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[家にはメールを入れて出かけることを伝えようとして、結局何も伝えずに携帯をカバンに仕舞った。
両親は病院に行っていると思っているだろうし、薬を処方されてから尚更心身のバランスが取れなくなり、病院で休ませてもらうことも出てきたので帰りが遅くなってもそう思われることだろう。
好奇心と、少しの反抗心だった]
─職員室─
ええ、また後程。
[ひらひらと手を振り、須藤を見送る。]
今から帰宅するには少し遅いし、どうしようかしらね。
困ったわねぇ。
[と口では言いながら、隣の給湯室をちゃっかり借りて自前の茶葉でジャスミン茶を沸かし、持ってきている水筒へ詰めていく心算。
借りるのは湯と薬缶とガスコンロなのだから構わないだろうと軽く考えている。]
あはは、本の雪崩か…ウチでもよくなってるよ。
図鑑やら写真集やらだから軽く部屋が揺れるぐらいにね。
[櫻木の言葉に自身の部屋の様子を思い出す。
本棚に収まりきれず床に平積みになってしまっている本につい苦笑いを浮かべ]
ああ、課長になったみたいだ
上司命令だよ、頑張ろうね寺崎君
[肩を落とす彼に同情の念を抱きながらも小さく笑いながら彼の肩をポンと叩く。
そこに櫻木の駅に向かおうかという声が聞こえ]
そうだね、そろそろ行こうか。
須藤先生お疲れ様です、また月曜日にでも。
[櫻木に返事をし須藤に向け丁寧に頭を下げれば玄関に向け歩き出す村瀬に続いて歩き出す。]
寺崎君は一度帰るの?それならまた後でね
/*/
てかねー、シンヤくん多分映研なんだよな
そうか写真部?だってネガ見てるもん…
まあでも?
星の、写真を?見てるー的な?
いいよね!フィクションだもん!←
─煌星学園・廊下─
[待ち合わせ時間を考えると、茶を淹れるにはまだ早い。
軽く荷物を纏めてから、暇つぶし半分に校内を見て回ることにした。
誰かと鉢合わせることはあるかもしれないが、さて。]
須藤先生、さようなら。
ん、寺崎君は…そうか、さっき明日朝早いって言ってたものね。
うん、またあとで。
[須藤へ挨拶をし、自宅へ帰るという寺崎へ軽く手を振って、彼らに続いて歩き出だす。]
/*
学校は今何時なんだろうw
下校の時間だから、遅くても夜7時くらいなんじゃないかなぁ…とか思うんですが…
直接駅に向かうと、すごく時間が余りそうです…
―廊下→玄関に向かい中―
[玄関に向かってる途中で、長澤が後ろにいた二人組みに声をかけだしたので、自分もつられて振り返ってみた。
そこにいたのは、大人しそうな女生徒と、私服の男子だった。
さりげなく上履きの色チェックをし、二人の学年を確認する。2年生のようだ。
私服で学園内にいたから卒業生なのかと思ったが、上履きを履いているし、在校生なのだろう。多分。
軽く会釈をしてから挨拶をする]
こんにちはー!
あたし達も今日偽汽車見に行くんですよー。
…って、先輩なんで私服なんです?
一瞬卒業生の人かと思いました。**
ケンくん帰っちゃうのね。
また後で?なのね?
練習頑張ってねー。
[同行出来ないことを残念そうにしながらも寺崎の後ろ姿に大きく手を振った]
[ぼぅっとしながら青玲学園の事件や小山内のことに思いを馳せていると、予想外の人物に声をかけられて思わずびくりとする]
……寺崎?
お前こそ、何してんだ?
[先日のグループの中に、寺崎は居なかったはずだ。そう思って聞き返すと、彼は淡々と明日の予定について説明した]
それは初耳だな。いや、お前はオカルトとか興味なさそうだったから、意外でな。
……俺? ま、見事に乗せられただけだよ、あいつらに。
そのくせ、ここを通りかかったのは寺崎が初めてだけど。やっぱり他にも誰か来るんだな?
[憂いを帯びた椎名を前にして、小春の瞳に戸惑いが浮かぶ]
……そっか。 大丈夫?
体調が悪いなら、無理しないで……ああでも、直接話さなきゃいけないことだったのかな。 課題、…とか、手続きとか……?
[椎名が休みがちであること以外は何も知らない。
突っ込んで聞いて良いことかも分からずに、曖昧な口調で返答した]
松柏駅…松柏駅。
確か噂があったわよねぇ…。
[廊下をぼんやり歩きながら、数日前に二宮が話していた内容を思い出す。
休憩時間、忘れ物を取りに行った時に小耳に挟んだのだった。]
ああ。偽汽車、だったわね。
でもああいうのって不思議よね。
警笛を聞いて、連れて行かれたらこっちに戻れない。
…じゃあ、なんで怪談として伝わるのかしら。
不思議だわぁ。うふふ。
[ひとりごちながら、忍び笑いを漏らす。
何人かはあの話に聞き入っていたことも思い出すが、彼等がどの程度本気にしていたかまでははっきり覚えていなかった。]
[『松柏駅行くんだろ?』という問いかけには、目を丸くして頷き]
うん、私も行くつもりだけど……椎名くんも?
……だ、
[大丈夫なの、と繰り返し尋ねてしまいそうになり、口籠り]
本当に皆知ってるんだね。松柏駅のこと。
誰も彼もが話しているから、吃驚しちゃった。
[慣れぬ男子生徒との会話に、少し緊張した様子を見せながらも、言葉を継ごうと口を開く。
けれどそれが音になる前に、先ほど小春が出てきたのとは逆側の教室の出入り口が、大きな音を立てて開かれた。
『こらー、お前たち。 補習が終わったんだから、さっさと帰れ。寄り道すんなよー』]
……ひゃっ!?
[びくり、と背がしなって思わず振り返れば、担任である須藤が教室内の生徒に向けて、声をかけているところで。
須藤の登場に気を取られていたために、椎名の独り言は耳には入らなかった。
呆けていたのは一瞬。 すぐに、歩き始めていた椎名に気付いて、小走りで駆け寄る]
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