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[熱源に寄生するいきものは、
ぐしゃりと前髪を掴み俯く。
隙間から覗く硝子玉の如き瞳。
来る何者かへ向けられる視線。
――軽業師は未だ陽炎を纏い、
見るものの視界裡へ*揺らぐ*。]
謝る?僕は壊していない。鳥が壊した。
謝ってほしいなら、あいつに言えば。
[変化を解き、体を起こしながら悪態をつく。この臭い、この嫌み臭い声、聞き覚えがあるが...、もしや?]
お前、マティアスと同じ臭いがする、嫌な臭いだ。
お前も...実験体ーきょうだいしまいか?
[手元の肉切り包丁をぐっと握る。傷口は血が止まらず、組織が壊死し始める。いざとなれば喰うしかないが、相手の雰囲気が強襲を足踏みさせる。]
/*
赤で書くつもりだった部分を放出せざるを得なくて
わりとどうしよう状態
わー 相方さんごめん
今日吊られるだろうからあとは縦横無尽にどうぞ!
それで堪忍してー
[もう片方の手で、
抱き寄せていた酒瓶の表面をなぞった。
――――2012
有翼人にぽつり投げかけた時>>37>>65の気配の変化。その変化に引っ掛かりを憶えながらも、行動への還元は思い浮かばず。]
……―――…、…行か、なきゃ……。
[心地良い路に潜り込むナイトウォーカー《みみず》のように、ベルンハードと別れた場所へと向かい始めた。*]
[>>75砂塵の街の片隅。
折れ曲がる柱が装飾となる道のどこか。
戦い弾く物音を『耳』より知り、かけつけて見れば、その舞踏はすでに終幕を迎えており。
静寂の合間に、呼吸を確かめるような主演の息遣いは、その程度響いていたか。
斃れる者も斃した者も、
相手側からは分からないが、この街に生まれより生きてる情報屋側からは知った顔。
墨色に浮かぶ濁った月明かりと、遠いどこかを照らすつもりの光源が、意図せず微かにここまで届き周囲を照らしていた。
その中に、ゆらゆらと立ち上る灼熱の揺らめき。]
……お前モ人ではナイのか。
[岩塊に凭れる戦いの痕見せる姿に、腰元のナイフに手が触れる。]
[何処ぞで羽ばたく音が耳に入る。
空を裂く羽音の元を探して天を仰ぐも
アイノの姿を視界にとらえることはなかった]
……でっかい烏が飛んでるネ。
縁起が悪いですダヨ。
[そういえば、先刻の仕事の際
珍しく有翼人を目にしたか。
そんなことを思い返しながら、何処へ向かう
でもなく街を練り歩いた]
[体が臭い、痛い、何度体験してもいいものではない。何故、傷口が塞がらない?
目の前の男と対峙していて焦る。
僕が死ぬ?まさか。僕は成功体のはずだ。銀色の体毛を持つ美しく狂暴な獣。
...、この記憶が確かなら、何故今の僕と姿は違うのか?目の前の男は何か知っているだろうか?
にいさま...にいさまに会いたい。もう離ればなれにならないよう...、食べてしまいたいよ。]
―庭園の在ったビル―
…
[ベルンハードが変化を解く合間に、男は
帽子を脱ぎ手の中へざらとコークスを出す。]
オトコのくせに言い訳すんな
[ひとつを口の中へ放り込む。
無造作に、少年の口の中へも。]
…マティウスと?
いつから石炭喰いになった、あいつ
[臭いに関してはぴんとこぬふうで首を傾げた]
…いいや、ちがう
[空気は乾いているが、気温の上がるビル内。
肉付きのよい少年ならば或いは汗ばむほどに]
「にいさまのともだち」は
――覚えてないかい、ベルンハード
[抜いていなければ少年の足へ刺さった儘の
翼人の矢を――踏みつけようと片足を出した。]
[周囲の気配を探り、ビル廃墟や瓦礫伝いに移動したとしても、何時まで見つからずにゆけただろうか。其れでも、屋上庭園が在ったビルには幾らか近づけただろう。
―――…庭園からはらはら落ちる、合歓の花は見えねど、甘酸っぱい匂いが乾いた街を癒すように微かに漂っていた。]
― 回想・砂塵の街 ―
[摩天楼の残骸、ぶらさがる看板の上より。
殺戮の祭壇眺めるビル、隣り合う建物より。
訪れた人影は『カレワラ』の――]
ホモ・サピエンスじゃないね
[軽業師は、己の腹から生えている様相の、
サンテリの片手剣を握る。
手に取れば刀身は、突いた勢いのままに
溶け曲ってしまっていて]
…そこを騙るのは流石に無理がある
[放り投げはせず、其れを眺めながら言う。]
[先刻耳にした羽音は益々近付いたように思えるのは
気のせいでは無いだろう。
幾多の鉄火場を生き抜いた殺し屋の勘が、警鐘を鳴らす]
[羽音……鳥……有翼人?
彼らの殆どは地上に住まう人間を侮蔑しているのは
周知の事実であり、先般の祭壇でも一人の有翼人が
弓を片手に高笑いしていたのを思い返した]
……だいぶ近い。ライフル構えるの、無理ネ。
[背負った鉄は其の侭に、ポケットに手を入れる。
苦内の3本程掴み、臨戦態勢に。
相手からの殺意を微塵にでも感じれば、
いつでも投げ込めるようにと]
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