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[けれど、>>51 発砲音の後に聞こえた声にぎょっとする]
ウルスラさん……?
[名を呼ぶ、相手に聞こえるはずもないが]
ふふ、私が本当の占い師だったら、真理が見えてるかもしれないけれど―…‥、
私はし甲斐無い――ですからね。
[男から渡されたチャイのカップを礼を述べながら受け取ると、小さく首を傾げる。]
眠れないのなら、お薬か、香でも焚きますわよ。
安心して下さいませ。
永遠のではありませんから――。
目的も無く、殺める事はしませんの。
[優しい笑みを浮かべる。]
[銃声に顔をしかめ]
荒事は好きじゃないんだがね。
さて、ラウリ君のベットした彼女が撃ったように聞こえたが…、誰が撃たれたのかな?
[スピーカーに耳をすませている]
甲斐無し……その言葉、今回はワタシもそうそう譲れそうにありませんが。
[ついと差し出されたカップ、受け取るとたった一口口を付けて、オラヴィに礼を言う]
薬は、結構、香も、いりません。
オラヴィ卿、この列車、出入りは自由?
[返事を待つ間に、確認する。腕の兎、下げた剣、懐の楽譜、帽子を頭に乗せて]
[大事なモノ、今身につけているモノは、ほとんど「形見」だ。仲間内からでさえ、喪服の男と揶揄されるほど。自分にモノを与えた人たちは死んでいった。
そして自分は、その与えられたわずかなモノで生きて、生き延びている]
ふふ、大丈夫です。
これが形見になることはあっても、ワタシが先に逝くことはありません。
[これ、とポケットから取り出し見せたのは、オラヴィ卿がメッセージを託された黒い兎]
そうそう、ワタシがこうして無駄にあがけるのも、ケガ一つさせず拾ってくれたあなたのおかげです。お礼にひとつ、教えてあげます。
彼女は『トゥーランドット』が好きでした。特に『誰も寝てはならぬ』、なんてね。
[言ってから、にぱ、と笑って両手を広げる]
信じますか? 「友」よ。
[形見、との言葉に顎を撫で]
我輩が先に死ぬと申されるか!あっはっはっは、まぁ年齢的にはそれが世の常だな!
そうであるな、友と言う言葉に敬意を表して信じても構わんよ。
まぁ、我輩の感想をいえばオペラの内容を考えると、ちょっと信じがたいがね。
[無意識に誰も寝てはならぬ、をひとくさりハミングした]
[友という言葉に。その男の言い回しに、思わずくすりと笑いを漏らす]
……あれには解釈がいろいろあるのですよ。彼女は……おっと、まあこの辺りはお礼の内では多すぎるかな。
[占い師の女性にも、帽子を取り、会釈をして]
それでは、卿。
[また、とは言わない。ただ、会釈して、特別室を後にする]
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