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では、お相子です。
僕も余所見をしていました。
[世慣れていない雰囲気の娘が見上げ来る
その視線を受けながら、背広姿は返答する。
彼女が何か拾うらしきを
一拍待って、首を傾げた。]
…「詳しかった」んですけどね。
今は、うろ覚えです。
行き先はどちらで?
そう。
[理解したのかどうか、少女は首肯する。
なら少しは判るのね。そう呟いて]
私の、行き先は。
[そこまで言いかけて、口を一文字に結ぶ。
紙片を握る手に赤みが差して、
息を吐いて、また吸って]
そうね。
……大通りまでの道は、知っている?
[瞬きも少なく、相手の逡巡を容れる。
視線は、娘が口を開けば其処へと戻り]
ええ、知っています。
[言いながら、背広姿は辻の中央へ進み出る。]
床屋さん、
荒物屋さん、
牛乳屋さん、の順に辿っていけば
大通りに出られますよ。
辿れればですが。
[手にした黒い鞄は、重いまま。]
焼き鳥屋で、
砂肝を7連続で注文すると
[やがて横丁を抜け、雑踏に紛れる間際。]
「思い出屋」の裏メニューが…
というのは、ハズレ。
[まるでビジネスマンという
記号のような男が口にする、そんな*ひとりごと*]
とこやさん。あらものやさん。
ぎゅうにゅうやさん。
[異国の言葉のように繰り返す。
覚えきる前に、歩き出す男]
ありがとう。あなた、紳士なのね。
[ひよこのように、ついていく]
─ どこかの路地裏 ─
[どこかうきうきしたような足取りで歩く、薄茶のジャンバーを羽織った壮年の男一人。胸に時折手をやっては、笑みを浮かべている。]
へっへっへ。今日は旨い晩飯が食えそうだぜ。ありがたい。
[やがて男は、三階立ての古ぼけた雑居ビルに入ってゆく。
黄昏時。程なく灯りの点った窓には、
《萬屋探偵事務所》
との赤い文字が書かれていた。**]
[通りがかる人よりも、店を構えている店主に聞くべきかと。
良い匂いを漂わせている焼き鳥屋を見た。
焼き鳥屋の暖簾をくぐるときに、帽子とマフラーで顔を隠した人を見かけて一度視線を向けた。
芸人をいつか雑誌に載せたことがあったかもしれないが、顔を隠されていればそうたやすくは気づかない。
どこかのビルの一室に明かりがともったようで、路地裏にまた一つ光源が増えたのを背に、焼き鳥屋へと入った**]
[焼鳥屋の角を曲がるときに、
眼鏡と髭が印象的な男の顔が見えた]
前にインタビュー受けたときの
編集者さんに似てたけど……。
……まあ気のせいだよな。
仮にあの人でも、さすがに目的まで
同じってことはないだろ。
[自分に言い聞かせるように呟き、歩を進める]
[社に向かう途中にあったタバコ屋。
老婆が店番をし、年期を感じさせる
自動販売機が鎮座するその店先に視線が止まる]
大丈夫なのかよ。
[法律的な意味で。そんな言葉は飲み込む]
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