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―夜更けの廃屋―
……のう、ンガムラさん。
ネギヤさん、それ、ほんまに……。
ンガムラさん?
聞こえとらんのか?
[ンガムラに声>>1をかけられて]
ん、おお。よう知っとるよ。
姉ちゃんとは、なんせ生まれたときからのつきあいじゃ。何度殴られたやらわからん。
……?
何言うとるんじゃ、ンガムラさん。
ワシ別に、どこにも行っとらんぞ。
ンガムラさん、何じゃその歌……
[名を連呼しながら歩き回る姿>>7に、自分の額を手で押さえ]
……?
な、これ、
[その手を離し、じっと見つめる]
手、透けとる……?
ンガムラさん、ンガムラさん!
ワシ、ここにおる!ここに……!
なあ、そうじゃろ!?
ヌイ!
[差し出された手>>14を掴もうとする。つい先ほど触れた筈の手指が、するりと通り抜けた]
「仏さん」……?
……っひ、
[喉の奥から、叫びにすらならない*軋んだ音*]
……っは、ふ。
[ようやく声を取り戻し、顔の周りを飛ぶ蜂>>25を視線で追う]
こいつには、ワシが見えよるんじゃな。
顔にぶつからんように、飛びよる。
ぶつかっても、通り抜けるんじゃろうが……。
[ヌイの言葉に、ゆっくりと首を振り]
……わけわからん。
心配すんなちゅうても、無理じゃ。
ワシ、死んだのとは違うんか?
けど、
こうなったんが姉ちゃんでのうて、良かった。
[ぽつりと呟く]
ヌイ。
ほんまに心配要らんのなら、うちにそう伝えてくれんか。
でないと、姉ちゃんがどこ探しに行きよるか、危なくてしゃあない。
それから、
その辺にワシの持ってきた袋、落ちとるじゃろ。
母ちゃんから預かってきた、ンガムラさんとヌイにお礼じゃ。
親戚から送ってきた、林檎。
重いが、適当に分けて食ってくれや。
それから……
細かいことじゃが、セイジは。
嫌な事が「起こる」でのうて、「起こってる」て言うとった。
[先ほど答えそこねた>>2:110へ返す]
今になったら、同じことじゃの。
[乾いた*声*]
―廃屋―
おお、キクコ、
[知人の声>>8のする方向へ、声を掛けようとしてやめる]
そうか、聞こえんのじゃな。
[ぽつり呟いて、ヌイに連れられてゆく姿>>33を見送った。ヌイが口にするアンの名に、ぴくりと肩を震わせて]
アン……。
[カウンターの裏。先ほどまでネギヤの体があった場所を、みつめる]
[林檎の袋を、ヌイがンガムラへ渡してくれる>>43のへ頭を下げ]
ありがとうな、ヌイ。
ンガムラさんも。姉ちゃん連れて帰ってくれたじゃろ。
羽織も貸してくれたて、聞いた。
親切にしてもろうたのに、姉ちゃんがまた殴って、すまんのう。
……今も。
そうやって、ワシのこと探してくれとるんじゃな。
心配かけて、すまん。
[林檎を囓りながら階段を上るンガムラへ、聞こえない言葉をかけた]
じゃが、ンガムラさんには悪いが……ワシがここにおっても、どうもならん。
ンガムラさんには、ワシのこと見えんしのう。
…………。
うち、どうなっとるじゃろ。
姉ちゃんが、ヌイのことまで殴っとらにゃええが。
外、出られるんじゃろか、ワシ。
[試しに壁際へ歩み寄り、手を伸ばす。肘から先が、壁の中へ消えた]
うわ。気色悪いのう。これ、全部、通れるっちゅうことじゃよな。
[目をつぶって、壁を通り抜ける]
……地面を蹴れんのに、歩けとるし。わけわからん。
[振り返って、外から廃屋を見上げる。ベランダに立つンガムラ>>38が見えた]
……何じゃ?
なんぞ、ザーザー言いよる。
耳ん中に、チューニングの合うとらんラジオがあるみたいな……。
[首を振り、掌の底で耳を叩く]
……お。
合うた。
[名を呼ぶ声>>+14が聞こえ、ベランダをを見上げる]
アン!?おーい、いつの間に来とったんじゃ?
