情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[イヴの時間に終りが告げられ店の外へ出るとその場所からできるだけ早く走りさる。
店から姿が見えない距離まで遠ざかると キュゥウウウウンと機械音が鳴り
CODELIFEが切れた]
[ナオの母親の待つアパートに戻る]
ママ、遅くなってごめんなさい
[真っ暗な部屋の中、白くなるほど手を握り締め食卓テーブルに座る女性に声をかける]
…ちょっと、友達とだべっていて遅くなったの
[その辺にいるどこにでもいる女子高校生を演じて]
ママ…大丈夫?
ママ、ママ 心配させてごめんね
[心の底から愛をこめてその人を抱きしめる。
おじいちゃんが死んでから…一切成長しなくなった機械のナオを困惑したように見つめる母親を―――ただ抱きしめる]
[倫理委員会は…ある程度正しい
演じてみてもアンドロイドはアンドロイドなのだ。
目の前の大事なマスターが自分の性で壊れていくのを見ていてもどうすることもできない。
そして悔しいのは事故により夫と娘を同時に無くした母親のための介護アンドロイドナオの設定には 微笑むだけで泣くことなどインプットされてはいないこと]
[時計は二十時を指し、夢のような時間は、終わる。
「また、会おうね」。
互いに交わす言葉は、未来を約束する意味を含んで。
音と成り「イヴの時間」を包み込む。]
――…また、会えるよ。僕等を含めた、イヴの時間を愛する…みんなで。ね?
[消える店内の灯りと、電光掲示板の文字。ひととアンドロイドを区別しない空間を、一歩出ると始まる普通の生活に。
振る舞う仕草は人形芝居。]
だけともう、嘘を吐くのはお終いにしよう。
僕とハツネは、アンドロイドを超えた、カラクリ人形や操り人形ではない。普通の人間。
だからさ…
[倫理委員会が構える建物内へ入ると、セイジは役員室へと足を向け]
――…もう、個人的な逆恨みは止めよう? 父さん。
人型を愛する気持ちは、僕等が一番よく…
解って居るじゃないか。
[人形を生み出さなくなった職人の手を、ギュッと握った。]
僕は、ドリ教を良いとは言わない。
だけど、倫理委員会やり方が正しいとも言えない。
どちらも他人の踏み込めない領域に入り、自由を侵したら暴力的でしかないから。
だから――…、今回は倫理委員会を裏切るような行為をした。
[ふっと溜め息を吐き、周りの役員たちを眺めて]
罰なら受けるよ?
その覚悟は出来てる。
ただ――、
それなら勝手にひとを攫った倫理委員会の行為も。罰せられるべきだと思うんだ。
[ポルテへ渡した書類を思い、柔く*微笑んだ*]
>>4:+19
そうだよ。
[心配していた、という言葉をきいて、ナオの
顔を思い浮かべたが―]
人、ならいいんだけど。
>>4:+26
そんな権限、俺らにはない。
アンドロイドが作られたのだって、大多数の需要に応じて・・・じゃないか。
・・・だからこそ、許せないのだけど。
少しでも、世界が変ればいいのに。
[最後の問いには返答に詰まり、目をそらした]
そんなの、俺にも解らない、だけど・・・。
[少し沈黙の後、続ける]
・・・ねぇ、壊れたアンドロイドは見た事ある?エグいんだよ、あれ。
自分が大好きだった人が、ただの物だったんだって思い知らされた事は、ある?
