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[念のためと思って昨日鏡に映した人物がいた…]
シャーロット…
[女がその名を呟いた途端]
パリーン!!
[砕け散る]
!!……まさ…か…。
[>>4:39医者の手が、自分の手を命を奪う場所へと導く。
ペーパーナイフを握りしめたとはいえ、それにあらがうことなど、ない]
あなたがやったのではない。
[少しはすくわれる、その言葉に視線をそらさないまま、否定の言葉を、吐く]
私が、彼女を――ウェンディを、殺したのです。
[わかっていたのだ、自分は。彼女が何かを訴えた、子供部屋から離れる前に振り返ったのに!]
[>>4:40提案に、唇をとじ合わせる]
――そう、ですね。
では、私がシャーロット。ローズマリーは、あの『鏡』が本当であって、生き残ったWolFがいれば、自ずと結果は知れている。
[自分の手を導く医師の手に、左の手を重ねた]
あなたは、殺せない。
――医者、なのだから。
[相手の手の甲を叩いて、手をはずし、きびすを返す。目指すのはシャーロットの家]
[>>1医者の問いに、はかなく、苦笑して]
私は――あなたが、言ったことです。その忠告を――腕に抱いて、離すなと。
[一度、空になった手を見下ろして]
私は、離してしまった。
― 酒場 ―
[腑に落ちないところが多いが、とにかく店は休めない。こちらの心情などおくびにも出さないで接客をすることなどお手の物である]
あら、先生いらっしゃい。
ご注文は?
[いつも通り、笑顔でヴィンセントを迎えた]
それは――
[>>5言葉に詰まった訳じゃない。
ただ苦笑して、少し笑った]
だれが、一番よく知っていると思いますか?
[途中で道を分かつ男の背中に、ぽつりとつぶやいた]
[>>8冷たい水の入ったグラスをヴィンセントの前に置く]
え?ウェンディが?
あと4人…。
[そう言われても、WolFがどうやってウェンディを殺したのか見当もつかなかった。]
― 村長の家 ―
シャーロット、いますか?
[分厚い扉を、ノックする。
ラッセルへの土産のペーパーナイフを、手に持ったまま]
[殺しに来たというヴィンセントをまじまじと見つめる]
それは私がWolFの容疑者だから?
今日、鏡が割れたわよ。昨日映した相手は…
[いいかけたところでやめた]
まぁ、何を言っても仕方ないわね。
好きにしなさいな。
あなたが私を殺す事を本当に望むなら…
それを止める術を私は知らない…。
[ため息をつく]
そ、そうよ。
[強く握られて痛いと言わんばかりに顔を歪める]
シャーロットを映した鏡が割れたわ。
[何かに気づいたように]
そういえば、シャーロットは今どこに?
[じいと見つめ、ヒューバートを見送りつつも、ヴィンセントの後についていく]
……。
[心配は誰へのもの*だろうか*]
[呼びかけ >>11 に応じて扉を開く。]
あら、ヒューバートさん。
ウェンディちゃんはお元気かしら?
[悪意ある笑みを浮かべて中へと招き入れます。]
[外に飛び出すヴィンセントを>>16見送る…が]
マスター、少しだけ出かけていい?
やっぱり…気になるから。
[マスターの許可をもらってシャーロットとヒューバートの元へ]
[>>18娘の笑みに、わずかに目を開いた]
――く。
[肩を震わせうつむいたあと、ぴしゃりと顔を手で覆う]
くくく。あははは。
なんですか、それは。どうやって、あなたから真実を引き出そうか考えていた私が、馬鹿みたいではないですか。
そうか。そうですか。
[くるりと弄ぶ、梟の飾りのペーパーナイフ――ラッセルの命を奪ったそれ]
これ、ねえ。私が彼に、渡したものなのですよ。災いを避ける、と。けれど、このナイフが、彼の命を奪ってしまった。
[見せつけるように、刃を相手に突きつける*]
あなた、何でウェンディに手を出した?
[看護婦の後を追って、外に出たが後ろ姿は見あたらず。
村人たちの姿を探すように村を彷徨った]
…どこに、いるんだろう。
あ。
[目に入ったのは酒場から出てきた医者と、酒場の女。
そしてそれを追う看護婦の姿。
見失わぬよう、それを追いかける*]
もう少し激昂してくれると嬉しかったのに。
その様子じゃ先生を殺した帰りってわけでもなさそう。
[ナイフをつまらなそうに眺めやり]
少し血の量が不足している気はするけど、奥の二人を合わせれば… 何とかなるかしら?