[大声をあげてから、小さく苦笑して]
いかんの。つい、声かけてしまう。
たぶんアンにも見えとらん……いや。
まっすぐ、こっち見よる?
おおおい、アン!
ワシが見えとるんかー!?
[ベランダに向かい、大きく手を振る。一度落とした声のボリュームを、また上げた]
聞こえとる!けど、まさか……
[隣で大声を出すアンのことも、彼女が呼びかける先も見ようとしないンガムラに気付き、息を呑む]
……おお。そう、じゃな。
[そっちへ行く、という彼女に、振っていた手をゆっくり下ろし。入り口の辺りで待っている]
遅いの、アン。……お。
[見つめるドアを、通り抜けてくる待ち人の姿]
……すり抜けた、な。
わけわからんじゃろ。
[アンと目が合うと、困ったように笑う]
聞こえとるよ、アンの声。ワシには。
……ンガムラさんには、聞こえんかったじゃろ?
わけわからんが、ワシ、他のみなから見えん、聞こえんようになっとるみたいじゃ。
アンまで同じになっとるとは、思わなんだが。
……ヌイは、今のワシのこと、
[数秒の沈黙の後、思い切ったように言い放つ]
「神さまにたましいが匿われとる」て、言うとった。
わけ、わからんじゃろ。
[「お兄ちゃん」の言葉に、俯いて唇を噛み]
ネギヤさん、は。
ネギヤさんは……たぶん、ワシらとおんなじように、なっとるんじゃろ。
みなから見えんようになって、どっかにおる。
[アンの顔を見ないまま、答えた]
ンガムラさんには、聞こえとらんよ。
でなかったら、あの人が女の子を無視しよるわけなかろう。
目の前で、ワシが急に見えんようなったもんじゃから、ああやって探してくれとる。
え……お社?
お社行ったんか!?こんな時間に?
何かは知らんが、夜行ったらいかんて、みな言うとろうが。
……そのせい、なんか?こんなことになったんは。
[右足を後ろへ軽く引いてから、前へ蹴る仕草。足はそこにあった石を通り抜ける]
ネギヤさんも、か。神さまに、何ぞ……
[安堵した様子のアン>>+27を、ちらりと見やり]
でもワシ、別にバチがあたるようなことはしとらん……はずじゃし。
ヌイも、「わるいことはしとらん」て言うてくれた。
匿われとるちゅうことは、護ってくれとるちゅうことじゃ、たぶん。
[弱く、笑顔を作った]
おお、「信じろ」てな。セイジが言うとった。
[こくり、頷いて]
それがのうても、ンガムラさん、何だかんだ言うて、ええ人じゃ。信用しとるよ。
[ヌイにはわかってる?との問い>>+31に顔を上げ]
あ、言うとらんかったな。ヌイには、ワシの声、聞こえとった。姿は見えんらしいが。
……そうか、セイジにも、ワシらの声、聞こえるかも知れんのう。
ワシらがおらんようになったことは、そのうち伝わるじゃろうけど。
会うても、ええもんじゃろか。
余計に、心配させるかも知れん。
苦しそうじゃった、よな……。
[空を見上げるアンに向かい、同じような口調で呟いた]
……どうしたらええか、ワシにもわからん。
今できることなんぞ、無いんかも知れん。
天気雨が降り始めたんは、先週……じゃったか?もっと前か?
その頃から、何ぞ始まってたんじゃろか。
……?
[しばらく空を見上げていると、雨に混じって降りてくる>>53]
……雪。
ボタン雪、じゃの。
[差し出した掌を通り抜け、大きな雪粒が地面に落ちる]
[雪が降っていたのは僅かの間。土の上の白い結晶も、たちまち溶けて消え去った]
……ワシ、やっぱり、みなの様子見に行く。
見ても、何にもならんじゃろけど。
アンは、
[言いかけて、何かに気づいたように*口をつぐんだ*]
セイジにも聞こえるかと思うたが。
ヌイに聞こえるのと、セイジに聞こえるのは、違うんじゃのう。
[目を伏せるアンに歩み寄り、呟く]
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