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へぇ、願いが叶う花、ねぇ?
[祭りの余興にと、有り難く掛かった声にクラシックギター片手に会場へ向かう途中、すれ違う子供たちから聞き齧った話に。
無関心を装った*溜息を吐く*]
/*
化粧師で占い師って韻を踏んだのでしょうか。
狂がいない村での占い師ー、占い師ー、何したらいいのー。
ラッキーグッズは [抱き枕] !
だって、等価交換じゃない?
願いをかなえてもらったんなら。
それ位の代償は必要よね?
[くつりくつりと。
噂話を聞き齧った答えを紡いでは。
自らの嗤い声に含めて*耳を擽る*]
そうですか、早く治るといいですね。
[鈍行列車を乗り継いで、最終的には村人の車に乗せられた道中。
村の化粧師が病に伏せ、ンガムラは遠い親戚から助っ人に呼ばれたのだった。
ボストンバッグからは枕がはみ出している]
お恥ずかしい話、これでないと眠れないんです。
お祭りの晩にだけ咲く花、か。
おもしろいね。
あぁ、でも。
それを摘んだら、誰かがあの世に連れていかれちゃうんだっけ?
仮に願いをかなえてもらえても、誰が連れていかれるかわからないんじゃ博打は張れないな。
[集会場には、祭事用の道具が所狭しと並べられていた]
よろしくお願いいたします。
[勝手もしきたりもわからぬまま、開いた三面鏡にお辞儀をする。
そこにある不安は押し留めて、平静を*装う*]
化粧師 ンガムラは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
ん、どうしてって?
だって考えてごらんよ。
例えば僕が願いを叶える為にその花を摘んだとしよう。
その代償…あぁ、代償じゃ解らないか。
その代わりとして、あの世に連れていかれる誰かが君だとしたらどうする?
他人の願いの為に死ななきゃいけないなんて嫌だろう?
もしかしたら、僕自身があの世に連れていかれるかもしれないけれど、命を引き換えにしてまで叶えたい願いも生憎無いからね。
だから、そんな博打は張れないと言ったのさ。
……お伽噺とか、怪談の類だろ?
[祭りの時にだけ咲く花の物語。
聞こえたそれに、上げたのはやや、呆れた声]
願いの代わりに誰かがあの世に連れて行かれる、なんて……いくら何でも、なぁ。
[古い伝承や、物語は嫌いじゃない。
けれど、誰かがあの世、なんて言われると、何かの警告なんじゃないか、なんて思ってしまう]
[からん、ころん。
下駄を鳴らして登る石段、境内まではもう少し]
大体、そんな話してると、それが悪いものや怪しいものを呼び寄せたりするんだから。
興味本位で広めるべきじゃない。
[自然、諌めるような口調になるのは。
子供の頃に幽霊を見た、と未だに信じているからとは。
一度も口には出していないけれど。**]
/*
うむ。
出る人数だあああ、っと思ったら、つい希望を出してしまった霊能者が取れた……!
というわけで、紛れ込ませていただいております、くろねこたすくです。
……よ、ようやく入れた、かみかくし村……!
ずーっと行き違ってて入る機会逸してたからなぁ……!
[雪駄を履いた足が、けんぱ、と境内の石畳を蹴る]
う、わ、っと。
[よろめけば、一緒に遊ぶ子らがはやし立てる。
負けたら屋台を奢る約束だから盛り上がりもひとしおだ]
そうそう負けてばかりと思うな……うん? ダメだ、そういうのは。
勝負事ってのは祠の花に頼るものじゃないし、第一、お前があの世に行かない保証があるのかい?
[嗜める口調、最後の方はいくらも声を落として怪談のよう*]
[履き古した青いサンダルを揃えて、木製の椅子に腰掛ける]
お祭の晩にだけ咲く花?
