[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
ダーリンが……カナメが。
[何かに導かれるかのように、ぴんと墓を指差す]
Requiescat in pace
安らかに、眠れ。
あそこで眠らせること。
手向ける。眠らせる……?
「向こう」に行く?
[何かにとりつかれたように、混乱したように言葉を紡ぎ、ふっとその場に倒れた。*眠っているようだ*]
[プレーチェやバクの声が耳に入れば]
手向けるとは、神や仏……死者に捧げ物をする事。
旅人にはなむけ……贈り物をする事。
[視線は赤い花に向けたまま、穏やかだが響く声で二つの意味を口にする。
ふらりと墓碑に近付いては、新たに増えたプレートを、そこに刻まれた名前を確認した。天井を見上げてから、目を閉じて]
[少しずつはっきりして行く意識。
目に映るのは共に居たみんなの騒ぐ様子。
そんな中、スケッチブックを持つ少女へと視線を向けて―――]
そうか。俺を、描いてくれたのか…。
[その手のスケッチブックの中の新しい絵を見て呟いた。]
きっと…俺は強く願いすぎたんだろうね。結びつける事は、きっと、高い代償を伴うもの。そう感じる。
…ミナツ。
君が、もう一度世界の絵を描けますように。
だから。君はこちら側へ来てはいけないよ…。
[強い願い。それは、祈り。自分の置かれた状況は心が感じている。言葉などにしなくとも。]
[彼らの墓碑へ、やがて生者も訪れることだろう。
遠巻きに立ち止まるのは、この亡者の流儀らしく]
…還っていない。なるほど。
[とろりと緩慢な瞬き。浅過ぎる眠りに酔う如く。]
絵、…
ミナツさんの、ですね。
結びつけられた絵の世界…
手向ける。眠らせる…
[それはカナメも告げてきた]
[その意味はまだ、しかとはわからずに」
ペケレ? だいじょうぶですか。
[屈みこんで、眠っているのを確認して]
死者。
[目覚めてから何度か聞いた言葉。
上着の内ポケットから、アンの落とした手紙を取り出して皺を伸ばす]
アン、手紙……。
[封は開いているのに中身を見ることが出来ずにいるそれを、誰に渡そうかと逡巡する]
…そうですか。カナメ。
これはまた、おはよう、のある、ねむりですか。
[そして]
結びつき…?
[向こうの世界から、
そんな言葉が漂ってきたかもしれない*]
[己の墓碑へ手向けられた、いろえんぴつの青い花。
視線を遣って…影は淡く明滅する。
青い花が、青いから。
男の世界では、青い花はずっとずっと乾涸びていたから]
死に絶えなければならないのなら、
死に絶えればいい…私はそう思っていますが。
生き延びる方がお出でなら、
しあわせに生きて下さるといい…
死なないように殺しながら、それでも。
[レンが口にしない酷い言葉で]
[レンが果たせなかったことを]
――どうか、どなたもお風邪など召さぬよう…
[やわらかく密やかに、願う*]
へいき?
[寝息を立てるペケレを一歩離れて見下ろしてから、後ろを振り返る。
ユウキの姿が見えれば、*名を呼ぶつもりで*]
[己の部屋へと戻る足取りは重く、半ばも行くか行かないかのところで止まってしまった。壁に背を預け、そのままずるずると座り込み]
……カナメ。
[俯き、呟くようにそれを呼ぶ。返事があったかないかのところで]
カナメ。
[もう一度、呼んでから]
何だか、何かを思い出せそうな気がする。
何かを思い出しそうな、気がする……
気持ちが悪い。頭が痛い、……
[弱い声で続ける。ぐ、と拳を握り締め]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