自分の目で見られないのは少し残念かもしれないわ。
[女が村長の家に行くと、ヒューバートがシャーロットにナイフを突きつけてるところだった]
ヒューバートさん…
シャーロットを殺してウェンディは喜ぶかしら?
[敢えて声を抑えて]
……。
[そうして、青い髪の少女の元にたどり着く]
私の姿は見えないんですよ……ね。
[背後に金髪の少女の姿を認めればふわりと手を差し伸べ]
[村長宅へ辿り着くと、息も絶え絶えに言葉を発する]
ヒューバート、君がローズマリーの鏡を信じるなら、シャーロットがWolFとなる。
[強い風がざあと吹いた。
自分の髪は、かけらほども揺れないけれど、皆の髪や服ははためいていて、もう、地上には居ないこと実感させた]
……ああ……。
ここでは、最後に……見つけられたんですね。見つかってしまったんですね。
[悲しそうな、どこかうれしそうな表情]
「終わる」んですね。
それは残念でしたね。
ヴィンセントは今頃ローズマリーを――
[>>23つまらなそうに向けられる視線、少しだけ肩をすくめたが、扉が開き姿を見せるローズマリーと医者に眉を上げて]
おや、おや。
[ローズマリーの問いかけも、ヴィンセントの忠告も聞こえてはいたが、答えずに]
血、ですか。
魔女のまねごとでもする気ですか?
[シャーロットへの問い、ゆるりと首を傾げた]
まさか。魔女は貴方達よ。
血はね、狩りを始める合図に必要なもの。
此処は排他的な小さな村よ。外へ行っている、それだけで偏見の目ができるくらい。
同じ村の人間を殺した人を普通の目で見られるかしら。
魔女の血筋が原因で起きた事件だと知って隣人と今まで通り付き合える?
そうですね。
たとえば私が商売で村を空けることが多い、その理由だけでもう殺されていてもおかしくない程度には、排他的で小さな村です。
小さな小石を投げ入れるだけで、皆、動揺するでしょう。
[静かな声で、娘の言葉を肯定する]
何が理由かは知りませんが、放っておけばよかったんですよ。
今更魔女狩りなんて持ち出さずに、この村にふさわしく静かに生きれば良かったのです。
あなたが魔女でない保証など、ないのだから。
シャーロット、君がアーヴァインを殺したのか?
「魔女狩り再開」というメモも、君が?
[ヒューバートとシャーロットの対峙を距離を取って見ていたが、一歩近づいて問いかける]
[>>29シャーロットの言葉を静かに聞いていたが]
ねぇ、教えてくれない?
どうして狩りをしないといけないの?
あなたたちの「魔女狩り」とは…なんなの?
放ってはおけないわ。
この村の住人はかつて、定められた秩序に逆らい逃亡した者達。
自由という身勝手に身を任せた人間は動物と同じ。
法や秩序は万人が従わねばならない。そうでなければ誰も守らないでしょう?
自分たちのした選択がいかに愚かだったかを教えてまた道を示してあげなければならないの。
そのために小石を投ずる。すべてを壊して元通りの円に入れてあげるために。
村の住人が半分になろうと4分の1になろうと些細なことよ。
>>31
ええ。アーヴァインもメモもわたしの仕業。
>>32
魔女狩りは、ただの通過儀礼のようなものよ。
人は誰でも異端を忌避しようとする。
誰もが同じであるはずはないのに、同じでないと安心できない。
だからね、わたし達が安心を与えてあげるの。
自分たちの手で異端を取り除いた後で平等に秩序を与えてあげる。
[>>33シャーロットの言葉に憤然とした表情で答える]
異端を取り除く…ね。
でも…先祖の過ちを今更精算する必要がどこにある?
今は平穏を保っている、ならそれでいいじゃないの。
それに、その「異端」は本当に正当性があったものなの?