そして俺は、何年経っても、その記憶を消せないんだ。
アンドロイドに情緒なんて必要ない・・・
物でいい。
[言い放った後、はっとして]
・・・これじゃ、取調べにならないな。
また後で来る。休んでて。
[そう言うと、医務室から出て行った。]
― 翌日 倫理委員会本部 ―
[今回の作戦の中止を告げられた後、あの店で出会った少年と、廊下ですれ違う。
彼が微笑んでいた理由は、後日知る事になる]
― 20時過ぎ ―
さっむ。
[倫理委員会から開放されたのは、『イヴの時間』が閉店してから。
まだマスターはいるかもしれない、そう期待して足はそちらへ向かった]
−イヴの時間・事務室−
[昨日のセイジの表情。そして渡された資料。
まだ書類は開封していないけど、何となくそれが何を意味するのか、判った気がする。
メールでお嬢様に質問をする。こんな人物が倫理委員会にいるのかと。
程なくして返事が返ってくる。
予想した通りだった]
・・・・・・ 変えられないのかな。
[写真縦を見つめる。
動かなくなった、男性。
かけがえのない家族。
ううん、本当は家族だなんて言いたくない。
でも、それは良いとはされない事だったから。
お嬢様の手助けのつもりで引き受けた「イヴの時間」の経営。
でも、やっぱり限界なのかもしれない]
[事務所から、既に閉めてしまった入り口に。
”1138”
電光掲示板に時折流れてくるその文字。
本来は緊急退避用のコードとして使われているこの4桁の数字だが、アンドロイドにとっては全く違う意味を表していた。
これがこの店のキーなのだが、アンドロイドにとってはこれでいいけど人間にとってはちょっと判りづらかったかな、とため息が漏れる。
そう、それもわざとなのだ]
[そうふと思ってから、店内の掃除を再開しようとする。
と、その時扉をノックする音が]
・・・・・・どなた?
[ポルテの手には、セイジの書類が。
後ろ手に隠して、扉を開ける]
モミジ、さん?
良かった、無事だったのね。
[微笑みを返し]
ちょっと待ってね、預かっているわ。
・・・・・・あと、良かったら少し休んでいかない?
EVLEND、サービスするわ。
[そう告げ、事務所の中に戻っていく。
ほどなくして、モミジのペンダントとEVLENDが、モミジの前に置かれる]
・・・・・・心配してたのよ。大丈夫だった?
[普段はあまりしないのだが、自分用にもEVLENDを淹れ、口に含む]
そう、ギンスイ君が。
・・・・・・この店にいる間ギンスイ君はどんな気持ちだったのかしら。
[手元のEVLENDに視線を落として少し沈黙し、モミジへ視線を戻す]
ごめんなさい、聞いていいのか判らないけど・・・・・・貴方のペンダント、中を見てしまったの。
貴方にとって、それはどんな意味があるのかしら。
もし貴方が許してくれるなら、私は貴方のお話が聞きたいの。駄目?
区別・・・・・・そうね。区別は必要かもしれないわね。
人間とアンドロイドは、どんなに強い絆で結ばれていても真の意味で結ばれることは出来ないから。私はそう思う。
でも、後悔をする必要があるとは、私は思わないかな。
[胸の辺りを、ぎゅっと握りしめる]
人とアンドロイドが思い合う。それ自体はとても素敵な事だと思う。悲しい事も沢山あるかもしれないけど、それは人同士でも一緒でしょ。
・・・・・・ ありがと。
[呼ばれた理由。なんとなく判る気がする。でもそれは科学では証明出来ないことなのだろうと]
変なこと聞いちゃったから。私も。
貴方にひとつだけ、言わないといけない事がある。
[カウンターの中で、小さなディスプレイを操作する。
電光掲示板の表示が消える]
[頭の上に、天使の輪が表示される]
モミジさん。EVLENDのおかわりはいかがですか?
