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[何の前触れもなく鳴り響いたのは、時計の鐘の音。
その数、きっちり13回。
それに絡まるように、歌うような声が響いて。
次の瞬間、周囲を濃いあおいろが包み込んで、そして──]
『やあ、いらっしゃい』
[ふと気が付くと、目の前には兎がいた。
手には懐中時計、ご丁寧に後脚で直立したそいつは、軽い調子でこう言って、それから]
『時計の『鍵』と『螺子』を探してるんだけど、知らない?』
『見つからないと、この空間崩れて海に沈んじゃうんだよねー』
『というわけで、手を貸してほしいんだけどー』
『このままここ沈んじゃうと、君らも帰れないかも知れないしー』
[こちらに何か言わせる隙なく、早口に言い募る]
『厄介なのはさー、ここの『時計』、主がどっかに沈んじゃってるみたいでさー』
『そのせいか、『鍵』と『螺子』もカタチがわかんないんだぁ』
『どこかにあるのか、誰かが持ってるのか……そこ、さっぱりなんだよ』
『もしかしたら探したり見分けたりできるのかもしれないけど、うん、よくわかんないや!』
[更にはそんな問題発言まで積み上げて。
てんてんてんてん、跳ねた後。
{5}メートルほど大きく跳ねて、姿を消した]
[もといた場所はさて、どこだったろう。
いずれにしても、今いるそこは見知らぬ海辺の街。
街角のあちこち、揺れるのは色とりどりの朝顔の花。
遠く、近く、響く歌声はどこから聞こえるのか。
辿ればそれはかき乱される、そんな街]
[近くにいるのは誰だろう。
さっきまでいた誰かはいないかもしれない、いなかった誰かがいるかも知れない。
携帯もスマホも、どれもこれもが表示はでたらめだけど。
同じ場所にいる者同士では、通じたりするのかも。**]
[☆業務連絡
プロで同じ場所にいなかった人といきなり遭遇するのもOKです。
また、携帯やスマホなどの機器の動作は、空間外に繋がる、以外ならば何が起きても大丈夫です。
その辺りは、皆様のやり易いようにどうぞ]
[また、ランダの出目が奇数でしたので、『何か』の正体は『狐』が決めてください。
『何か』について、メモやwikiに書き込む必要はありません、ロールの中で出してください]
[日陰とは言え、気温は高く体力は消耗し行く。
そろそろ涼みに行くかと腰を上げかけた時、その音は聞こえて来た]
───……、 はて
[柱時計のような音。
ここにそんな時計は無かったはず、と周囲を見回す。
飼い猫も膝の上で頭を擡げ、何かに反応しているようだった]
、 ……
[不意に飼い猫が飛び上がり、ウミの両肩へと四肢を乗せて身を寄せる。
それを右手で支えながら音を聞いていると、ささやかな歌声が混じっていることに気付いた。
遠くなった耳にも届くおと。
それが誰なのかを判別する前に、視界が濃いあおいろに包まれた。
まるで、海の中へと落とされたような ───]
[我に返ったのは幾許後のことか。
ウミは未だベンチに座ったまま。
けれど、その周囲は僅かばかり様相を異にしていた]
……あれまぁ。
[展望台から見える景色に変わりは無いが、灯台の姿が真新しく見える。
次いで、植え込みの緑に色とりどりの花が混じっていることに気付いた。
見ればあちこちから蔓が伸び出ている]
あの世でも見とるのかの。
[縁起でもないことを口にすると、否定するように飼い猫が耳元で鳴いた。
両肩にある重みと、手に温もりがあることから夢と言うわけでもないらしい]
[肩から飼い猫が下り、何が起きたのか把握出来ずに居ると、一羽の兎が目の前に現れ声をかけてきた>>#2。
言葉を発していることにも驚きだが、彼は二足歩行でウミの前に立っている]
おんやまぁ。
[驚きを隠せぬまま見遣っていたが、そんな様子もお構い無しに兎は捲くし立て、言うだけ言ってこちらの返答も聞かずに跳ねて消えてしまう]
…不思議なこともあるもんじゃ。
のぅ、海守?
[飼い猫に声をかければ、地面に座った状態で不機嫌そうに尾を振られた。
低い鳴き声は、めんどくさー、と言っているよう。
何となく、飼い猫が言いたいことが分かったような気がして、ウミはおかしげに笑った]
やれやれ、こんな年寄りが力になれるとは思えんが…。
頼まれたとあれば仕方あるまい。
[色々と分からないことだらけではあるが、あの兎が困っているらしいというのは理解した。
放っておくことは出来ないと思い、ベンチから腰を上げ軽く身体を伸ばす。
そうしてから先ずは展望台に落ちてはいないかと探し始めた*]
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