私たちの先祖は、冤罪で異端とされてそれから逃れたのかもしれないじゃないの。
真相なんて分からないわ。
今 更 異端云々を持ち出すのは…それこそ詭弁よ。
私の目には…ただ、理由をつけて人を殺す目的を探しているようにしか見えないわ。
[>>30 ヒューバートの言葉にうっすらと笑う。痛ましい笑顔]
私もそう思いました。
「見た目は普通。でも、少し… 何ともいえない雰囲気を纏っていることが多いわ。
そして無知な大衆を騙す」
[>>2:*5 を思い出しながらも、それでも強く言い切る少女>>33に、首を横に振る]
まるで私たちですよね。
[まぶしそうに目を細める、真っ直ぐで強くて──…おそらく、もろい]
[>>33>>34自分と、ヴィンセントと、ローズマリーと、それぞれへの返答を聞き、漏れたのは]
――。
[笑み]
それが理由、ですか。
異端、秩序、法、平等、あなたの理由がそれですか。
[くつくつと、笑いながら]
この村は、魔女の村、魔女の末裔が住む村――異端を取り除くというのならば、取り除かれるのはあなたなのですよ?
[ペーパーナイフを構えなおすと、笑みを納めて、シャーロットを見つめる]
本当は、わかっているのではないのですか。
「誰もが同じではない」、と口にしたあなたなら。誰もが異端になりうるこの世界で、[魔女狩り」などという方法で「安心」など訪れないことを。
[ヒューバートに続けるように>>38]
そう、殺人から安心を得るなんて…無理なのよ。
殺人からは憎しみしか出ない。
その連鎖を続けて…残るのは…虚しさのみよ?
[>>36 へ軽く溜息をつく。]
まるでわかっていないわね。
物差しはひとつでいい。正しいか間違っているか。
それを決めるのは、わたし達よ?
その考え方そのものが全く話しにならないわ。
だからこそ今をもってなお問題とされたのだけどね。
魔女狩りはただの通過点。
あなた達のような輩には、一度、好きなようにさせてあげなければ理解はできないのだもの。
秩序に逆らう自由などと言う物が…。
悪をもたらす“魔術”なのだということにね?
魔女とは、お伽噺に出てくる化け物ではないいわ。
その魔術の味を知ってしまった現実の人間を呼ぶのよ。
最後に一つだけ訊きたいんだけど。
アーヴァインを殺した、WolFがシャーロットなら……
[三人の問答に小首を傾げる]
何故ニーナを殺したんだい?
自由は――悪でも魔術でもありません。
[立ち去る医師を振り返らずに見送って。
ナイフを振るう――シャーロットの胸めがけて]
現実は、物語じゃない。
誰かひとりの意志によって統一される事など、あり得ない。
[>>41シャーロットの言葉に歪んだ笑顔を向ける]
我が家に伝わる呪いの鏡が、あなたを映したところ、
砕け散ったわ。
…我が家にはね、
「この鏡が割れた相手は人の心を失った者」として非情であれ。という言い伝えがあるのよ。
なるほど、勝手な秩序を持ちだして殺人を正当化する。
私からみれば、貴方のほうが人の心を失った魔女だわ。
誰に何を言われようと、真っ直ぐに己の信念を貫ぬこうとする──。
[責められても反論し続ける彼女をじいと見つめる]
あなたみたいに、私はなりたかった。好きだった。
……そう、思っていた。
[>>42 >>43 二人のやり取りに一瞬だけ目をぎゅっと閉じる]
私はそんな風にはなれないから──本当は……。
[目を開けると、去っていく医師>>44が見え表情をゆるめる。
じいっと*見つめている*]
[>>45ヒューバートの行動を止めることはしなかった]
愛する者を殺された…それは何物にも代えがたい苦痛をもたらすもの…。
殺人の仇を殺人で討つのは好きではないわ。
でも…相手が人の心を失っているなら話は別。
[事の顛末を静かに見守っていた]
[女は空を仰ぐ、もしかしたらどこかで見てるかもしれないウェンディに語りかける]
ウェンディ…あなたのパパが人を殺したと悲しまないでね。
あなたのパパは、魔女を倒した…ヒーローだから。
[そして、この村はまた…平穏な日々を…取り戻した…のか?**]
[>>47>>48ローズマリーの声は、聞こえていた。その言葉に後押しされた訳では、ない、決して。
そうでないと――]
正しいとか
間違っているとか
自由とか
魔女とか
