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[ぶつぶつと呟く]
[血で汚れた自分の手を拭くものはなく、乾いた赤をモニターに塗りつけながら、日記を繰る]
目くらましは、見張られていることを事前に考えなければ、やる意味がない
用心深いか、それも可能にするチート日記なのか…
アンは、即死。
犯人を見ていない。
誰かいると見せかけて超常現象で殺すというのもあるか……
人狼で狩人なしだったら、狙われた瞬間におしまいだものな。
[日記を彼女に抱かせ、ナイフをそばに置いて]
[彼女の体はそのままベンチに寝かせた。
この世界の人はそれにどう反応するだろうか]
[屋上にたどり着いた。
ここに来てから、一番距離を長く感じた移動だ。
見えたものは――
ソラの荷物を物色するグリタと、
離れた場所にいるネギヤの姿]
(ど、どういうこと!?)
[ソラだったらグリタが仕掛けてきたら
乗りそうではあるが、ネギヤがいるのが
よく分からない。戦いに気づいてないのだろうか]
[ともあれ階段を下りて、5階まで戻る]
[書物の形をした日記は上着を捲くれば脇の下、
短剣と共に皮のホルダーに入れられている。
近くで見れば、赤いキャミソールの下
引き攣れたような醜い傷が無数に肌を這う]
…ぅ、
[ぐわんぐわんと頭の中で音が回るよう。
意識を取り戻しかけて、唸り声が漏れた]
― 屋上 階段前 ―
[風船を手に立ち上がる。汚れた手を、どこで洗おうかぼんやりと考えながら、階段前へと移動すれば――]
10th と、11th……?
[倒れている11thとモノ探ししている10th]
彼女をどうするんだな?
[10thへと無表情でただ尋ね]
[自分はどうしようか迷って、
ひとまずゆっくりと階段を上っていく。
もしクルミやマシロが階段の傍で
立ち話していたなら出くわすだろうし。
もし移動していたら、会わないまま
階段を更に上へ進んでいくだろう]
[薄く、紅い目が開く。
すぐ近くに口髭の男の顔が見えると
さっと顔に血の気が上がり。
脇を咄嗟に、力いっぱい閉じた。
伸ばされた手ごと挟む形だったが、
すぐに引けば巻きこまれる事も無いだろうが]
…、触ンな…ッ!
[まだ、相手が二重に見える。
出来うる限りの力を目に込めて、睨んだ]
まぁ、野暮は承知なのだが――
[ぼやき]
0thが死んだ。
ずっと0thの様子を2ndと一緒に物陰から伺っていたんだが、風船がぶわー、っと上がって、風船が無くなる頃には彼女は絶命してた
直接的にその場で、誰かが彼女のそばに歩いていって、殺したわけじゃない
チート日記の仕業なんだな、きっと。
[そう淡々と10thへ告げて]
[3rdの姿が見えれば、4F通路へと足を向ける。
話がしたければ追いかけてくるだろう。
ゼンジやセイジたちは、また違う手段でうえに向かったのか。
それとも階段を利用するのならすれ違うことになり、ちらりと視線を向けるだけ。
通路に立ち止まって、手帳を開く]
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