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[向けられた問い>>49に、男はひとつ、瞬く]
「……みんな。ころして」
「こんど、こそ」
「おわり、に……!」
[叫ぶように言い放った所に伸ばされる手。>>47
それから逃れるように身をよじったものの、その先には床はなかった]
「あ、」
[結果的に、頭から突っ込む、という事はなかったものの。
黒衣は勢いよく、階段を転げ落ち――踊り場で、動きを止めた。*]
[イェンニの問いかけに男が叫ぶ。
皆殺しを意味するそれに眉を顰め]
やばい奴だった。
[ぼそりと呟き。
けり落とすかと近寄るのと、アルマウェルの手から逃げようとした男が階段から落ちるのとは同時だった。
音を立てて転げ落ち、踊り場で動かなくなる様子を見ながら]
……、地下からなんかもってきて、息の根とめとくか?
[気絶したのか、ケガで動けないのか。
そこの判断をするために、近寄りながらふと思いついてつぶやいた*]
[投げかけられた問い>>49に対する答え>>50は、やはり物騒なもの。
ただ、微妙に引っかかる部分もあり――とはいえ、そこを思考している余裕はなかった]
……ぁー……。
[落ちた、とは声にはならない。
転げ落ちて動かなくなった男>>50が生きているのかどうかはわからないが、あらゆる意味で長くはないだろう、という読みもあった]
……どっちにしろ、どっちかはわからんのだしね。
[階段を降り始めつつ、ぽつり、と呟く。
始まりに刻み込まれたルール。
それに従うならば、真っ先に狩るべきは『鬼』なのだが。
男がどちらかはわからないから、安全を確保するためには、という思考が動いていた。*]
[>>50返ってきた答えに目を細める。
今度こそという言葉も気になったが、無差別殺戮の意思を放置してまで会話を続けようとも思わない。これ以上何か聞けるとも思えない]
失礼。
[踊り場まで落ちた男は動かない。
軽やかな動きで踊り場まで降り、刃を飛び出させた靴先を喉に突き込み、止めを刺した。
離れながら返り血を避ける動きは、荒事に慣れすぎていると取られるかどうか]
地下まで取りに行っている間に、またおかしなことをされても困ります。
武器庫以外にも危険なものがないとは限らないので、今のうちに。
[>>51カウコに振り返って、事後説明する]
[近づく気配を感じつつ、男には既に動く力はなかった。
ただ、軽やかな挙動で近づく気配>>53に虚ろな視線を向けるだけで]
「…………」
[口を開き、何か言うより先に突き込まれる刃。
声は溢れるあかに呑まれて音にならない]
(……ああ)
(……ごめんね、ドロテア)
(……きみを『鬼』より先に殺してあげられなくて)
[そんな事を内に浮かべつつ。
黒衣の意識は、闇へと沈んだ。**]
……おう。
[軽やかに、踊るような動きで階段を駆け下りる姿。>>53
それが紅を散らす様子に、どこか惚けた声が上がった]
あー……まあ、仕方ないんじゃない?
あちらさんは、全部殺る気でいたみたいだし。
[祈り捧げた後、俯く様子>>54に、軽く返す。
黒衣の事情は知る術もない。
だから、彼が何者かはわからぬまま。
ただ、これで終わる、という確信だけは、残念ながら持てずにいた。*]
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