守るとか
[人の心を失っているかどうかというのならば。
ゆるりと、ローズマリーを振り返って]
ヒーロー、ですか。
[ごしごしと、朱の散った顔を手でこする]
違いますよ。
これは、ただの、父親のエゴ。
[なにかとご託を並べたところで、変わったりはしない]
けれど、見届けてくれた上でそう言ってくれるあなたにひとつ、お願いがあります。
どうぞ村の皆さんに『よろしく伝えてください』
[ウェンディはまだ読んでいないかもしれない物語の、最後。魔法使いが言う言葉を借りて。
自分が握っていたペーパーナイフを、自らの胸に、突き立てる。
ラッセルに取りすがって泣いた彼女なら、そのナイフで『仇を討つ』ことも、ありえるのではないかと、そんなことを思いながら]
魔女狩りは おわり で
[シャーロットが言ったことは、真実だと思う。それを認めると、苦笑しか、漏れない。
膝をつき、そのまま前に、倒れ込む。
――『それじゃ、みんなによろしく』
魔法使いは言いました。
友達は、その後どうしたのか、魔法使いは知りません。ただずいぶんと少なくなってしまった友達を眺めて、少しだけ笑って、立ち去ったのでした』**]
─ニーナの手帳─
最後に着ていた衣服のポケットに、いつものようにそれは入っていた。
己の血か誰かの血か分からない、赤黒いものがところどころに滲んでいる。
表紙には幼い字で名前が書かれている。
手帳を開くと、ぱらぱらと乾いた血が落ちた。
「また終わらない
いま、ここにいない人は誰ですか?」
ページの最後に書かれたのは、いつものやわらかな文字。達筆ではなく少し子供めいている。
後ろから見ていくと、主に書かれているのは、定期的に通っていた町の看護学校で習っていることだということが分かる。包帯の巻き方や、薬の名前(まちがいがいくつかある)、下手な絵。書いたり消したりした跡が残っている。
─ニーナの手帳─
時折暗号めいた文字が記されている。日付と、人物名。そしてwの文字。
アーヴァインの死ぬ日付には「始まる」の硬い文字。
1ヶ月ほど前の日付に「wから連絡。意外な人物。話ができる? 不思議」走り書き。
3ヶ月ほど前の日付に「これでAに伝わる」→「様子が変わった」上に丸が付けられている。
3ヶ月前から時折「怖い」という乱れた字が顔を出す。学校の覚書や、買い物のメモ、ふと見た空の色などの日常の記録の端々にそれはあった。
2つの名前が書かれている、地名の上を強く否定するようにかき消す横棒。黒い渦。
「帰りたくない」「来ないで」「イヤ」否定的な単語が上に重ねられている。
それは、どちらも、10年以内に惨劇のあった場所の名前。
─ニーナの手帳─
手帳の1ページ目は幼い子供の日記だった。10年ほど前の日付だ。
表紙と同じ文字が、うきうきと跳ねている。
「きょうはパパが、お花をかってきてくれました。
わたしの髪と同じ、あかい花です。
とってもうれしかったです」
はらりと、折りたたまれた紙片が*落ちる*
―― ラッセルの自室 ――
[もう、帰る主など失った、誰も居ない家の一室で、
幽かな物音と共に、ひとの気配が俄かに立ち昇る。]
――…何とか…辛うじて生きていた、か。
あの"書生崩れ"も、酷い事をするね?
僕の体をこんなに傷物にするなんて。
[言葉少なげに自らの四肢を眺める男。
彼はかつて、この家の少年に"ハーヴェイ"と呼ばれていた。]
所で。彼らは無事、任務を遂行できたのかな?
ま、アーヴァインもシャーロットも。
捨石でしかなかったんだけどね?
しかし、此処まで殺伐とした空気が
村中に流れているという事は――…
彼らにしては上手く行った方だろう、ねぇ?
[部屋の一角から村の外を眺め、ひとり語散る。
傷だらけの体に、意地の悪い微笑みを貼り付けて、
「ハーヴェイ」と呼ばれた男は、自らの頭髪を引き摺り下ろした。]
結局、誰も"僕ら"が摩り替わった事に気付かなかったとは、ね?
――っくくっ…あははっ! 可笑しいの。
結局小さな村だろうが、
ある一点を突けば信頼なんてなし崩しになるんだよ。
[引き摺り下ろした茶色の贋髪の中から現われたのは。
一番初めに死したはずの赤い頭髪。
「ラッセル」と呼ばれた少年その者の容姿だった。]
さて、もうこんな村には用は無いし。
次の仕事に行こうかな?