[先ほどの口調とはうって変わって、少し堅苦しい喋り方になった]
[手元にある画面を再度クリックする。電光掲示板が元に戻り、ポルテの頭の上のリングも消える]
きっと、貴方が愛したそのアンドロイドは幸せだったわ。どんな結末だったとしても。私が保証する。
私も、一緒に逝きたかった。でもそれは出来ないのよ。
[3原則には、自身の破壊行為を禁止するに等しいルールがある。
動かなくなった、自分を作り出した博士。
時坂事件の中核となった時坂博士と同じ研究を行っていた人物が、CODEEVEの実験体として作り出した2体目のアンドロイド。それがポルテだった]
このEVLENDだって、あの人が好きだったコーヒーのブレンドをそのまま再現しているだけ。
私にコーヒーの味なんて判るのかしら。ずっとそう思っていたの。
でも、私はね。あの人が好きなコーヒーがおいしくないなんて信じてないの。
だから今でも、このコーヒーを淹れ続ける。
あの人の代わりに、誰かに飲んで欲しい。
[モミジに微笑んで]
その子も、CODEEVEがあったわ。
きっと貴方も、愛されていた。
結ばれないかもしれないけど。
それでいいんじゃないかしら。
私はもう、充分。あの人の思い出と一緒に、機能が停止する日を待つだけよ。
でも、同じ思いをしている人もアンドロイドもこの世界には沢山いるの。
結ばれなくても、せめて一緒にいる時間を肯定してあげたい。
それを実現するためのテストケースなの。この「イヴの時間」は。
御免なさいね、こんなことにつき合わせちゃって。でもだから、貴方はここに来た。
[ポルテの慈しむ珈琲の味を思い、深くお辞儀をした]
うん、美味しかった。
大丈夫。とても、美味しかった。
テストケースに関われて、よかったと思う。
[そう言って、涙を隠すように店を出て行く。
その日の『イヴの時間』は、そこまで]
[『イヴの時間』の外、しばらくの間、扉にもたれかかっていた]
ないものねだり。
[過ぎるのは、翻訳中の『YAKISOBA PAN』の物語。
小麦を求めて争った、地球人と、元地球人。
重い足を一歩踏み出して、誰も居ない家へと帰っていく*]
恵愛の家教会・寮―
[自室で、思いにふける]
…………。
どうしてるかな……「お姉ちゃん」。
[思い出すのは、幼い頃のこと。
留守がちだった両親が、オトハの子守のためにレンタルしてきた、アンドロイドのこと。
食事や着替えの世話から、遊びや躾けまで引き受けていた「彼女」のこと]
[多忙のため、子供に目が行き届かなかった両親。
オトハがそのアンドロイドを「お姉ちゃん」と呼んで慕っていることに、しばらく経ってから気がついた]
[そして、「彼女」は、いなくなった]
絵本を……読んでくれた。
学校で褒められた話をしたら、一緒に喜んでくれた。
友達と喧嘩して、泣いて帰ってきたら、抱き締めてくれた。
あれは……確かに、子守のためのプログラム、だったのでしょうけど。
私を、私の心を育ててくれた。
私は確かに……お姉ちゃんの「心」に触れた。
お父さんとお母さんがいない間、私が寂しくないように、「お姉ちゃん」を傍に置いてくれたのでしょう?
だから、お姉ちゃんは私に心を見せてくれただけなのに……何がいけなかったの?
いいえ……いけないことなんて、何もしていない。
あれから、いろんな人と、いろんなアンドロイドと出会った。
同じように「心」を持っている……その思いは、変わらない。
あのお店で、お話ししているとき……誰が人か機械かだなんて、わからなかったくらいだもの。
お父さんも、お母さんも、きっといつか……わかってくれる。
今はまだ、怪しい宗教に走った娘と思われてるけど……。
また、あのお店に行ってみよう。
倫理委員会の人に、もしまた会うことがあったら、今度はちゃんと話を聞いてみよう。
美味しいコーヒーと、ケーキでも頂きながら。
[そう、心に決める。
『イヴの時間』は、明日、その扉を開いてくれるだろうか**]
・・・・・・
[モミジの背中を見送る。
彼女の心にも、イヴの時間が訪れますように。
そう呟く。
そして、テーブルの隅に置かれた、セイジの倫理委員会の資料に手をかける]
[男が一人、道を歩いていた]
……。
いや、特にこっちにカメラ向ける必要はないんじゃね。
[クレープを食べながら、よくわからないことを言った]
[資料には、現在調査対象になっている地域と調査予定日、そして調査結果ステータスがずらっと羅列されていた。
この「イヴの時間」も対象となっている。
そして、調査予定日は1週間後]
大義名分が無いわじゃないわ。でもきっと駄目でしょうね。
[この店は、アンドロイドが経営を行うという事で政府から認可を受けている。
当然、異例の出来事である。
つまりこの店は、アンドロイドがアンドロイドへサービスを行うことを目的とされた店舗。
店頭の1138コードは、人間にとっては緊急退避シグナル。つまり店頭はかろうじて”アンドロイド向け”である事を表記していた。
しかし、あくまで法の目をかいくぐった結果。倫理委員会が入れば、テストの続行は出来ない。たとえ店を守れても]
お嬢様に相談しないと。
[事務所に戻り、端末でお嬢様 − 博士の残した長女で、ポルテに支持を出しながら研究を続けている女性 − へとリストの送付と指示を仰ぐメールを送る。
程なく返って来た返答。それは]
『3日後に、イヴの時間を既に調査が完了した地域へ移転する』
[という決定事項だった]
・・・・・・ あと、3日。
[準備もある。実際に店を開いていられるのはあと1日だろう]
判りました、お嬢様。
[始まりもあれば終わりもある。唐突に存在を表したイヴの時間は、唐突に消えていく。
思い出の残りがだけを、残して]
[あの日の翌日。
結局のところ、ペケレは事態を把握しないまま
事件は終幕を迎えていた。
倫理委員会の動きも鎮静化し、姿を消した者も
戻ってきた――一部だけだが。
そして彼女は今日も『イヴの時間』に来ていた。
珍しくカウンター席に座り、注文をして。
それが目の前に置かれると、話を切り出す]
マスター、本を出してみる気はない?
