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―畑―
よっこいしょっと。
ふー、重いなぁ……ん?
[桶を下ろすと、地面に置いてあったメモに気付き]
おやー、ポルテさん着てたのか。もうちょっと早く帰ってくるべきだったかな?
まあ、水を撒き終わったら一度お店の方に行ってみるか。
[メモを懐に仕舞うと、さっそく水撒きを始めた**]
─小料理屋─
[かぼちゃの煮付け、とうがんの煮付け、豆のふくめ煮などを次々と作り、その合間に米を炊く。
炊き上がった米をお櫃に移し、ふと何か違和感を感じる]
緑が無い……あ、葉もの。
[先ほど畑に行った時のことを思い出し、ため息をついた]
忘れてた。母さんに笑われるわね。
[胡瓜と紫蘇で和え物を作り、まだ足りないという顔で漬物も刻んで見るけれど、なんとなく納得のいかない*表情*]
―畑―
ふー。今日の仕事終了。
[木桶の水が空になると、満足げに伸びをして]
さて、ポルテさんの所に行こうかな。
トマトにナス、キャベツと大葉。南瓜は…減ってるから持って行ったかな?
[空になった木桶に採れたての夏野菜を詰めると、ゆっくりとポルテの店に向かった]
―自宅―
……ただいま。
[習慣になっているのでつい口に出すが、家の中に人気はない。
薄暗さに目を慣らしつつ、擦り切れた唱歌の本を片付けた]
飯は……今日も御馳走になればいいか。
[一人暮らしではあるものの、料理をする事は滅多にない。
学校に通う子供がいる家に頼めば、大抵お裾分けを貰えるし、料理屋だってある。
ただ、儀式の当番に当たった時は別で、この時ばかりは手伝わない訳にはいかなかった。
その代わり、この日は村人全員が豪勢な食事に在り付けるのだ]
でも、ポルテさんの腕に敵う人はいないよね。本職だし。
[呟いて、帰り道に漂っていた良い匂いを思い出し、いそいそとポルテの店に向かうのだった]
―小料理屋へ―
―ポルテの店―
こんばんはー。
よいしょっと…採れたての野菜持って来たよ。
[ポルテの店に付くと、野菜の入った木桶を見せて]
お腹すいちゃって。これで何か作ってくれない?
[ポルテに頼む]
―小料理屋―
[ポルテの店へ向かう途中、さっき別れたばかりのダンケとも出会っただろうか]
あ、こんにちは。
[店に到着すると、丁度家を出る所のポルテと出くわした。
金髪の女性の微笑みに、こちらも小さく笑みを返して]
今からお出掛け?
夕ご飯を頂きに来たんだけど、少し待った方がいいかな?
[割烹着を脱いだポルテに問い掛ける]
― 村の外れ ―
[家屋は途切れ、田も畑もなく、それ故に人通りも少ない、村の片隅。虫の声や葉擦れの音しかしない其処に、男が一人佇んでいた]
……
[地味な紫の着物を纏った男は、山の木々を、空を見つめ、そっと目を閉じる]
お、丁度良い。
良かったね。そんなに待たずに食べれそうだ。
[ご飯が炊けたところと聞くと、嬉しそうに来る途中で再び合流した清治に声を掛けて、席に座る]
お、冬瓜の煮付けか。いただきます。
[出された冬瓜の煮物に嬉しそうに手を合わせると、ゆっくりと食べ始めた]
はい。
[ポルテに促されるまま店内へ入り、カウンター席に着く。
目の前の卓には冬瓜の煮付けが置かれた]
頂きます。
[両手を合わせてから箸を手にとり、冬瓜を口に運ぶ]
うん、美味しい。
[前菜を腹に収めながら、ダンケの野菜に期待の眼差しを向けた]
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