[軽い口ぶりで「ラッセル」とよく似た容姿の男は、
小さな村を後にする。]
―― 数ヵ月後 とある小さな村 ――
ねぇ、フレディさん。知ってる?
数ヶ月前、此処から少し離れた小さな村でね、
"魔女狩り"が起こったんだって。
怖いよね、今のこのご時世に魔女狩りだなんて――…
絶対ありえないと、思うんだけどね?
[酒場のカウンター越し。
少年の好奇に満ちた眼差しは、
主人の幽かな動揺すら見逃さない。
無言の恐怖に脅え行く様を、裡でひっそりと味わいながら。
少年の顔をした悪魔は、再び村の悲劇の幕を*引き開ける*]
[>>52 >>53 目の前の光景をただ、黙って見ていた。]
……バカ……
[残された家族にどうやって伝えればいいというのか。
夫と娘を失ったジェーン
父と姉妹を失ったリック
この現実を…あの二人は…どう受け止めるのだろう]
だから…殺人から平和なんて生まれないのに…。
[溢れる涙をおさえることができず…その場に立ち尽くした**]
─?からの手紙─
白い紙のところどころに、黒い煤のようなものがついている。一部のインクがにじみ、紙がごわついている。
綺麗でも丁寧でもない、さっと書かれた文字たち。
「これをよむ あなたへ
あなたが、ビンセント先生ではなかったら、そしてもし村が平和だったら、全部燃やして、書かれていることは、すべて忘れてください。
もし、ビンセント先生だったら、あれが身の潔白の助けになればいいんですが……私は同居していたので、逆効果かもしれません」
医師の名前の綴りに、誤りがあった。
「遺すのがいいのかと、いまでも悩みます。燃やしてしまおうかと思いました。私■■■」
続く文字は、そこだけ丹念に、強い力で真っ黒に塗り潰される。
「のことは忘れてください」
そっけない言葉の後に続く文字はなく、手紙は終りを告げる。署名はなかった。
─回想─
「ヴィンセント」
「びんせんとせんせぇ」
まだ、医院に来て間もない頃。幾度目のやりとりか。
「すいません……はつおんが、むつかしいです」
ニーナがため息をついた。
しばら考え込んでいたが、急に笑顔になり、ヴィンセントを見上げた。
「せんせぇって呼んでもいいですか?」
それの呼びかけすら、発音が怪しい。けれど、そういうことになった**
―― 墓地 ――
忘れろと言うのなら、忘れる方法を教えていきなさい。
[薄青い花の咲いたルリマツリの枝を、墓石に置いた。
迷ったけれど、赤い花は置かない**]
暑いなぁ。
!?
[シャーロットがへの一撃は予測していた。
けれど、ヒューバートの最後の行動は、予想外で]
いけません! せんせぇ……!
[ウェンディが傍らに居たからなのか、彼自身に鋭い声を投げかけた後に、反射的に*医師の元へ*]
……。
[何かを意識した。
音、ぬくもり、そんなもの]
……『それじゃ、みんなによろしく』
[>>62最初に見えたのは、光のしずく。
立ちつくしたままの、ローズマリーの姿。
そっとのばした手で、彼女の肩を叩く。
触れることはできぬけれど、その、形を作った]
[医師の元に行きかけていた足を止め、振り返る。
>>69 ローズマリーの肩に触れる手。淡い影]
──…。
[親子が、互いに触れられるところにたどり着いたところを認識する。
ゆらりと頭を下げ、動きはじめる]
─墓地─
[>>67 暑いという声が聞こえる。
空を見上げれば、太陽が大地を照らしているのは分かるけれど、見下ろしても足元に影は無い。
なのに、ルリマツリが光に反射するのをまぶしく感じるのは何故だろう]
また帽子を忘れて。日射病で倒れてますよ。おいしゃさんなのに。
[常日頃ならば、そう言ったに違いない声は、光に溶け込んでしまう]
[>>70この世とあの世の世界が折り重なってなる景色は、見慣れた村の景色だけれど、どことなく頼りなくも思えた]
……。
[ゆるりと見回せば視界の隅で、青い髪が、ゆらりと揺れた]
― 酒場 ―
いらっしゃい。今日は何にするの?
