―食堂―
……さて、そろそろ言ってもいいのかな。
[一呼吸置いてから、こう言った]
私が占い師です。
ペケレさんを占いました。……人狼でした。
あはは。何も迷うことなくなった。
アンちゃんに投票すればいいんだよね。
[前言撤回、そう呟いた]
訊いてみたいな。
どうしてあたしを占ったの?
…見たな?
私のあられもない姿を見たな!
[いつの間にかテントから抜け出してきた少女が、
おっさんの背後に立って突然声を掛けた。
いまもそのままケチャップ(高級)まみれで。]
その腹肉…ボンレスハムにしてやろうか!
私も、決まりました。投票先。
[占い理由を聞かれて]
……えーと、まあ。
とりあえず、昨日いっしょに話したことある人を占ってみようかと思って。
そしたら、この通り。
背高さん、ですよね?
わたしゲームのこと良く分かんないのでちょっと相談したくて。なぜ背高さんにお電話したかというと、さっき私の占いで背高さんが狼でないということが分かったからです。
これは今日みなさんにこの結果話したほうがいいんですかね?
[ガイドブックにカリカリ書いては丸を書いたり、×を書いたり]
ホントこういうの考えるの苦手で。
いやいや待て待て!ハムにケチャップはいまいちだ。
[背後からの声に、そっと距離を取りつつ振り向いた。こちらもケチャップまみれだ]
メール送ったからみんなも見たぜ。
俺もひどいもんだからおあいこってことで。
[食堂が映るTV画面を指さす]
ちゃんと「死体」の写真送らないと、ネギヤに何かあったの気付かれるだろ。
君が、占い師か?
[携帯電話からの内容は、さすがにタイミング良すぎて声がうわずった]
……。今、占い師の事を考えていたのだが、名乗り出れば人狼は君を襲撃したいだろう。私が代わる、のはどうだろうか、と思っていた。
私もルールは詳しくない。
どうなるのか全くわからないが。
おっさんのケチャップまみれなど、何程ならん!
[二つ折りにしたロープを両手でひっぱりながら
ぱしんぱしんと乾いた音を鳴らせて言い放った。]
…さて、ココアでも飲むか。
[おっさんがゲームの話をし始めると、くるりと向きを変えてテントに帰っていく。一任した事柄に口を出すつもりはないらしい。むしろptを消費するだけのつもりらしい。]
人狼、にしてはずいぶんと小さい足跡だな。
[自分が占い結果を代わりに言う。イマリの返事はいかがだったか。
ペケレに背高とメモを貼られたスカシカシパンを印籠のように持って食堂に来て、方々に残る猫の足跡に目をやる。
にぎやかなおさげ姿はない。
オレンジのテントはE・Tの世界、覗くのはとりあえず後回しにした]
うん、ゾウサク君が占い師だったのか?
[聞こえた言葉に首を傾げた]
…狼を騙せるでしょうか。
上手くいけば、もう一回占えるってことですね。
[ごくん、と息を飲む]
分かりました。
[携帯の電源を落とすと、食堂に出る]
ゾウサクおじさんがどうしたの?
あ、これ昨日言ってた薬みたいなやつ。何に使うのかな?
「どうかな。ただ、成功したら楽しそうだと思う」
[電話の最後、締めくくるのは単純な興味の言葉。
食堂でペケレが教えてくれる話に、アンを見つめる]
待ってくれ占い師はひとりじゃないのか?
……。私の占いではイマリ君が人狼ではないということになっているんだが。
ンガムラの兄ちゃんもか!これ、どっちだろ。
んーと。もしゾウサクさんかチカノちゃんが占い師だと2騙りの可能性もあるのか。あ、狼両方が占い師だって名乗り出たりすることな。
[ガイドブックのページを開いてみせた。]
人狼ゲームの可能性って広いんだ。だから難しいんだけどさ……うーん。カワイイのは杏ちゃんなんだけど。
[珈琲を飲みながら考える。インク瓶と間違えたりはしない]