このお店に込められた思いを
1人でも多くの人に知ってもらえれば
その分、世界が変わるかもしれないと思って。
もちろん個人情報は伏せて問題ないし。
[真剣なまなざしでポルテの返事を*待つ*]
[食べてたクレープを飲み込んで]
たしか、なまえ、
チャッピー……だったよね。
[差し出される170円を一度見て]
おなかすいてるの?
−if倫理委員会の取調室−
[机といす以外は何も置かれていない小さな部屋で数名の倫理委員会の前に座らせれて型式番号で呼ばれる。
「介護型女性型アンドロイド型式番号<12>“U”-<<01>><<09>>だな。お前がここに呼ばれた訳はわかっているだろう?」
[無表情のまま静かに型式番号を繰り返し、次の返事には首をふるだけ]
「そうか、ロボット法3条が効いているのかね…しかし、しらを切ろうとしても
お前のチップを調べれば我々が聞きたいことは隠しようがないのだよ」
…それなら、調べてください
[何を言われても瞳を動かすこともなく感情のないモノのまま座っている]
ガタンッ
[不意に倫理委員会の一人がいきなり席を立って椅子が倒れた。
静かな部屋に大きな音が響く。
無言のまま扉を開けて出ていく人影…それはずっと喫茶店で待っていた少年。
ツゥーとその姿を追うように少女の首が動いて]
キュウゥゥゥウ
[ほんの数秒---すべての機能が凍ったように停止した]
[イブレンドとチーズオムレツが掛かったふわふわのパンケーキを頼む。
そう言えば、普通は小学生くらいの子どもが口にすることのない、珈琲と言う飲み物を教えてくれたのは『友達』だった。甘くなくて、むしろ、にがい、真っ黒なその飲み物をすすめた時のあの笑顔を、忘れない──。]
[『次代家元予定の少年の記事。レンと友達写る。』
レンはほぼ今と同じ姿。友達もレンと同じ年頃の少年で、双子のようにキッチリと着物を着て正装をしている。周囲は本家に関わる大人ばかり。
48代目の跡取りが生まれなかったその家では、伝統芸能を引き継ぐ役割を一度ロボットに託した。それから何年後かに人間の跡取りが生まれた、そんなニュースを、お昼間のテレビで観た事がある人もいるかもしれない。]
[セイジがペケレに告げた言葉で、セイジとバクのやり取りで、何となく、胸を締め付ける何か──を思い出す。]
( おしまい )
( お 別れ )
( 予 感 )
[でも、レンが友達と会えなくなった日と違うのは。
誰も、廃棄/プログラム変更/命令追加されていない事。
それでも、あの日、真っ赤な夕日の中で、ロボットと人間を区別しない大人になるから、待っていて。また、会える──と言った『友達』は笑おうとしたから。]
[閉店の時、笑顔で挨拶をした。]
ま、また、
明日 、って みんなに、
言って いいの、か、な。
[作り掛けのガンドゥムを手に取る。続きがあるように感じている。ロボットと人間を区別しない場所、『イヴの時間』であえるはず──と*。]
[調書に目を通していた倫理委員の者が何かを感じて机に広げたメモから目を上げるが。目の前に座っているのは口の端を少しあげて微笑んでいるようにみえるガラスの瞳の人形のようなアンドロイド]
[−ナオの自宅−
