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――うん。
食べてしまって、殺してしまって、ごめん、っ事なんじゃないかって、思った。
あそこで、ごめん、なんていうのが必要なのは、人狼だけ、じゃないかなって。
[言葉は少し、迷うように揺れる]
もしかして、クレストさんは、人狼になりたくなかったけど、なっちゃったのかなって。
覚えてるのに、自分じゃ止められないとか。
それなら、……どっちも、かわいそうだって、思った。
[俯いて、足元をみつめる。
息を吐きゆっくりと吸ってから―――]
…でも、ドロテアは、死んでしまいましたわ。
[静かな声は、いつもより低い]
『すこし やすみたい けど』
『もし レイヨがきたら つたえてくれないか?』
『あのとき とめられたのに きかずにはいって』
『てまをかけさせて ごめん と』
[誰も疑いたくないという言葉には頷くが。
それではあまりにドロテアは無念だろうと思う]
[続く言葉も、聞き遂げて]
つらい、話、させた、な
[本人からは初めて聞く、故郷の話。
他人の無責任な噂よりも、ずっと突拍子もなく、そして、それ故に口が重いことも含めて察した]
[ニルスはまず、ドロテアの遺体の前で膝をつき十字を切る。夥しい量の血は部屋の床を濡らし、ドロテアが寝かされているベッドをも汚していた。
籠る血の匂いを逃がそうと窓に手を掛けるも、嵌め殺しになっていて開かない。]
余程私たちを逃がしたくないのか、
……それとも百年前に使われたままになっているのかな。
[百年前の舞台もこの屋敷であった、というのもまた、ニルスの推測にすぎない。
星詠みに出たからといって全員を閉じ込める為の大きさの屋敷がそう簡単に建てられるわけがない、と思ってのことだ。
次にニルスは蝶番が緩んだ部屋の扉を閉める。壊れてはいるが、閉まらないわけではないようだ。
それは何かを確認したいというわけではなく、単純に一人になる、という状況を作る為の動作であった。]
[もう、大丈夫。そんな穏やかな笑顔をマティアス(>>182)に向けて]
『ありがとう』
[丁寧な、読みやすい字で告げた]**
[ドロテアの死。
確かにそれは事実で受け止めなくてはならない。
それでも、今自分にとってここに居る人物達を疑う事が出来ずに居る。
覚悟を据えるべきなのだろうと心の中で決断の意を唱え、自分に言い聞かせる事で精一杯だった。]
……人狼は…ひとでは、ないから。
ひととは違う魂を持つものだから。
伝承を信じるなら、彼らは一人だけではないわ。
目覚めたならば、きっと複数。
…そう、伝わっているわ。
[不思議なほどに詳しい伝承を女は語る。
或いは不審招くほどに、詳しい伝承を。
死者の魂を見定める力を持つものの生まれる家、
それに伝わる伝承記されたもの>>0:15は今は手元にはなく]
[クレストが書いたものをウルスラが読み上げてくれるから、内容を理解する。
緩く瞳を伏せてただそれをきき。
そして、処刑と言う単語にちらりと周囲を見た]
……さて、だれが一番疑わしい、かの。
[そんな呟きを零し。
戸惑う若者の間にて静かにいる]
[誰が人狼なのかは、皆目検討つかないが――。
ここ最近まで何も起こってなくて、数日前に目に見える形に異変が出た]
……ん。
[ここの中にいるひと。声をきいた人。その中で、多分。
知らなかったこは、ひとりだけだな、と。親切にしてもらったから、胸がいたんだ]
……でも…、一体だれが…、
[けれどマティアスの声>>186が掛かり、
見渡した広間にその為のものを見つけると、
強いて堪えていた女の声は、また湿って揺れた]
[クレストの言葉が告げられれば。
強張ったままの顔も、こちらも緩んだ。]
あり、がと、う。
[それだけで、ひと時の安らぎを得られる、普段と変わらないやり取り]
ユノラフ……えっと、……。
[昨夜の食事の時、アイノは周囲の会話を聞きながら、各自の名前を拾おうとしていた。
けれどもクレストに比べれば特徴の少ない他は、思い出すのに少し時間が掛かる]
そう、なんだ。
どうやって見分けるんだろう。
……見分けられない人は、どうしたらいいんだろ。
[普段のアイノだったら、それすらも非現実的だと切り捨てていただろう。
けれど今は思い悩む風で]
……。ごめん、か。
[意識はまた、先程上がった名を持つ男性に向けられた]
[ニルスの頭の中には、試してみたいことがあった。
人狼はどのようにして、人を殺すのか。それは直接であるのか、間接であるのか。
他の全員は、しばらく居間から動くことはないだろう。
間接的なものであれば今、人狼にとって最も殺しやすいのが誰かは言うまでも無い。
もし直接的なものであれば、自らの企みは成就しない可能性もあるが、何にせよ考慮の余地は生まれるはずだ。
それに、……。]
余り、人が死ぬのは見たくないからね。
[身代わりに、などというのは柄にもないから口にせず。
血が抜けて随分と白くなったドロテアの顔を見下ろし、ニルスはまた、溜息を吐いた。]
投票、などせずとも。
その場で糾弾すればよかろうに。
いやなものを、用意しておる……
[長老が用意したと言う匣にため息を零す。
ほんとうに、いやなものだ。
どうせなら、殺すのならきっちり恨まれれば良い物を。
あやふやな、投票など――手を汚すことに、変わりはないと言うのに。
ため息を零して、ただ瞳を細めた]
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