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そうだな。数百キロ四方から集めてこないと、
あんな群れにはならないんじゃないか?
[厭わぬ態でこちらを見るウルスラと言葉を交わす。
相棒たる大蛇が、丸呑みしたクズリを喉へと
詰まらせて難儀しているのを救ってもらってから
蛇遣いはウルスラを先生と呼び敬意を払っている。]
狼使い、か。
そんな奴が、どうしてこの村に紛れていたのだか…
否。なぜこの村を狙わせているのか。
ああ、わからないことばかりだな。
[話を聞いてから、と黙り込むカウコへは咎めもせず
緩く瞼で頷いた。自らは黙ることもないけれど――]
…あたしだって寒いから、火の傍にいる。
今の季節の変温動物の冷たさを知らんだろう。
見ろ、きさまが勝手をするから
白髪頭もあんな隅に追いやられてるじゃないか。
[立て続けにヘイノへ剣突くを喰らわせながら、
それでもある程度暖かな場所は確保したままで]
ミカ=ヘンリクは匂いが好かんと言ったら、
わざわざ寄ってこないだけの分別はあるぞ。
[口数少ないマティアスとビャルネの遣り取りに、
蛇遣いはひとつ溜息をつく。軽く眉根も寄せて]
…あたしは、遅れて出てきたわけではないよ。
だが、隣小屋のエートゥが
あたしをすぐには見てないと言ったんだ。
[ヘイノの視線から庇うように、大蛇の頭を
片手で首元へ引き寄せながら蛇遣いは憮然と言う。]
理由は知らん。一発入れてきたし、
文句なら長老さまにも言ったから、もういい。
本当に。
わからないことばかりですね。
[トゥーリッキの言葉に同意して、先とは別の意味で多くを語らない長老をちらりと見た。アルマウェルの声に、下がる眉は前髪に隠れども情けなさまでは隠せない面持ち向けた]
見据えられるといいですけど。
正直なところ僕はとてもこわいです。
見据えて――伝えるか?
["それとも、いだくか?"
アルマウェルの独白を掬うのは短いつぶやき。
ヘイノの減らず口の矛先がずれたのを察してか、
蛇遣いはまたぐずと鼻先へちいさな音をたてる。]
…相棒は、あたたかいさ。
[ぽつとレイヨの気遣いへ応える声は幾分柔い。]
あたたかいから、こうして身じろぎもする。
[しろい鱗が、浅くざわりと波打つ膚へ触れた。]
ふむぅ……それでも容疑からはずれはせんのだなぁ……
長老にしかわからぬ基準でもあるのかのぅ。
[蛇遣いの言葉にちらり、長老へと視線を流す。
それでも喋らない長老にゆるりと瞳を伏せた。]
[ウルスラが狼を殴り倒している図を想像しながら]
確かにこの多さは以上よねえ。
[マティアスの呟きに同意を重ね、
ビャルネた洩れた言葉には]
言われてみればそうよね。てことは、何?
狼だけでなく人の何かも操作できるのかしら?
[ふと湧いた疑問をひとつ。]
いや、外より温かいとかそんな基準ってどうなの。
[ひと時の間は気にせずとも、レイヨの返答には首を傾げ、その蛇遣いのお連れには優しい眼差しを向けるも]
冷たいなら布で包んであげればいいのに。
アンタがそんなに火のそばに居たら、
この子がこんがりなっちゃうんじゃないの?
[視界から抜けて言った姿を見送り、
白髪頭はさて誰だろうと探す素振り。
配慮が足らないと指摘を受けると、少々大げさに溜息を吐き]
ミカちゃんは蛇が苦手なんじゃないの?
で、そのミカちゃんから大事なものを預かってきたから、
いつも以上に甘ったるいのよ。
[言った指先は懐から小さな包みを取り出すと、
まっすぐドロテアの手の中へ。]
恐れるべきかな。
恐れるからこそ。
求められるは、方策なり。
[レイヨの方を見て、返す。自身の心情は乗せない肯定。次に、トゥーリッキを見]
伝えるべきだ。
しかし、伝えんと言うのならば……
抱かなければならない。
抱かれ、抱かなければ。
[雛鳥を扱うかのように、ヘイノに渡された包みに触れる]
お守り?
[力なく笑って首を振る。
両手を太腿の上へと置いた**]
[まだ閉じている目を開く時間ではなかったでしょうか。
寒さの中でも人は眠るのです。
悲しい中でも何かを食べるように。
あぁ、でもそろそろおきなければならないでしょうか…]
[トゥーリッキの連れる蛇は白く、別物とは知りながらも長く見続ける雪を想わせもする。幾分か柔い声と膚に触れる鱗に、眼鏡の奥で瞳を瞬かせた]
…寝返りですかね。
[的外れな呟きは凍えぬ蛇を知れば、トゥーリッキとは違えども声音は幽かに柔らか。こんな状況でなければ、穏やかな微笑みも浮かんだかも知れない。
人も操作できると言うヘイノの言葉にまた思案するも、遅れて返される自分宛らしき声。首を傾げる彼につられて、同じ方向に少しばかり首が傾いた]
どうでしょうね…
ただ人も多いですし、僕は大丈夫です。
あぁもう本当に申し訳ないです。
電車遅れて今になってしまいましてん。
SNSに日記は書いていたのでたぶんやきもきされたかしらと心配しつつ
なぜか私の鳩から執事国見えないのですよねorz
トナカイならぬ羊肉しゃぶしゃぶで気合い入れてきました。
疑いは、晴らすさ…
[低く呟いて、長老を見遣った眼を伏せるビャルネの
面持ちを少しの間、仔細に観察するように眺めた。
場をずれた際に、深く被っていた毛皮もまたずれて
いて――ずらさせた当のヘイノの指摘でかけ直す。
むつりとした面持ちは、守りは不要とばかりに首を
振るドロテアの様子に気づいたか…束の間で落ちた*]
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