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[アンが消え、占い師の女と少年が消えてから1年がたっていた]
いまだに行方不明者の手掛かりは見つからず、か。
警察もあてになんないねぇ。
[新聞記事を見ながら独り言]
―ンガムラの家―
こんにちは…い、いえ、お化粧じゃなくて。
[祭りに行く筈もない、いつもの質素な装いで]
…あれから、一年ですね。アンさん、見つからないままで…。
オトハさんに居場所を占ってもらっても、わからなくて…。
そのオトハさんまで、姿が見えなくなるなんて。それに、シンヤさんも。
[手に握られているのは、去年と同じような封筒]
……何よ、お父様。何度きてもお見合いなんてしないわよ?
―――…って、そ、れ。あの手紙、じゃ。
………ムカイと、…オトハって人の名前が、アンと同じ、線で消されてる。
…………“今度は 誰に しようかな”っ、て…
………また、誰か…………っ
、私、出かけてくる!
それにしても
[ちらりと手紙に視線をやる。
あのアンが消えた時に彼女のもとに届いた手紙だ]
ここに書かれてる名前って、何か基準あるんかね。
迷惑な話だよ。
[そういって先ほどまで読んでいた新聞をちゃぶ台の上に乗せた**]
おや、ヒナさんこんにちは。
[いつものように来客を向かい入れ、
寛ぐようにと振る舞うも、封筒を一瞥して溜息。]
――何か、私に聞きたいことでも?
[一年前に彼女の肩へと振りかけた、
白粉のまじないは*既に解けている*]
― 着物屋 ―
それはもう聞き飽きました。
[『お爺様にも見せたかったわぁ』と言う母にいつもの返答をする。
鏡の中には、黒引き振袖を纏った姿]
いいんじゃないですか、これで。
[気の乗らない試着を終えて着替えると、救護テントへ急ぎ足]
― 祭り会場の片隅・救護テント ―
[村長の隣でミネラル麦茶を飲んでいるだけの仕事中、人ごみの中の一点を凝視した。
血の気が引き背中がざわつくのを感じる]
オトハさん?
[スカートのポケットを握ると、中で手紙がくしゃりと音を立てた。
取り消し線の隣、オトハの名の横に『シロ』と書かれた手紙が*]
今見にきたら、未発言が、
本日まだ発言していない者は、学生 ミナツ、作家 フユキ、学生 シンヤ、以上 3 名。
…見事に赤組ばかりw
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