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(越えらんなかった、な)
『越えられなかった、な』
(……このまま……消えちゃうんかな)
『……消えたい、か?』
[疑問に返るのは、問い]
(消えたら。
……どこか、いける?)
『消えたら。
……なくなるだけ、だろう』
(……そっかぁ)
『……そう、だ』
[ゆら、ゆらり。
揺らぐ、ゆらぐ。
ゆらぎは侵蝕をほんの少しずつ、緩めて。
本来二つの存在だったソレらを、あるべき姿へ戻してゆく]
(なくなったら……)
『……望みは、二度と、叶わぬ、な』
(それ、やーだなぁ……)
『……なら……どうする?』
(…………わっかんね)
『……我も……わからぬ』
[互いに、わらう。声はない、けど]
[どこからか、聞こえる泣き声。
沈んでいたモノたちがゆれる、ゆらぐ]
『……喧しい……』
[何気に、酷い物言いの後。
ゆらり、立ち上る、ぎんいろのひかり。
それは陽炎のよにしばし揺らめいて。
やがて、半透明の姿を形作る]
『……つかれた。ねむい』
[誰にともなく、一方的な言葉をぶつけて。
現れたソレ──銀灰色の、三本尻尾の小さな狐は、眠る少年の横で、身体を丸めた**]
[不安定だったひとつはふたつに戻り。
やがて、目が覚める]
……んー……。
[目蓋越し、感じる光が、眩しい。
何度か瞬いてから、起き上がった。
身体が重いのは、濡れたからか、それ以外の要因のためか。
ぼんやりしながら周囲を見回したなら、目に入るのは、三尾の銀狐]
…………。
[傘を飛ばして、何もない、左手。
そっと伸ばして、ソレを抱え込んだ]
あー……。
[左腕には、銀狐。右手には、てるてる]
どーすっか、なぁ……。
[まだ少しぼーっとしたまま、空を見上げて。
ぽつり、小さく呟いた**]
[それで悩んでたら、当の銀狐が尾を踏まれ]
……正気にっていうか、分離したっつーか……。
つか、足! 足、どけて!
[じたばたもーどに、ちょっと焦った声を上げていたり]
……え?
なんもねー、って。
[自分には、じたじた振り回される三尾がきっちり見えるわけで]
……見えないん?
[とりあえず立ち上がりながら、問いかけてみた]
え、だって、ここに……。
[左腕に抱えた銀を見て。
それが隙になった]
ちょ、ま、ガム兄、いたい、いたいっつーに!
[ぐりぐりされてじたばた。
両手が塞がってるので、抵抗できなかったり。
銀狐もばたばたばたばた、尻尾振り回し]
……他の連中。
お前、見えんのかな?
[腕の中の銀狐に向けて、小さく問う]
『……知らぬ』
[返されるのは、短い言葉]
……見えなかったんって、ガム兄だから、ってのも、ありそうだしなぁ……。
『……かもな』
[一体どんな意味で言っているのやら]
[セイジと、アン。
ギンスイと、ホズミ。
キクコ。ネギヤ。それからボタン。
順に、見回して]
……っとー。
なんか、思いっきり、今更な感じ、なんだ、けど。
……いろいろ、ごめんっ!
[深くふかく、頭を下げる。
抱えられた銀狐も、言葉はないが一緒に頭を下げた。
もっとも、こちらは本当に反省しているかは、謎だが]
でも、って、さ。
……やっぱ、こいつ。
……眠らせないと、ダメ……なん、かな。
[数呼吸おいて、頭をあげて。
誰に問うでなく、呟く]
……こいつ……確かに、良くないものなのかもしんない、けど。
でも。
……オレ、ずっと、一緒にいたんだよ。
だから……。
[だから。
言葉の先。
続けていいか、惑う、けれど]
……だから。
もし、どうしてもっていうんなら、ちゃんと、眠らせる、から。
だから……もうちょっとだけ。
一緒に、考えよーぜ、って、決めたから。
その答えが出るまで……。
一緒じゃ……ダメ、かな?
[恐る恐るの問いかけ。
それに、返されるのは如何なる言葉か]
[投げかけた問いへの答え。
得られるかどうかすらわからなかった、それは、唐突に]
『理を犯さぬのであれば、しばしの猶予を』
……え?
『……だが、それは大きな責。
それを背負いきれるか』
……やんなきゃ、なんないなら。
やってやる。
[声が何者かはわからない、けれど。
低い声で、こう返す]
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