情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
―高校、三年教室にて―
[ほとんど人のいない中、窓際一番前の席、鉛筆がノートに文字を綴る音が響いている。
日はまだ昇りきっていないが、気温はすでに夏のそれだった]
『小夜、ちょっといいか』
……はい?
[教師に呼ばれ、荷物をそのままに進路指導室へと向かった]
―― 自宅 ――
変な夢、見た…。
[むくりと起き上がって焦点の合わない視線。
ぼんやり宙を眺めて一伸び。]
あ、午前中は約束があったんだっけ…。
[着替えて家を出た。]
すったか。すったか。すったかすー♪
たのもーう!
[勢い良く、喫茶店に駆け込んで来る。両親が共働きなので、夏休みは毎日、知り合いのマスターが経営するこの店にお世話になっている]
アンちゃんおはよう。
いつもの、ね。
[と。運ばれて来たオレンジジュースを飲んで、ご満悦]
―― 喫茶店 ――
[開店したての喫茶店に入ると、
動きの悪い扇風機がフル回転していた。]
あっちー…
マスター、アイスコーヒー一つ。
[飲み物を注文しながら目に付いたのは、
店に置かれていた自由帳。]
―進路指導室―
[『小夜 響子』と書かれた進路指導簿を間に挟み、深刻な顔をした教師と対峙する。
若い彼は、大学進学希望の学生を担当することに慣れていない様子だった]
大丈夫です先生。
姉がこの春から中学教諭になったばかりで、聞けば色々教えてくれるんです。
その上で、教育学部に決めました。
[教室に戻り受験勉強を続け、昼のチャイムがなった所で正門から外へと向かった]
―グラウンド―
あぢい…。
[木陰なのに、日除けの傘もあるのに…。]
なんでこんなに暑いんだよ…。
[綺麗な青空が今は恨めしいぜ…。]
降らねぇかな…雨…。
あの自由長って今で何冊目なんだろ。
よく高校生の頃に書いたよなぁ。
下らないこととか。なつかしー…
[運ばれてきたアイスコーヒーにストローを差し、
ぐるぐる回しながらぼんやり店内を眺めている。]
―喫茶店―
[軒先の朝顔は、明朝にでも咲きそうな蕾をいくつもつけている。
店の扉を開くと、鈴の音が響いた]
オムライスください。
[店内の顔なじみに会釈をし、カウンター席へ腰掛けた]
―喫茶店、隅の方の席―
[机には乱雑に原稿用紙が散らばっている。書きものをする手を止めてアイスコーヒーを飲む]
…ふぅ。美味い。
ちょっと苦いかな。
[机の角にグラスを置くと、また書き始めた]
−喫茶店−
[ドアを開けると、涼しげな音がなる]
こんちはー。
……あれ、今日はこれだけ?随分と少なくない?
せっかく遊びに来たのに。
[溜息をつきながら、お気に入りの席に腰を下ろす]
自由長…ってなんだ!
[暇つぶしに手帳に落書きした文字を見て。
ひとり驚いてペンを落とす。
それはころころと紙束に埋れかかっている
男の許へ行ったため]
あ、すいませーん。そこのコーヒー飲んでいる方!
ペンを取っていただけませんか?
[椅子から立ち上がり声をかけた。]
[進行方向に響子先輩がちらっと見えたけどあえて声は掛けない。
大学受験なんて、俺とは住む世界が違う人とは…正直積極的にお近付きしたくない。]
先輩の方だって、きっとそうだよな…。
マスター、紅茶お願い。冷たいのね。
[主人に声をかけてしばらくすると、注文の品がやってくる。そこで一冊の帳面が目に入り]
そういえば、この自由帳って何が書かれてるんだろ。
あんまりちゃんと見たことないんだよね。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了