったりするんでしょうか…
[酒の入らぬうち、夕刻の饒舌は途切れ。
戸惑い含む笑みは、ネギヤへの羨望も*混じる*]
―数日後・小さな社―
[焼き鳥屋であったネギヤが、思い出屋にあったらしい。
そんな話が聞こえて、また横丁へとやってきていた。
先日持ち帰った話に作家はそれなりに好奇心を充たされたようで。
だから今回足を運んだのは、作家の要望ではない]
……気になっちまうのは、しかたない、か。
[ため息を一つこぼし。
けれどあの日、焼き鳥屋に集った者たちのようにはっきりとは言い切れぬ男にとってはどうしたものかと悩むものだった。
――思い切るのなら、これでここに来るのを最後にすべきだと、そんな思いも抱きながら]
[焼鳥屋の店主から聞いた、
思い出を買ったという男の話。
聞けば――思う所もあって]
満足げ、だったんですか。
[突き出しの蒸しもも肉と蒟蒻の味噌和えを
食べながら店主に尋ねる。
目の前の相手が前に来た客としか認識のない
店主は、レンが問うのに調子よく答える]
素敵な、思い出を買えたんでしょうね。
俺の思い出は……どうなんだろうな。
[一通り話を聞き終えると
しばらく押し黙った後で小さく呟く。
別れの思い出を欲する自分を顧みて]
多分手に入る思い出は
愉快な思い出じゃないだろうけど。
それでも、俺は……
それでも、やっぱり欲しいと思うよ。
[その小さな心の叫びを聞く者はいるのだろうか]
[小さな社でも、御神籤はあるようで。
料金箱にいれて好きなものをひけばいいようにしてあるのを見る。
考えにつまって、気分転換にと一つ、ひいてみた]
……末吉。未来を見据える時期……か。
[末吉とかかれた御神籤にはあまりながながしい文章は乗っていない。
読み上げたそれに、考えるように眉を寄せた]
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