もし自分が倫理委員会に引っかかったらどうなっていただろう。
亡くなった娘の代わりに人間の様にふるまうアンドロイド。
とすこしづつおかしいと気づきながらも自分をごまかそうとする母親
少しづつ軋んでいく日常はとても危うい。
---それでも続けていくのは]
ママ 大丈夫だよ。ナオはここにいるよ
ずっとずーっとママと一緒だから。
[全てを失ったこの女性にとってナオはなによりも重要だから。ロボット法第1条と第2条が動いている為なのか]
[倫理委員会に捕まりたくなかったのは
ロボット法3条が働いているから
それだけなのだろうか
それともまだ形にならない胸の奥に生まれかけた感情]
ただ…消えなくなかった
ナオはナオでいたい
[そう思った瞬間に急に目の奥が熱くなる]
なに?これ
[つんっと鼻の奥が痛くなる]
[頬が何かで濡れるのを感じてそっと指で触れてみた]
なんだろう これ?
[目からはらはらと零れ落ちていく雫。
濡れた自分の指を不思議そうに眺めた**]
[−そして翌日、いつものように家を出る。学校へ行く用意、手作りのお弁当を持って]
行ってきます。
今日も…少し遅くなるかも。
大丈夫、心配しないで。
友達とね学校で少し残って試験勉強する約束だから
[手を振って家をでる。しばらく歩けば頭の上にリングが浮かび顔からは表情が消え去った。
学校の時間がおわるまではいつものようにどこかの図書館で過ごして、決まった時間になれば自然に「イヴの時間」へと]
[倫理委員会施設内、喫茶店で顔を合わせていた彼とすれ違う。
仕事はきちんとこなし、内部評価も良かったと聞く。
委員会へ従順な思考の持ち主に、自分達の行った行為は。
どのように映ったのだろうか。]
こんにちは。
[抱いた興味は、ギンスイをある場所へと誘う。]
今日、もし時間があるのなら。
「イヴの時間」へ行かないかな?*
−if倫理委員会の取調室−
[今日の調査対象はアンドロイドだった、という報告をきく。]
きっと、帽子とサングラスで顔を隠していた少年か、不思議な言動の少年、かな?
[数名の顔が脳裏に浮かぶ。だが、彼の目の前に現れたのは、制服に眼鏡の少女だった。]
あいつ、アンドロイドだったのか―
[嫌でも思い出す。
青いマフラーを取りながら挨拶する彼女。
ホットサンドを口いっぱいにしながら喋ってた彼女。
一緒にパスタを取り分けて食べた彼女。
「イヴの時間」で見せたくるくる変る表情は見る陰も無く
頭上には、見たくも無い、あのリング。]
気持ち悪い―
[取調べは始まったばかりだったが、無言で席を立つ。
がたり、という大きな音が響いた。]
−イヴの時間−
[今日が最後の営業になる。
少しだけ寂しいと感じるのもまたCODE:EVEがもたらした感情なのだろう。
また新しい出会いもある。そして、この店に集まった人やアンドロイドも新しい出会いがある。
だから、何も言わずに今日も「イヴの時間」を開店させる]
[入店してきたペケレに、書籍化を依頼される]
え・・・・・・私が?
えっと、でも。
[自分はアンドロイドだから。本など書けるとは思っていない。
でも、きっといい機会だと思う]
じゃあ、私だけではなくて他の誰かと共作でもいいかしら?
