情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
―クランクアップif―
終わったあ!コハルちゃんナオちゃんお疲れさまー!
[言いながら二人に抱きつく。素人への配慮か、作中でも仲のいい人の配役は実際に仲のいい人で組み合わせてくれていたようで中々役に入り込めた]
もうそれにしても誰よこんな役考えたのー。
[二人から体を離しつつぼやいた。
子どものような演技というのは大変であったが、それよりこれを見た後のクラスメイトの反応を考えると今から恥ずかしさが募る]
ごめん、ちょっと目が腫れてるから落ち着くまで向こうで休んでるね。
[そう言うと隅に寄せられた机に伏せ、ハンカチで目元を拭う。
泣くシーンも最初の内は目薬で誤魔化したりしたものだが、あまりにも多かったのか次第に本当に泣けるようになっていた。
しかし実際に気にしているのは目の腫れ具合ではなく―]
ほんと、誰よこんな話考えたの…。
[まだ残っている手の温もりに、そっと自分の手を重ねた]
―もう一つのエンディング―
[戻ってからしばらくの間入院していた。
時間の移り変わりというのはあっという間だ。青玲学園同様に世間は一時は大騒ぎであったが、それも退院する頃には沈静化していた。
入院している間にも村瀬に変化があった。
一人称が「私」になり、
口調が変わり、
幼い行動を取ることが無くなった。
学校へ復帰する頃には同世代と馴染むようになっていた]
ねえコハルちゃん、帰りに松柏駅に寄らない?
[他の人には苗字で呼ぶようになったが、三枝に対しては相変わらずの呼び方で声をかける。驚いた顔をしたなら苦笑するだろう]
前のような夜中に行くわけじゃないの。ちょっと寄るだけ。
[またあの汽車に乗ったところであの時一緒に居た人達に会えはしないと、お互い分かっているだろう。
最後の瞬間、目を瞑る前に見た消滅していく彼の姿は今でも瞼の裏に焼きついている]
あのね、小鳥遊先生が言ってた黄泉還りの話が本当なら、もしかしたら二人とも終わりにしたかったのかもしれないって。じゃなきゃわざわざ対抗する力なんて与えてゲームを持ちかけたりしなくてもいいわけだし。
[須藤が隣の部屋に行った時に聞こえた声を思い出す。それは恐ろしくもあり、どこか切なげだった]
それに、皆にちゃんとお別れしてないなって思って……。
[松柏駅に着けば閑散としており、丁度到着した電車に人が乗り込めば他には誰も居なくなった。
夕暮れのホームでゆっくりと辺りを見渡す。
寺崎が消滅した瞬間に死者の声を聞く力も無くなり、目を閉じて耳を済ませても何も聞こえない
椎名はウミという子と会えたのだろうか。
近藤は目的を果たせたのだろうか。
鷹野は寂しくないだろうか。
櫻木にはまだあの力はあるのだろうか。出来るのなら、弓槻の心を守ってほしいと、願う]
[不意に1枚の用紙が風に乗って足元へと落ちる。
拾い上げて見ればそれは、あの日公園に忘れ、近藤が拾ってくれた自分が描いた絵だった。
今でも色あせずに色彩を放つそれは時間の経過を感じさせないものだった。
あの頃は世界がこんな風に見えていた。
今では輝きは失い、褪せたように見える。それでもこの世界で生きて行かねばならない。
絵の上辺にかけるとそのまま引き裂く。細かく破り捨てると紙切れは風に攫われ姿を消した]
――さよなら。
[一言残し、駅を後にした]
―終―
[1] [2] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了