ええ、聞いたことがあるわ。
花を摘むことで願いが叶うけれど、神隠しも起きるらしいわね。
物語の題材には丁度良いと言えば良いのだけれど…。
実際に起きるとなると、ねぇ。
[頬に手を当てモミジは首を傾げる。
訊ねられた噂にあまり良い印象を持たないと言うのはその言葉からも知れた]
ただの噂…だと良いのだけれど。
[常々聞く噂であるため、絶対に無い、とは言い切れない不安のようなものが残っている**]
/*
探してみるかいと言いつつただの村人なので探したところで特に意味は無い。
とゆーことで滑り込みさせていただきましたなであです。
今回もト書きは省略するのだ。
代償……
[小さく反芻する]
俺の記憶も、「あの世」にあるのかもな。もしかして。
[神隠しが起きたというと。
決まって自分はものを忘れるらしい。
それに気づいたのはいつだったのか。
それも、とうに忘れてしまった*]
[かしゃり。かしゃり。
祭りの日、賑わう人波から少し離れた、木々の陰になっている場所で、一人の青年がカメラを手に佇んでいた。不連続にあがるシャッター音は、蝉の合唱や人声に紛れるように]
……、
[青年は独り言の一つもなく、ひたすらに写真を撮り続けていた。青年は喋らない。一人の時は勿論、誰かと一緒である時にも。
極めて無口なのが、彼の性質だった**]
[病に伏せっている老婆ボタンから借りた、古文書や獣の毛で出来たブラシと格闘し山を越した。
集会所の入り口からこちらを覗く女学生に気づくと]
顔色が優れないようですが?
[アンの話す伝承には微笑みを返して、自分の化粧道具箱から取り出した紅を少女の唇に差す]
おまじないとでも思って下さい。
呪いの花なんて、面白いじゃないですか。
[人の出入りが落ち着くと、名刺を看板代わりに掲げてみる。
誰かがくれば、付け値で化粧を施すつもりだ*]
[しばらくは話に時間を費やして、その合間に周囲の様子も窺い見る]
さぁさ、盆踊りが始まってしまうわ。
櫓を囲ってちょうだい。
[盆踊りの準備が出来た頃を見計らい、周りに居た子供達に対して注意を引くように手を叩き、櫓の周りに向かうよう促した。
一緒に行こう、と袖を引く子も居たが、それには苦笑と共に首を横に振って]
ごめんなさい、私足を挫いてしまってるの。
今年は踊れないから、ここで皆が踊るのを見ているわ。
[袖を握っていた子供の手を自分の両手で包み、ぽん、と軽く子供の手を叩いて解放する。
子供は残念そうに返事をして盆踊りの輪の中へ。
モミジはその様子を楽しげに眺めていた*]
[祭りのメインは盆踊りだ。
辿り着いたころにはもう、太鼓が鳴り響いている。
自分の余興なんて謂わばお零れの、酔っぱらった大人向けのもの。
出番は、まだない。]
摘めば神隠しに遭うと、ねぇ。
[まだもの珍しいチューインガムを咀嚼し。
また噂話に、ふーん、と無関心な様子を見せる。]
ねぇ、あそこって何やっているの?
[詰まらなさそうに見渡した先。
集会場らしき場所から人の出入りを見つけたのなら。
誰かに問うだろうか。]
[人間として、真っ当な記憶があるだろうか。
気付けば「神様」と崇め奉られる存在に、「願掛け」せし者の代償を、その髪へと捧げる役割をしていた。]
嗚呼、今年も現れるのかね?
花を摘む愚かな者が。
[くつりと――。
縁で零す独り言。
誰かに拾われたのなら。それは対話に成ろうか。]
摘んだら願いの叶う花?
お花じゃないけど、こちらはいかが。
幸せの星の砂。彼とおそろいでおふたつどうぞ。
これなら彼が神隠しに遭うこともないでしょう?
そうかい、それじゃ一緒に探しに…あぁ、でも。晩にだけ咲くんだったら、今探しても花は見られないよ。
蕾くらいは見られるかもしれないけれど、それでもいいかい?