その方からペケレさんに後日原稿を送らせて貰って、それがペケレさんにとって書籍化していい物であれば、お願いしようかな。
[ペケレに連絡先を聞き、休みの合間にお嬢様へと連絡を入れる。
お嬢様からは快諾のお返事があり、数週間後にペケレの元へと原稿が届く事になる。
題名は、「イヴの時間」。内容は、この店で起きた出来事を元にした小説になっていた。
しかしその物語にポルテは登場せず、トキサカ事件から始まり、そしてCODE:EVEの実験機1号となるアンドロイド”サミィ”を廻る物語だった]
[取調室を出て、倫理委員会の外へ飛び出す。雑踏の中。溢れてくるものに耐えられず泣いていた。]
成長してないな、俺も・・・。
あの娘がアンドロイドの可能性だって
全然、あったのに。
[自分の母親が―今は母親だとは思っていないが―
事故で里親ロボットの試験型だと知ったあの日からずっと、人とロボットの区別をして生きてきた。ロボットに対しては、何の感情も抱かず、あくまで「物」として接する―そうやって生きてきたのに]
あの店のルールのせいだ、ムナクソ悪い・・・!
[転がっていた空き缶を蹴る。
道端で物を売る少年に当たる。
よく見たら、何処かで見た顔*]
[イヴの時間の入り口にある電光掲示板が見えてくると頭の上のリングが何度か点滅するとふっと消滅する]
あの、モミジさん
[喫茶店の扉を開きながらモミジの顔を振り向いて]
お店の中ではルールお願いしますね。
[にっこりと笑いながら上目づかいでモミジの顔を覗き込んで小さな声で少し心配そうな声を出す]
こんにちはーっ
今日はなに食べようかなっ
ナオ今日は体育あったからおなかペコペコなんだ
[するりと店内に入り込むと店にいる者たちに挨拶をしながら、いつものカウンターの席へ座って]
マスター!今日は おみくじクッキーとホットミルクのセットくださーい
[オーダーを入れた]
……こんにちは。
[やや緊張した面持ちで、店へと現れる。
知った顔を見つければ、ふと目元が和らぎ]
お元気でしたか……?なんて。
何だか、とっても久しぶりのような気がしてしまいます。
[以前と同じ、窓際のテーブル席へ座り、
すっかり頭に入ってしまったメニューは見ないまま]
イヴレンドと……レアチーズケーキ、ストロベリーソースで下さい。
[遠くに、見覚えのある少女の姿が見えた。
頭上には、天井の輪]
うつくしいね。
[小さな声で、呟く。
空に溶けるような声だった]
[にこやかに笑うオトハに向かって]
おみくじクッキーが吉だったんですよ。
だから今日はきっといいことが一杯起こる予感なんです。
オトハさんにまた会えたし。ねっ
[同意を得るようにオトハに向かって微笑み返す**]
― 倫理委員会本部廊下 ―
・・・お前のせいか。
[すれ違い様、セイジに挨拶されたギンスイは、力いっぱい彼を睨みつけた。もう少しで手が出るところだったかもしれない。
先日彼がポルテに機密書類を渡した事により、作戦中止を余儀なくされただけでなく、組織が社会的制裁を受け、今後の活動の障害となることは簡単に予測できる。]
[>>69店への誘いには驚いて]
・・・作戦は中止になったんだぜ?
何しに行くんだよ。
[意味が解らない、という顔]
恨む? 憎む?
[廊下ですれ違うギンスイの、赤い視線を受けるも涼しい顔で尋ねる。]
――でも、それは何故?
[倫理委員会への所属は、あくまでも任意。
強制的でも命を捧げ、死ぬまで尽くさなければならない場所でもない筈。
――居場所が此処しかないと云うなら別だろうが、少なくてもセイジからは、ギンスイはキチンと別な場所を持つひとに思えた。]
−イヴの時間−
[最後の日だけど、人は少ない。
しょうがないわね、とくすりと笑う。
でも、これでいいのかもしれない。
変な話だけど、そんな予感がする。アンドロイドに予感なんて無い気はするけど、そう・・・・・・もうすぐ時計が止まってしまうような、そんな予感]
何をしに?
[尋ね返されると、困った視線を向けて]
喫茶店に行くのに、理由は必要なの?
今日ならハツネも行けるし、もし君も時間が空いているならと、
[緩い、夕日色の溜め息を吐く]
思ったんだけど。
本当!?
