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―…しかし彼の記憶には混乱がある。
>>1:89私は早々に『鑑定』に掛けられ、人であると判断されたんだ…。
今思えば、久方ぶりに帰って来た息子が実は人外に変化していた、とかいう事態は拙いと。
何とか父が策を巡らせた結果のような気がするが。
だからこそ、ハーヴェイに宣告する羽目になったり、葬儀の手配に駆け回ることになったのだから…。
/*
あれ?どこで勘違いしたんだ?
ユージーンの言う「ぼっちゃん」ってコーネリアスだよコーネリアス。
…寝よう。*おやすみ*
そして私と、ギルと、ユージーン。
ごく短期間、共に旅した男と。
長い付き合いとはいえ、内心の伺えない男。
私はどちらを信じたのだろう?
いや、待て。
結果は3人とも死―だ。
>>3:69 ギルが言っていたように、生者がここに紛れ込んでいるのでない限り。
と、すれば死にゆく瞬間、私か、残りの人間が、相討ちにまで持ち込んだようだ…。
しかし、いずれにせよ、村は…。
つまり私は、失敗した…。
[幸いまだ死の瞬間の記憶は蘇って来ない。
...は厨房の床にへたりこんだまま、呼吸を整えている。]**
[厨房の床にへたり込んだ男の上に
猫背の男は腰をかがめ]
どうも…
[ぼそり。と陰気な声が、]
…おれは、あんたを、
── 埋葬したかったみたいです。
[ぼっちゃん。と、温度の感じられない、死人じみた声が、コーネリアスの耳に囁いた**]
[こちらを見つめるハーヴェイには、肯定とも否定ともつかない沈黙があり]
…甘えてしまいましたわね、申し訳御座いません。
[それを否定と捉え、手を振りつつ暖炉の傍へ座った。
大きな息を吐き出し、思い出したのは先程の彼の歌>>3:90 >>3:93]
(……『どうか無事で。世界を回り人の心を学べ』
牧師様からのお言葉は今頃伝えても遅いですわよね。やっぱり。どうしましょう…)
それにしても…悲しい歌でしたわね。でも…小さな頃に聞いた事があるような気がするのですわ。
コーネリアスのお母様が……
[キャロルに話し掛けては時折ハッと口を噤む]
(大切なご家族を喪ったばかりですのに…私は何を…)
[そこで独り言の如き会話を止め、代わりの何かを思い付く。小さな声で何らかの旋律を紡ぐのを聞けば、
それは普段歌われる賛美歌ではなく、*子守唄*]
―回想・二日目夜―
[死を受け入れた事で己の生前に残した未練が何だったのかという事にようやく辿りつく]
ぁ、そっか・・・。
なんだ、私ってやっぱりバカじゃん。
誰かに殺されちゃったのは間違いないはずなのに・・・それは皆の中の誰かなのに・・・私、誰も疑いたくなくて信じたくて―――だから、一緒にいたかったんだ。
[時間は23時前、穏やかに笑いながら、片手に持っていた愛用のマグカップを見やる]
んぅ・・・満足しちゃった・・・なぁ。
皆に伝え・・・なきゃ・・・私の気持ち・・・恨んでなんかいない・・・憎んでなんかいない・・・皆・・・みんな大好きだよって・・・
(誰も泣かないで・・・悲しまないで・・・私は笑ってるから・・・笑っている皆が大好きだから・・・)
[そして少女は、笑顔を残して―――消えた]
/*
消える瞬間を書きそびれたので、随分と遅くなったけれどこんな感じに!
メモ書きを発見してくれた設定を活かしてみたけど、違和感はない・・・はず。
最後は誰かに消されたのじゃなく、満足しての成仏だったと信じたい。
(──…かみさま)
[音なき音。
小さな囁きに押されるようにして、躊躇いがちな手を伸ばす。
そっと触れたのは、乱れた長い髪。
それを整えるように、指で撫で梳く。
怯えたように、悼むように、
──いつか、遠い日に微笑んでそうしたように。]
/*
ハーヴェイのヒットアンドアウェイはいつもながら凄いな。
…まぁ私も人の事いえんけど。いつの間にか寝てる人種だったし。
(ぼうっと、何かが視界の中迫ってくる。)
>>27 ――っちゃん。
(氷より冷えた声が耳に這いこみ、それではっと、こちらの瞳を覗き込んでいる顔に焦点が合う。
その言葉にぞくり、と目を見開くが、先ほどの眩暈よりは衝撃が軽い。
―それに、)
普通そんな事言われればどきっとする所ですが…。
本職の方に言われるのじゃ、かえって愛情さえ感じる台詞ですよねぇ。
(くつくつと、笑いさえこみ上げる。
私は狂ってしまったのだろうか?)
ねえ…―、できれば私もあなたに埋葬されたかった。
何だって彼は―、最後まで私を「喰い残した」んでしょうねぇ?
(きしきしと、石も重圧には軋み始める。
「終わらせてくれ―…、早く、終わらせてくれ…!」
石像に秘めた、内なる叫びは敢えて押し殺した。)
いつだって、そうしたければ、できたはずなのに?
[ねえ?と墓守の顔を逆に覗き込む。]
ここへ来て、また何か思い出しそうなんですよ。
ああ、やっぱりここだ。
[返事も待たずに立ち上がり、仕立て屋と流れ者が使っていたマグカップから、それぞれ書き付けを摘み上げる。
棚の奧から見つけ出したココアを人数分仕立てると、広間へと戻って行った。]**
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