…そうか、それじゃ探すのは止めておこう。
いや、そんな顔をされても僕にはどうしようも…
あ、ほら。
ダンケお兄さんが負けそうだよ。
今のうちに皆の中に混ざっておいで。
そうだね。
嘘か真か解らぬ話より、屋台の食べ物の方が魅力的だと思うよ。
うん、いってらっしゃい。
僕はここでもう少し本を読んでいるよ。
ここは日差しが翳っていて、涼しいからね。
…おや?
この下駄の音は…あぁ、やはりケン君か。
君も涼みに来たのかい?**
[片足で立っているには限度がある。
怪談話などしていたら尚の事、後ろには気づかないもので」
あの世っていうのは、こことは違う場所だし、帰ってこられる場所じゃあな──
どうわっ!
[どーん、と後ろから体当たりの衝撃に、つんのめって転がる。
今まで神妙ににしていた子供らも、一瞬の沈黙を破って、やんややんやの大喝采だ]
[カラン コロンと響く下駄の音。
子どもたちが騒ぐ声と、よろける大人の姿を目の端で捉えては。]
いや、良いよ遠慮しておく。
それにああいうのは綺麗なお嬢さんに限るだろう?
[集会場のような場所で行われている事をきけば。
ふっと自嘲気味に笑みをひとつ。]
アタシ、屋台見てくる。
[ギターを片隅に置き、立ち上がっては――]
[子供の声に紛れるように。
屋台通りの賑わいを縫うように。
耳に届いた音は、微かに笑うよう]
さあ、どうだろう。
[子供たちに手を引かれながら。
思う言葉は「コエ」になる]
ただ。
願うものは必ずいて。
花は必ず咲いて。
……そうしたら、どうするんだろうね。
[「コエ」を出す方法など忘れてしまったのに。
自分の思いは聴く者に届くだろうと思った]
[サワリ――
風に靡くように、耳許に届く音は。
文字となり言葉となり、名辞へと変わっていく。]
それは暗に誘われた者の責任、とでも?
[種を蒔いても芽が出なければそのままに。
餌を蒔いても喰いつかれなければそのままに。
選ぶのは、人間なのだと。]
まぁ、詰まれたら誰かを誘う、ただそれだけだね。
[神隠しに遭いたくなければ、花を摘まない事。
そんな単純な事を、はたしてどれだけの人間が守れるのか。]
そうだと思わないか?
[問いはしても、同意を求める様など無く。
もうじき花開く花を、ただ眺めている。]
まぁありがとう。
…お酒では無いわよね?
[歩いて回れないモミジのためにと飲み物を運んでくれた人に礼を言う。
笑いながらの確認は自分の体質を知ってのこと。
貰ったお茶をありがたく口にして、モミジは小さく息を吐いた*]
引率?
あぁ、そういえば君、去年も頼まれていたっけ。
今年もとはお疲れ様だったね。
…おや?
実力行使とは中々侮れない子だ。
ふふ、しかしダンケ兄さんには悪いことをしたかな。**
誰のせい、か。
さあ。
[釣られた魚が悪いのか。
釣り糸を垂らした人が悪いのか。
物事は巡るものだ]
――なんて。
[肩をすくめる。
言葉遊びには意味がない]
ただ、悪い、なんて言葉は、
[人間の側にたった言葉だな、と。
「コエ」にしかけて、やめた]
花。
[噂に流れるような花は。
知れば知るほど摘まれることはないだろうと思う。
知らずに。
あるいは、半信半疑で。
のどから手が出るほど欲しければ、
なおのこと、代償の大きさを知っているはずだ]
……。
[くすり、と。
笑う気配は「コエ」に乗ったろうか]
何色だっけ。
[忘れてしまった。
子供たちが描いてくれたこの絵は、本物だろうか]
[境内にはいつしか人だかりが出来ていた]
祠ってのはどこにあるんだろう?
