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[気狂い男は既にそこにはいない。
残に肉の剥がれた司祭の躯、男には昂揚も嫌悪もなくただそこにある対象を見遣る]
少なくとも今の私には儀式的意味などない。
あるのはただの、餓えだ。
――巫女の儀式的秘術に触れる昂揚がなかろうとも、人の血肉は甘いものかね?
[さて、あの気狂いはこの肉の所有権なるものを主張するか。知ったことではない]
[そぎ落とし、口にする。
甘くも柔くもなく、己の裡に沸く感覚は不快ですらある。噛み締め、飲み込むには口を押さえ込むが必須だ]
……ああ、何が ちがうのか。
[かつて感じた昂揚のないまま、
落胆すら感じながら男はその場で死肉を貪り続けた]
[火つきのよくない薪は、爆ぜる音も煙も多い。
無くとも扉、とばかりに佇む手前。
斧の男は、熾火の向こう鎖の男と向かい合う。]
… いいや。
[常ならぬ応対に開いた間のあとのいらえ。]
執行人は、仕事を迎えに来たりはしないよ。
[貰う火種は、薄く凹んだ缶へそっと収める。]
[火種を静かに吹くと、束の間の暖色が燈る。]
…
隣人のようにある。
…いつでも。
[微細に淡く舞った灰の名は、 *害意という*。]
[向ける細い目は執行人の向こうに故郷を見て
その 一瞬さ に堕ちめく意識を奥歯で留めた]
そうです、か。
ずっと、いつかな、と
…―――ていたん、です。
[じゃり…]
[大きな上着の中で音をさせつ火種の行方を見
そうとまた薄い腹を擦る 背筋は伸ばすまま]
…是非にそこを踏み越えてどうぞと
勧める茶も 湯、すら ありません。
[けれど薪を有難いと 赤い髪の頭を下げた]
んぁ…?
[微睡みの中、小屋の外で何かが置かれる音が聞こえた。 けれど、すぐに動くことはせず、足音が遠ざかってから
ゆらり、と立ち上がり、小屋の外を覗いた。]
ああ、またか。
[置かれた薪束を認めて、独りごちる。]
どうせなら何か食べ物…。
[そう口にしただけで、飢えを思い出し舌打ち一つ。]
――……ッ、
やあ、ご相伴に預かっているよ。
……いささか、乱暴な挨拶じゃないかね。
[痛みに歪む表情に薄い笑み、しかし抗わぬのは気狂い男の求める対価は――今は命ではなかろうと知っている、からだ*]
[そのまま外で薪を組んで、火を起こす。
日毎に要領はよくなっている。
そうして爆ぜる炎を眺めながら、火に当たる。
どうせ体の内から温まることはない。]
[それでも、手のひらからじわじわと温まれば、先ほどよりも穏やかなため息。]
…しかし、寒ぃなぁ…。
そろそろまた雪が降るのか。
[ぶるっと身震いをしてから、嫌そうに呟く。
どんよりとした空、黒い海。
荒涼とした風景をぼんやりと眺めている。]
/*
つららが凶器なので雪降らないとね!
って描写を見逃してるだけ?なの?
どうなの?
っていうか、どう動こうか、ノープラン。
キャラ役職照らし合わせて
サンテリとは絡んだ方がいいなぁ、と
思っている思っている。
ヘイノもかなぁ。いや間に合わないか。
[海鳴が響きまた腸がうねる
腹を見下ろし上げた顔
意識は執行人のままに
視線だけが枠の外れた窓から外]
穏やかに向かい合う場でも時でも
ないですが
疼く、ので。
[視界の遠く 大きな帽子を被る男の姿
きゅううう、と 裡で暴れる脾を抑えて
ほんの少し、口の端で わらった*]
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