情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[また、風が吹いた。
全てを消しさるかのような、強い風。]
また、風か…っ!?
[風が鎮まった頃、新しい血の匂いがした。]
備前さん?
堂禅センセ、診ていただけませんかね。
手当てが出来るようでしたら、早く。
[傍目から見ても、絶望的なように思えたが。]
また、文字でも書かれていたりするんですかね。
[おもむろにセカンドバッグから手帳を取り出し、頁を捲る。
数秒間、息を止めた。
ふるふると拳を震わせる。]
あん、のやろう…っ!
前から気に入らん気に入らんと思っていたが…!
[傍らの堂禅からは、どす黒い色をした花水木の絵だけが見える筈だ。]
[風雪の奇妙な呟き。
訝しげに首を捻る。]
風雪センセ、こんな無残な死体を綺麗というのはどうかと。
まあ、いいです。
………あの男はバケモノですよ。
花水木のバケモノ、と仮称しておきますが。
[手帳の頁を、堂禅に見せる。
どす黒い花水木の絵と、天馬 啓太と掻かれた文字。]
くそっ!
一番危ないのは獏じゃねえか。
…センセ、ここの見取り図何処だ?
畜生、畜生、畜生。
あの野郎、獏に手ぇ出したらただじゃぁすまさねぇ。
いや、そうなる前にぶち殺してやる。
[膨れ上がる殺意。
今まで消してきたバケモノへの殺意とは別種のものだという事には、気付いていた。]
『くおんのちかい』。…久遠の誓い?
変に穏便な言葉ですね。…バケモノに誓う事などあるものかとも思いますが。
[風雪に説明を求められ、何処か落ち着かない様子ながらも答えを返す。]
説明している暇もあんまりありませんが、ううん。
私はバケモノか人間かを見分ける事が出来まして。
暴く者、とでもお呼び下さいな。…非現実的な話で誠に申し訳ありませんが。
なんだかんだで、あの男は獏の傍につきっきりでしょう。
だから一番危ないんです。
[古びた地図を、まじまじと見る。]
借りても構いませんかね、これ。
…いや、ゴミを捨てに行くと言っていただけでしたが。
部屋にでも戻ったんでしょうか。
[地図を指で突付きながら、もどかしげに。]
…なんかあっても、庇いきれませんからね?
[信用されていないなと思いながらも、渋々頷いた。
地図を手に、堂禅がついてこられる程度の早足で歩き出す。]
孝治君か。
花水木のバケモノ…いや、獏とよく一緒に居たあいつw見なかったか?
あの男には気を付けろ。一人では近付くな。
[言うだけ言って、堂禅の案内に従い歩き去っていく。]
獏、いるかっ?!
…いや、無事か?!
[転げそうになりながらも、体勢を立て直して辺りを見回す。
自然、声も大きくなる。]
てめ…っ!よくもぬけぬけと!
[男の姿を認めた刹那、堂禅が制止するよりも早く走り出す。
コートのポケットから取り出し、喉元に突きつけるは鋭く研いだ赤鉛筆。]
動くなや、バケモノ。
[1] [2] [3] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了