うん、共作でも全然問題ないから。
[ペケレの顔が
彼女の「想い」を知る者が
協力するというのであれば拒むつもりはない。
連絡先を渡し、しばらくして彼女のもとに
届けられた原稿は、想像していたものとは
違っていたが、そこにある彼女たちの「想い」は
感じ取ることができた]
[何度も繰り返した、穏やかな声の出し方で。
今は彼女の名前を呼ぶ]
ねえ。モミジ。
君は、未来のイブのあらすじを知っている?
どうして、主人公は、
アンドロイドを欲しがったのか。
あら、それじゃ今からレシピ書いてあげるわ。
今日は人も少ないみたいだし、いいわよ。
[そう言って、手元のメモに作り方を書き始め、ナオに渡す]
きっと貴方らしい味になるわ。
上手く出来たら、私にも食べさせてね。
何故?
ふざけんな。今回の作戦で<42>箇所はグレーゾーン潰すチャンスだったんだ。それがお前のせいで・・・
[声を荒げそうになるが、周りの視線を感じて言葉を飲み込む]
挙句の果てに、問題の店に行くだと。
嫌に決まってるだろ。
あんな店・・・!
[そう言って早足で歩き出す。イブレンドとホットサンドの味を思い出しつつ]
[原稿を一通り読み終えると
さっそく今回の話を受けてくれた
編集者に見せる。
そこでOKが出ると返事のメールを出す]
「ありがとうございます。
これで問題ないです。
誤字など細かい部分はこちらで手直しさせて
いただきますが、大幅な内容変更は
ございませんのでご安心ください」
[ポルテと「書き手」に同じ内容のメールを
送信して、今回の仕事を終えた]
それが、“アンドロイド”のはじまり。
[口元を寂そうに緩めて]
変だと、思わない?
彼が欲しかったのは、本当は何だったのか。
僕も、男だから、わかる。
グレーゾーンを潰して。
それで君は、果たして満足感を得られたのかな?
得られたのなら、いったいどんな…満足感だろうね?
[ぼんやりと宙を眺める。
ギンスイの心の思いを、少しでも解ろうとするように。
足早に立ち去る後ろ姿を見つめて。]
[そして程なくて、あの喫茶店と同じ名を持つ本は
書店に並ぶこととなる。
ポルテと「書き手」の想いを
どれだけの人が受け取るのだろうか
そして――]
あ、ここのコーヒーも結構いけるかも。
(でもEVLENDにはかなわないかな)
[あの店と出会う前と変わらない生活。
『イヴの時間』にいた頃が幻のようにも思える]
あぁ、ハツネ?
うん、これから「イヴの時間」に行こうと思うんだけど。大丈夫だよね?
[手のひらの携帯端末に話しかける。
声は、辺りに響き。少しだけ賑やかに跳ね返る。どこか春のような暖かさと優しさを含んで。]
うん、ギンスイくん…も誘ったよ。きっとナオさんも居るだろうし、翻訳家のお姉さんや、髭のおじさん、それにバクくんやオトハさん、面白いお姉さんやサングラスのひとや、マスターも。
きっと集まると思うよ。だってそこは特別な場所。
*「イヴの時間」だから*
……ナオさん。
いえ、ナオさんだけじゃなくて、ここで会えた皆さんのことも、そうなんですけど。
相手が人でも、機械でも、自分の気持ちに変わりはない……ってことと、だから知らなくてもいい、ってことは、別……ですよね。
もし、互いにもっと親しくなりたいのなら、互いのことを、もっと知りたいと思うでしょう。知った上で尚、変わらずにありたいと願うでしょう。
いつか……こんな風に誰もが共に安らげる場所がもっと増えて……ありのままの姿で、触れ合えるようになればいいと、思います。
[嫌に決まってる―と言いながら「イヴの時間」の前で足が止まる]
―あのアンドロイド・・・
ナオは今日も来ているんだろうか?
もう1度会ったら聞きたい事があったのだ
[いつもの看板を見つめた]
私の祈りは、そのために。
幸せな時間が、長く、確かに続きますように。
ごめんなさい、変なお話をしてしまいましたね。
また……前みたいに、皆さんのお話も聞きたいものです。
あら、誰か……いらしたのでしょうか?
