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-ペンションの前-
[一台の車が止まり、後部座席から舞台衣装らしい派手なドレスの女が出てきた。大きく伸びをする]
ああよかった。間に合ったのね。いい空気。
[ボストンバックをえいやっと引っ張り出して扉をばたんと締める]
え? うん。ちゃああんと帰ってくるわよ。ちゃあんとね。
私みたいなぽっと出なんて、帰らないと仕事なくなっちゃうじゃない。
帰りも迎えに来てくれるの? ……うん。ありがとね。
[しばらく運転手となにやら話をしていたが、にっこりと笑って去っていく車を見送った]
あー。あー。
[喉に手を当てて小さく声を出してみる]
歌いすぎかしら、それとも営業周りのしすぎかしら? 営業周りのし過ぎね、きっと。
せっかくのマチコの誘いだし、のんびりさせてもらっちゃおーっと。
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中のヒト発言はココならアリなのかしら? かしら?
どきわくしつつ、お邪魔しますね。
色々至らないかもしれないけれども、1週間と少しの間、よろしくお願いいたします。
えっ。
ジロウさん……整形したの?
再婚な分けないわよね? ハガキにはジロウ&マチコ(はーと)って書いてあるし。
旦那さん。変わったお名前なのかしら?
なっ……もう冗談はやめてよ。びっくりしたじゃない。
私、マチコの友達だもの。ジロウさんの顔くらい知ってるわ。
[むぅと膨れたあとに苦笑する]
露草ザクロよ。いちおう、歌手やってるわ。
若旦那さんなの?
器用なのね。
若旦那さんって色々できるのね。
私も何か手伝おうっかなー。
え? マチコなんで止めるのよ。ひどい。
今までに料理で病人なんて出したこと無いわよ!
[一瞬だけ嬉しそうな顔をしてしゅんとしたあと、気を取り直すように笑った]
うん。まだバリバリ無名だから!
若旦那さんが影薄いなんて、ずいぶん激しいお爺様とお父様なのね。
鶴賀ってきっと素敵な宿なんでしょうね。
あらら、可愛いお客様ね。
はじめまして、こんばんは。
私は 露草ざくろって言うのよ。よろしくね。
[にっこりと微笑んで丁寧にお辞儀した]
大女将さんなの。
きっとしゃきっとしているんでしょうね。
[ゼンジの乾いた笑いを耳にして、微笑む]
お父様とのお泊りなのね。それは楽しみね。
あのね……ゼンジおじちゃんじゃなくておにいちゃんなんじゃないかしら?
いい年なの?
あまり私と変わらないかと思ってたわ。
ジロウさんは……落ち着いてるのよ。ね?
ちょっと待って! マチコ怒らないで! ここ台所だから怒ると危ないわよ!
マチコっ!
だから台所は危ないって。えーと。ジロウさんマチコ押さえてっ!
[ゼンジのそばにやってくると心配そうに見上げた]
大丈夫? でも……口は災いのもとじゃないかしら?
ジロウさんはマチコより年上よ。いくつかはナイショだけどね。
えーっと。
ここにいると、なんか流血の惨事になりそうだし、私が手伝うと……だからマチコ笑わないでよ! もー。
ええ、食堂で待ってるわ。
ルリちゃんも一緒に行く?
どういう料理って……。
普通に砂糖とか塩を使って、爆発とか焦げもなく、見た目が普通な……ああ自分で言ってて悲しくなってきたわ。
簡単に言うと、あんまり美味しくなかったのよ。マチコは死ぬほどまずいって言ってただけ。
中学時代の調理実習の話なのにね。
お茶ありがとう。いただきます。
ー食堂ー
若旦那さん。それなりの年齢とか、酷い。
そりゃ確かに子供じゃないけど、むぅ。なんだか納得いかないわ。
[小さな声でぼそぼそと]
まさかジロウさんと同じ年だなんて思わなかったし。
[耳をぴくりと動かし、断片的に聞こえた単語をオウム返しに呟く]
クサイメシ? コレウケトレトリャー?
……何だろ。チェックインかな?
元気の良さそうな声。後で会えるかしら?
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