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ええ、露天風呂の有名な村ですわ。
[目的地について車掌に問われれば、旅支度の女は言う。]
そうここまで届くあの煙突からのぼる煙が…
[地元では病院が有名でも、外からくればそちらが有名か。]
[独特のメロディーと共に返された切符を受け取ろうとして、相席となったパオリンに会釈をしながら身体を伸ばした。]
救援隊…
[そう呟いたのは[6時間前]だったか、今だったか。棚に入った荷物の中にはレミントンM31。]
白無垢の娘に、黒マントの男。
お似合いじゃないかって言われたんです。
[冷凍みかんを手で弄びつつ、口元に手を当てて微笑む]
可笑しいですよね。
白無垢の隣には紋付袴がいる筈なのに。
不思議な事もあるものですね。
[突然の暗闇。そして揺れる車体。時折煌く雷光が、彼女の横顔を照らす。]
診察室に似ているわ。
[呟き。]
[記憶が過ぎるのは切れ掛かった蛍光灯の点滅。
陰陽の中、[ふとん部屋]に居た[昨晩]の医者の呻き声。
メスの代わりにムチを持ったその姿は、[狂信者]のようだった。]
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