[1] 絞り込み / 発言欄へ
─ 翌朝 ─
[玄関の方から、女将と自警団員たちの問答が聞こえる。]
亡くなった人がいるのか……
[昨夜話題に上っていた、アンという女性らしいが。]
詳しい事情を聞いた方がいい、か?
[誰に尋ねたものか**]
─ 自室 ─
どうしてこの村に、と?
[村の男──昨夜他の者に「ゼンジ」と呼ばれていたような記憶がある──に問いかけられる。]
親父とお袋が、この村の出でしてね。私が身体を壊してしまったもので、転地療養って事で、親父の実家に世話になりに来たのですよ。
[自分はさぞかし怪しく見えるのだろうな、
探るかのようなゼンジの視線を見返しながらそう思う。]
自警団のお歴々、ですかな。
……しかし、親父からもお袋からも、この村にそんなのがいるとかいう話は聞いた事がなかったんですがねぇ。
──自警団じゃありませんよ。
[ゼンジに促されて、玄関に向かう。]
[1] 絞り込み / 発言欄へ