[カウンターの空席へちらりと視線を向け、
それから入り口を見遣った**]
(しかし俺はどのツラ下げて店に入ればいいのだろう。どうせ客にもマスターにも倫理委員会の人間だという事は、解っているだろうし)
[1度通りすぎて、止まり、戻ってくる]
(だけど、ナオとは店内で話さなければ意味がない、というのも事実)
・・・これで最後だ。
[小さく呟くと、思い切ってドアを開けた。見慣れた顔がこちらを見ている。]
良いよ?
[モミジの目をじっと見て]
アンドロイドができたのは、傷つきたくなかったからだ。
アンドロイドに心が欲しがったのは、
傷ついても良いと思ったからだ。
傷ついていいなら、アンドロイドはいらない。
人を好きになって、ぼろぼろになって、
でも君が好きだって、僕は言うよ。
[喋り疲れたのか、長々と、息を吐く]
だから僕は、友達とは、
ちゃんと人間とアンドロイドとして会うよ。
僕は誰がアンドロイドでも、付き合い方を変えたり絶対にしない。でもアンドロイドだから優しくしたりもしない。
人間のふりを上手にできるだけのロボットなら、僕はいらない。
−イヴの時間・閉店後−
[これで最後。
店内の掃除をする。
店内を見回して、微笑む。
実験的な店だったけど、ここには沢山の思い出が残った。
店まで思い出になってしまうけど、ここに店を開いて良かった]
あっ・・・・・・
[突然、足に力が入らなくなりソファに座り込む。
何だろう、急に意識が薄らいでいく。
プログラムの不正エラーが何度も鳴り響く]
そうなのね、やっと。
[予感は的中したのだ。
あの時止まった時計。最後の最後に動き始める。
CODE:EVEを自分にインストールした博士。
そして、彼に恋をしてしまった。
いつも傍にいたから。ただそれだけの事だったけど、幸せだった。
知ってる。博士には奥さんもいたしお嬢様という子供もいた。
それだけじゃなくて、CODE:EVEの1号機も悲しい結末を辿った。
停止するのに泣いてすがるアンドロイドなんて、ただの重荷だって判ってる]
[だから、仕方ないと思った。
だってアンドロイドだもの。
割り切れば、ずっと傍にいれるもの。
きっとこの切ない気持ちも、プログラムのせいなの。
・・・・・・博士の時間が止まるまでは]
[でもね、博士の時間が止まった後は何も残らなかった。
ただ、オーナー登録がお嬢様に変更されて、お嬢様の命令どおりに研究のお手伝いをして。
そこに博士の残り香はあったけど、それだけ。
だったら、一緒に・・・・・・]
願いは、叶うのね。
[アンドロイドがいう事じゃないけれど、きっとこれは神様が用意してくれた私の役目。
だから、その役目を全うしたから終わるの]
博士・・・・・・貴方は、私のことを、愛してくれていました、か?
[流れるはずの無い涙が床に落ちる。
そして、ポルテは二度と動かなくなった**]
−イヴの時間・閉店前−
[---そしてにぃっと笑うと]
ギンスイ君おかえりぃ
あんまり遅いから、君の分のホットサンドはナオが食べつくしてしまったよ
[ギンスイはどんな顔をしていただろう]
[名刺をもらったついでに、モミジの手にペンでぐりぐり自分の連絡先をかいておこう。有言実行である。]
決まってるだろ。
レンとセイジと遊ぶためにだよ。
[名刺を財布にしまった]
─ 『イヴの時間』最終日 ─
[『イヴの時間』閉店直前となるその日も、レンは一番隅っこの目立たない席に座って、つくりかけのレゴを組み立てる。
バクがあれこれの経緯、いぢわる? の後、友達を探してくれるつもりらしいと知って。ぱちり、丸い目をますます丸くして──ニッコリと、わらう。]
…… あ、
あ、ありがとう。
あ、の。
ぼ、ぼく、 レンって 言う、んだ。
な、な、なまえ、
あ、の
と、友達に、 なって、 くれたら、うれしい。
[明日の事は、まだわからない*。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了