[いつも通りに店に出る。
この村で突如起こった惨劇…村人たちに少なからず影響はあったが、表向きはすぐに平静さを取り戻す。]
今日は新しいお酒が入ったのよ。
[どんな惨劇があったとしても、時は流れ、人の営みは変わることなく続く]
― 自宅 ―
[女はこの惨劇を心の奥底にしまい込む。
彼女の先祖がそうしてきたように。
そして…割れたはずの鏡は…その呪いはまだ効力をたもっているらしく、いつの間にか元に戻っていた。]
いつか…呪いが解ける日がくるのかしら…?
[場違いな感想をつぶやく。
母が自分に伝えたように、自分もまたわが子にこの鏡を託す時が来るのだろうか。]
できれば私の子がこれを使う日が来ないことを…願うしかないわね。
[女は窓辺に行き、空を仰ぐ。
目の前で亡くなった人々を思う]
惨劇が繰り返さないように…見守ってね。
[誰にともなく呟き、*微笑んだ*]
[眩しくて軽く目を伏せる。
ヴィンセントの影を見ながら、彼が手帳を見ていた時>>65>>66を思い出すように話し掛ける]
意味が分かりませんよね。
ええ……私にも分からなかったんです。酷い話です。
[自分の声に医師が反応を返さないのを、悲しそうなほっとしたような表情で続ける]
忘れる方法は知りません。知らなくてよかった。
私のことを忘れないで。あなたのそばにいた、うそつきのことを覚えていてください。
[視線をついと墓前に添えられた、ルリマツリの花のところまで上げる。
今は瑞々しいけれど、暑さでいつかはしおれるであろう花。でも、もしかしたら、見る人が驚くほど旺盛な生命力を保ち、いつまでも咲いているかもしれない]
忘れてたら悲しいけど。でもしょうがありません。
こちら側を選んだのは私だから。
[悲しそうに、でもどこか、ふっきれたような表情でヴィンセントを見つめた。
どこからか、涼しい風が吹き抜けた]
[3人を追い、やがてたどり着いた青い髪の少女の家]
パパ…。
シャロおねえちゃん。
[戸惑いながら差し述べられた手に近づいた]
これが。狼さんの、あなたたちの望んだことなの?
パパ…だめだよ。
そんなの嫌いだって言ってたじゃない。
『それじゃ、みんなによろしく』
やっ、パパ…!だめ…!
[倒れこむ、父の体に駆け寄って。しかし支えられる肉体はすでにない]
なんっで。
…やだぁ。
[現れたのは光。ふわり影が横を通り過ぎた]
―むかしむかし、そんなことがあったのです。
[木陰で本のページをめくる一人の少年]
本は嫌いだって言ってたのに。
ねぇ?
[小首を傾げて、見上げた*]
[先ほど目が合ったヒューバートを思い出す>>72]
私は、ここのみんなと話をして、それから遠くに行って来ます。
いつか、ぜんぶ終わったら帰ってきます。かならず。
そして──
[聞こえていないはずなのに、ためらうような間があった]
いつかせんせぇが死んだ時に「もう少し長生きできたんじゃないですか?」って怒ってあげます。
だから、それまで、死なないで下さい。たくさん長生きしてください。
せんせぇ*
―― 庭 ――
えっ、どっこいしょっと。
[洗濯物を入れた籠を庭先に置いて、腰ぽんぽん]
今日も暑くなりそうだなぁ。
[ひとりごちる癖は抜けない。
今日も帽子は被り忘れている。
パンツの隣に包帯を干したりしているが、そもそも一緒に洗った時点であれでそれである]
看護婦さん募集した方がいいのかなー……
[ふと呟いたそのときに、強く風が吹いた。
空色の花弁が、頬を掠める。
呼ばれたような気がして、ニーナの部屋の窓を見上げた**]
―― 酒場 ――
この人たち知らないかな?
[お酒を1杯、おつまみを2種類。
ちみちみつまみながら看板娘に1枚の古い写真を見せる。
それが『ニーナ』の手帳に挟まれていた物であることは決して口にはしないまま]
ニーナの、恩人らしいんだよね。
[適当なことを言って笑う**]
――昔々、そんなことがあったのです。
[この世とあの世の狭間。
けれどいつかはあの世に通ずる世界で。
男は、いつもは少女とつなぐ右手に、書きかけの本を持っている*]
あるところに双子がいました。
女の子は本が好きでおしゃまな子。
男の子は変わったお話が好きなやんちゃな子。
父は毎日手を焼いて、そんな日常が大好きでした――
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