87 風の音・刻の音・ワスレモノ
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―風音荘―
あの子じゃない?
[その言葉>>72に引っ掛かりを覚えて、視線を一度菊子に戻した。
ら、泣き出しそうになっているのに気がついて、目を丸くして]
あ……えっと、ほらさ。大丈夫だって。
失敗しちゃったとか言ってたけど、アイツ全然深刻そーじゃなかったし。ちゃんと解放されるとか言ってたし。
だからホントに落ちてたって、そんな悪いコトにはなってないだろ。……うん。
[そう信じたい。
内心ではそう思いつつ、慌てて言葉を連ねた。
付き合いはそれなりに長いはずだが、泣くのなんて今まで見たことがない]
(82) 2012/05/03(木) 22:47:04[風音荘]
― 街中 ―
良かった、いつものロッカ君だ。
[同じく安堵した顔になり、六花に笑いかける]
いや、良くないのか?
同じようなことになってるってことは、面倒掛けられてるのと同義だよな。
[言ってから、また少し迷うように首を傾げる]
ああ、いや。
さっき過去から呼びかけられたりしたもんだから、ロッカ君も幻かと思ったりして。
[大丈夫だよというように、笑い直した]
ロッカ君はワスレモノって何だか、分かったか?
(83) 2012/05/03(木) 22:47:18[街中]
― 駅前公園・池の縁 ―
ソウ、まだなのカイ。
[若者の答えに>>80、にこにこと職人は笑う]
ダケド、見つけられそうダカラ、ここに来たノジャないカナ?
(84) 2012/05/03(木) 22:49:29[公園]
……柏餅の人?
[店の名前は知っているが、その情報>>81は知らない。
瞬きながら、目はこちらへ来る雷電>>78へ向く]
えーと。
こっちに来てた人が1人、いなくなった、みたいっす。
(85) 2012/05/03(木) 22:50:50[風音荘]
─ 風音荘 ─
ご、めん。
[安心させようとしてくれてるのだろう、慌てた様子の和馬>>82の声に謝る。
でも、涙が溢れるのは止められなかった。
人がいなくなった。
目の前で、手を伸ばせば届いたかもしれないところで。
誰かがいなくなるのは、もう二度といやだと思ったのに。
そう思ったところで、目を見開いた。
もう二度と─では、一度目、誰かいなくなったのか。
でも、誰が─?]
(86) 2012/05/03(木) 22:52:46[風音荘]
え。
あー……そっか。
じゃあ、あいつが狭間に落ちた、のか。
[事情を聞かされ>>81>>85、少しだけ納得するような言葉を紡いだ。飛鳥も飛ばされていたのは公園の傍を通った時に、公園に居たのを見ているため驚きは無い]
えーっとな。
兎曰く、時計の修復さえ出来れば元の時間に戻れるっつーから、危険な状態にあるわけじゃねぇと思うぜ。
まぁ、ちょっとの間会えなくなるだけだ。
[制服の子が不安そうに見えたから、慰めようと言葉を探す。困った時の癖らしく、手が後頭部を掻いていた]
(87) 2012/05/03(木) 22:55:56[風音荘前]
─ 駅前公園 ─
[にこにこと笑いながら、重ねられる問い。>>84
困ったような面持ちで、がじ、と頭を掻いた]
……見つけられそう……なのか、なぁ。
欠片みたいなのは、見えてんのかもしんないけど。
……それが欠片だったら、何を忘れてんだよ、って感じでして。
……あんまり、思い出したくない事……なのかなー、って。
そんな気もしてるし。
(88) 2012/05/03(木) 22:55:57[駅前公園]
─ 風音荘 ─
[思考に落ちかけたところで、和馬の不思議そうな声>>85に引き戻されて。]
あ、え、っと。
さっき海であった男の人、祐樹さん。
あの人にね、柏餅もらったの。
で、その柏餅を作った人が、祐樹さんのお友達で、雷電さんって聞いて。
…そういえば、あの柏餅、どうしちゃったんだろ。
[世界がぐるりと回る直前にもらった柏餅。
気がついたら手には持っていなかった。
もしかしたら、元の世界に置き去りにしてしまったのかもしれない。]
(89) 2012/05/03(木) 22:59:50[風音荘]
― 駅前公園・池の縁 ―
[若者が口にするのは迷い。職人は、穏やかな笑みのままそれを聞く]
ソウダネ。ヒトは、忘れるコトで、痛みニ耐えるコトガ、出来るカラネ。
[手を伸ばし、若者の腕を軽く励ますように叩いた]
焦るコトはないヨ。ウサギさんは、アワテモノのヨウだが、キミがアワテルことはナイからネ。
(90) 2012/05/03(木) 23:01:31[公園]
─ 風音荘 ─
…あいつ?
[雷電の様子>>87に思わず首を傾げる。
口ぶりから、飛鳥の知り合いなのかな、と思いもした。
困ったように話すのを見て、ぱちり、瞬き。]
でも、修復、って。
ワスレモノをみつけなきゃ、ダメ、なんでしょう?