[呟きながら歩んでいく、その袂では小学生からお代に貰った星の砂がしゃらしゃら音を立てる]
/*
200pt久しぶり過ぎて、感覚が……!
あ、しかしなんだ、喋り易いな、うん。
改めて、自分が青年PLと思い知る瞬間である。
[問いかけに言葉を返さなかったのは。
問いかけというにはまっすぐすぎる音に気づいたからというよりも。
そうするのが当然なのだと。
あったはずの理由を思い出せないまま、そう、思ったから]
なぁ、ところでさ。
[代金を払って品物を二つ。
両手に収めながら]
「今年の新作」ってあるけれど。
来年も来たら別な新作が出てるの?
[興味深そうに張り紙を見つめ]
さぁ…
何色だったなんて。
[風にかき消される様に。
それでも届く声色の柔さに耳を傾け。]
しらないな――。
[興味が無い、というよりは。
必要ないと言った方が正しいかも知れず。
シャラリと購入したばかりの星の砂の小瓶を揺らす。]
でも――
/*
そういえば。
ケンの中の人に中身を見透かされている気がそこはかとなくするのです。
そしてケンの中の人も、こちらに対してそう思われている気がしてなりません。
[近付く足音に其方を向く。其処にダンケの姿を認めると、手の内からカメラを下ろしつつ、一礼をし]
……。
[かけられた問いに、もう一度礼をして。
差し出されたソースせんべいを受け取った]
……
[ぱり。
せんべいの端を齧ると、小さく軽い音がした]
ふふ、動き回らなくても楽しめるのは良いことね。
十分楽しいわ。
[賑わう声、盆踊りの太鼓の音。
音に合わせ踊る人々、合間に聞こえる合いの手。
見て回れなくて詰まらないのでは、と聞かれるが、そんなことはないとモミジは思っている*]
半信半疑か。
はたまた思いつめての願いか判らんけど。
花盗人にとっては、それはそれは綺麗で魅惑な花に見えるんだろうね。
[少なくてもこの砂よりは、と予感した笑みを*ひとつ*]
ほら、
今もまた――誰かがまさに手を掛けようとしていたりしてね? 何も知らずにさ。
[会釈に、こんにちは、と改めて挨拶し]
全く、参ったよね。
チョコだソースだアンズだクリームだって、争奪戦。
[肩をすくめてみせる。
構えられるカメラに、小さく笑ってうなずく。
ポーズはとらない。ただ、たったま。
シンヤの口数の少なさが移ったように、黙ったまま微笑んだ*]
/*
赤も使い切った
[ぱたり]
「きぃめた!」
ってやりたかったんだけどさ。
そしてダンケの赤がとてもいい感じで好きです。
星の砂、渡せたら良いなぁ。赤仲間として捉まらないようにという意味を込めてとか。
ところでロッカは武器を振ったんだなとランダムを見て。
だ、だったら割とおとなしめ?
場末の歌姫 ザクロは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
[祭を眺める女性や、カメラを構える少年を遠目に見ながら辺りを歩いてみたが、祠には辿り着けず。
どこか遠く、ギターの音色が聞こえてきた]
すっかり出来上がってんなぁ。
[歌姫を囲む、へべれけの村人たちに苦笑する。
風が強く吹いて、誰かの花飾りを天にさらった]
/*
こう、なんとなく占われたんじゃないかなーという感じで、うまいこと吊られたいわけですが。
おおお。
おまかせ狼とかさすが執事国だぜ!
どうしよう!(今頃。
[ダンケが頷くのを見ると、もしゃもしゃと器用にせんべいを食べ切ってから、ファインダーを覗き込んだ。
数秒の間があってから、かしゃりとシャッター音が鳴る。撮り収められた、ダンケの姿。夏の風景の内の一枚。
カメラを下ろす、その時だけ、小さく笑って**]
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