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[どこからか現れたアンにパオリンとスグルを示しながら]
よくぞまいられた。
こやつらの近辺のようだった。
そちらにはバスが参ったか?
スイ、カアサン?
[額に手を当てて逡巡していたが]
ああ。
スイ、スイは器用に誇らしいぞ。
[目を細めて頷いた。そしてふと]
それならばあの俺はどなた様であろうか?
[紙袋から現れたギンに]
父サンもお出かけか。
スイが大きく父サンを運ぶなれば幸せに感じよう。
バスは…さっきまで乗ったように感じるであったが気の違ったであるな。
スイの心配が嬉しく頂戴するが、直に来よう。
[困惑しきりのスイに]
改めれば父サンがなにやつかということは考えも至るまい。
スイは哲学に思うのだな。
父サンと母サンによって俺が誕生すれば自然な出来事であろうけれど、神秘には感じいるぞ。
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話が通じなくて申し訳ない。
目が細く魂しか見えていないのだろう。
事故で両目が潰れているのかもしれない。
その辺設定は適当なのだ。
気にしない人ばかりだったので気にしない癖がついてしまっていたよ。ほほほ。
[呆けたように河向うを見ていたがスイの驚く声に振り返り]
お前さまの猫はとても愛らしく仲のよろしいことだな。
どこから来たのであろうか?
俺はこの辺りも少し見知らぬが、あれどもがご案内できよう。
[スグルを示してそう言うとギンの頭を撫でた]
お互い様によくぞいらしたな。
次のバスを見るまでよろしく楽しもう。
多少の縁と聞きかじったぞ。
[そう言いつつも重たそうに頭を振ると*腰を降ろした*]
頭に手をやると生温い感触。
誰かに呼ばれているような気がする。
嗚呼――そこに居たのか。
『降りてしまったのは俺の方だったのだな』
[パオリンが隣に腰を降ろすのを気配で感じながら河の向こうを眺めている。その両目からは涙が一筋零れて]
思い出せた。
あやつとはかようにして隣に座っていたればな。
まだ先まで幸あれと願うな。
[河辺に降ろされるミナツに]
お前には何ぞ見えるのだろうか。
[河に投げ入れられた短冊を見送りながら故郷の言葉で祈りを捧げた]
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