[瞬いた拍子に溢れ出た雫が筋を作った。]
(91) 2012/05/03(木) 23:08:30[風音荘]
─ 駅前公園 ─
……そういう風に考えた事って、ないんですけどね。
[穏やかな笑みと共に向けられる言葉。
腕を叩かれる>>90と、何となく気が鎮まるような気がした]
あの兎は、慌てものとかってレベル超えてるよーな……。
[そんな言葉で収まりがつくとは思えなかった。
いろんな意味で。
ともあれ、それは一時横に置いて]
まあ……焦っても、仕方ないのかもですけど。
のんびりしてる時間もあるのかな、ってのもあって。
(92) 2012/05/03(木) 23:10:15[駅前公園]
いつものロッカです。
十年前のわたしに間違われたのなら、それはそれで嬉しいけど。
[幾ら何でも、中二の頃と同じ顔はしていないのだが。
漸くと笑みを向けられれば、同じものを返した。>>83]
……何だか“こっち”に来てから、色んな事が起きますね。
[幻かと思ったという言葉に、省吾の向いていた先をちらと見遣り。
直ぐに視線は戻って、問いにゆるゆると首を振った。]
まだです。ワスレモノが多すぎて。昔の家に行ってみましたけど、まだ足りなくて。
省吾さんは、どう? 呼びかけられたっていう幻からは何か、手掛かりとか。
(93) 2012/05/03(木) 23:10:43[街中]
─風音荘─
雷電サン、備瀬サンと知り合いなんすか。
[納得するような声>>87には一度瞬きをした。
困ったように頭を掻くのを見て、視線は再び戻る]
へー。それで名前知ってたんだ。
……って、あー……。
[とりあえず柏餅の件>>89は解決した。
が同時に、菊子の涙腺も崩壊しているのに気付く]
……なんか持ってたっけなー……
[正しい慰め方が分からないから、とりあえず拭くものがないかとポケットを探った]
(94) 2012/05/03(木) 23:11:50[風音荘]
柏餅?
ああ、祐樹にあげたやつ、君も貰ったのか。
うちの店で5月だけ販売してる手作りの柏餅なんだ。
[貘原>>85と制服の子>>89の会話を聞いて、納得したように言葉を紡ぐ]
雷電堂って薬屋な。
俺はその店の見習い店主で雷電貢ってんだ。
[少し前に貘原にも向けた自己紹介。それを今度は制服の子に対して向けた]
(95) 2012/05/03(木) 23:14:47[風音荘前]
ん、ああ。
飛鳥さんとは昔からの馴染みなんでな。
…って、あー。
えと、ハンカチ、使う?
[零れ落ちる涙>>91を見て、少し慌てて懐からハンカチを取り出し、差し出した]
まぁ、そう言うことになるが。
ここに飛ばされたってことは、ワスレモノを見つけるための切欠がここにあるってことだろうし。
それを探していけば見つかるんじゃねぇのかな、と。
[そう言う自分も、まだ見つけ切れてはいないのだが]
(96) 2012/05/03(木) 23:14:53[風音荘前]
[幼い頃から、本が大好きで、母親にせがんで絵本を読んでもらったものだった。
学校の休み時間や放課後、朝登校してから授業が始まるまで。]
そういえば、最後に本を読んだのはいつだったかな…。
[建物を見上げ、独りごちた。
営業時間の長い店、母親を手伝い店の仕事を手伝う日々の生活の中で、本を読む時間等殆ど無くなってしまった。]
(97) 2012/05/03(木) 23:16:07[街中]
― 駅前公園・池の縁 ―
ハハハ、確かニ、アノ、ウサギさんは、アワテモノすぎるネ。
[若者の兎評>>92には、同意して]
時間、ガ、無いカ。そうだネエ。
ココの時間の「時計」は壊れてイルらしいからネ。
[時間が「無い」の意味が多分少し違っているのだが]
キミがそんな風に、思うノは、キット見つけたい、ト、心のどこかで思っているカラじゃないカナ?
イヤイヤ、これは、小父さんのヒトリゴト。
[言ってから、ヒトサシ指を唇の前に立て、帽子を軽く下げた]
(98) 2012/05/03(木) 23:24:13[公園]
― 街中 ―
ふーむ。
10年前のロッカ君にも、会ってみたいね。
[可愛いだろうから、とは言葉にしない。
本人を目の前にして言えるほどオープンな性格にまでは、荒療治してもなれなかった。まして、今も十分可愛いだなんて、口に出来るはずもない]
まあ「ここ」にいることからして、不思議の極致みたいなもんだけどね。
……そうか。
[昔の家と聞いて、前に聞いた話>>55を思い出す。哀しい記憶を抱えてるのだと知った彼女の頭を、つい撫でてしまったのは少し恥ずかしい思い出。その直後、慌てて離れようとして転んだりしているから]
(99) 2012/05/03(木) 23:25:18[街中]
いや、あれは実際には俺が呼びかけられたんじゃなくて、昔の俺と同じ場所に知らず立っていた、ってことだと思う。
あれがワスレモノの欠片かもしれないのは、確かだが。
[六花>>93に問い返されて、認めるか迷っていたそのことを、認める気になった。
時を刻まずに動いていた秒針が、チ、と何かを受けて動いた]
……備瀬さん?
[途端、聞き覚えのある声が風に乗って聞こえてきた。現実の風ではなく、兎の周りで吹く風に]
(100) 2012/05/03(木) 23:25:53[街中]
─ 風音荘 ─
[どこか惚けたように言葉を口にして。
頬が濡れていると気付いたのは、和馬と雷電の様子>>94>>95から。
慌てて俯いたけれど、ぱたぱたと落ちるのは止められなくて。]
あ、ご、ごめ
[ハンカチを探してくれている和馬に気付き謝る。
雷電から差し出されたハンカチ>>96には、申し訳なく思うも手を伸ばして。]
あ、ありがとうございます。
あの。
あたし、鬼龍院、菊子って言います。
[まだ名前を言っていなかったから、慌てて名乗った。]
(101) 2012/05/03(木) 23:29:11[風音荘]
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