コレ、は…フォルカーって、いうの。可愛い、よね?
[ちょっと笑って羊のぬいぐるみをもふっと撫でた。
カルーアミルクのグラスを手に持ち]
乾杯。
[フォルカーの頭にこつんとあててちびちび飲んでいる]
そう…フォルカー。私とだけ、お話もできるのよ?
私の、名前?
こういうお店で名前を聞かれたのは…初めてよね、フォルカー。
……
そう、やっぱり今までになかったことだね。
え?名前を言えばいくらか負けてくれるかもしれない?でも、個人情報に数百円とか数千円って…安すぎないかな。
[しばらく黙りこんだ後]
私のことはプーちゃん。って、呼んで下さい。
最近、は…個人情報ウルサイ人が多いから、気をつけて、ね。
[場末のスナックというところでポルテを見、うらぶれたサラリーマンというところでネギヤを見た]
ええ、そうね、フォルカー。くす。
間違えた、「[テトラポットの上]で拾った[シグ・ザウエルP230・9ミリショート]」で。
もう、…笑わないで、フォルカーったら。
テトラポットの上に〜♪
黒光りしてるあれは あれは あーれーはー♪
シグ・ザウエルP230・9ミリショート♪
名前がとっても長いの〜♪
ついつい拾っちゃって〜♪
運悪く職質〜♪
青褪める顔〜♪ ポケットがずしり〜♪
人生〜 オ ワ タ
お粗末でした。ぺこり。
[マイクをポルテに返した]
…音程ずれてた?
もー、フォルカーのいじわる。
[フォルカーの頭をぽかすか叩いた]
びくっ
…なんか来て帰ったよ、フォルカー。
アレ、食い逃げかなぁ。それとも、常連?
ん?ううん、全然知りたくないけど。
そっか、場末ってこういう意味か。なるほど。
「歯磨き粉を家族が増えた」はサビしか覚えてなくて。
[常連のことについてはふーん、と鼻で返事をしたのみ]
次は…そうね、ベイリーズミルクがいいな。
ママさん知ってるなら歌って。
歌詞覚えられるかもしれないし。
[ベイリーズミルクを受け取って、物憂げに摘んだ髪の先を見た]
花嫁修行中、…ってとこかな。
[カラオケにやんやと喝采したり、いいお嫁さんになれそうと言われて照れたり、ポルテとエビコの会話には口を挟まず耳ダンボしてたり、新しいお客さんが来たり]
…なんだか賑やかになってきたね、フォルカー。
[抱き抱えた羊のぬいぐるみに話しかけたりしている]
[フォルカーの名前が耳に入ってそちらの方を向いた。フユキと目が合った。ほんのりと朱に色づく頬、視線をどう逸らしたら自然か<5>秒ほど考えて、
はじめまして。という言葉に金縛りが解けた]
…はじめまして。
[会釈するついでに、ふ、とフォルカーに視線を移す。ぎゅっとフォルカーを抱きしめ、ふかふかの毛皮に顔を埋めた]
なんとなくだけど、そう感じたの。
あ、私、プーちゃん、このこはフォルカー。
[自分を指さした後、羊をもふもふした]
これからここの常連になるかもしれないから、よろしく。
[ぺこりと頭を下げた**]