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―向日葵畑沿いの道―
忘れろ?
うーん、どうしてもっていうんなら
わすれてあげるわ。
[からりと笑って足取り軽く、飛び立つ蝶が先導するように祭囃子の方角へ。ボールをぽーん、と時折上に放っていたが、くるりと向き直ると後ろ歩きをしつつ口を開く。]
せや、おにいさんはなんていうん?
あたし、クルミ。
[とうもろこしと、貰った地図を手に村の中を歩く]
おばけマークがお墓ってどういうセンス……
[日が暮れ始めた道を、墓石を見ないように足早に進んで行った]
[夏の暑さはじりじりと身を焦がすよう。
ぱしゃりと、ふたたび足許で金魚が跳ねる。
緑の水草に、青い水の中に、優雅に泳ぐ赤い金魚。
特殊な溶液と紫外線とで押し固めた、
べっこう飴のような世界は。
夏の暑さなどでは溶けはしない。]
あっつ…
しかし一体こんなところに呼び出して…
[懐に仕舞っておいた封書を取り出し眺める]
お祭りねえ、ちっさいけど賑やかなんよ。
たこやきとか、りんごあめとかあるし。
[子供の気安さで語りかけた。
彼女宛に届いた手紙を両親ほどに彼女自身は気にしていない。]
でもねえ、夏祭りにはこわぁい神様も遊びに来はるから、失礼のないようにせなあかんねんて―――**
[線香を焚いて、手を合わせる。
頻繁にこれる場所ではないので花は添えてず、
変わりに小さな木が植えてあった]
おし、おつかい終わり。
後はー…。
…まず風呂入りてぇ。
[焼けた肌がひりひり痛む。
医師の忠告通り早く戻って冷やしたほうがよさそうだ]
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