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…帰っか。
[牛乳の入ったスーパーのビニール袋をぶら下げて、公園から出ると、駅前の広場を通り抜ける]
あの変な団子はイマリ先輩?
[神妙な面持ちに声をかけるのを躊躇する]
─駅前広場─
…結局、今日も出せなかったか。
人気有り過ぎだっての、あの白犬っ!
[昼休みは結局、順番待ちで潰れてしまい、なんだかんだで既に夜。
駅へ向かう人の流れに歩をあわせつつ、耳が捉えたのはギターの音色。]
へぇ、こんなトコで演ってる奴…まだ居たのか。
[懐かしげに足を止め、遠巻きにそれを聞いている。]
[やがて演奏も終了し]
――。
[ぱちぱちと演者に向かい小さな喝采を送れば]
一枚、下さい
[其処に並べてあるCDを指差した]
…500円ですよね?
[500円玉を一枚差し出し、代わりにCDを受け取れば]
素敵な演奏でした!
[にこ、と微笑んだ]
[受け取ったCDを鞄にしまい込みながら]
[くるりと振り返れば]
……あ
[其処にはビニール袋をぶらさげた男子生徒]
……新井?
…どしたの、こんなとこで?
[袋に視線を遣り、彼の目に視線を合わせ]
[しばし遠目に眺めていたが、こちらに気がつく様子はない。彼女と同じように、足を止めてギターの音色に耳を傾ける様子がちらほらと目に入る]
…わりと、人気なんだろうか。
[聞くともなしに音楽を耳に入れる]
[挨拶には]
うんうん、ばんわ、ばんわ。
[にこにこと挨拶を返し]
お使い?
…へぇ、それは感心感心。
[少しふざけた様な笑みを浮かべ頷いた]
中身、なんなの?
[指差し、問いかけるも]
あれ…?
[視界の中に、先日見た様な会社員を捉え]
ぎうにう?
[眉を顰め、小首傾げ]
…ぎうにうかぁ。
……沢山飲みなさい、育ち盛りなんだから。
[あはは、とわざとらしく高笑い]
…ん?…あぁ、良く似てる、けど…
[問われ、凝らし見た彼方の人物は]
…ズイハラ、さん?
[その人にそっくりに見えた]
――。
[しかし、聞き入っている様にも見えて]
[声をかけるべきか否か、様子見している]
[様子見していたのがバレたらしい]
あ!
…どうも、どうもー!
[ぺこぺことお辞儀]
ズイハラさん、ですよね。
[にこにこと笑い]
その後、携帯はどうですか?
[悪意の無い笑みのまま無邪気に問うた]
あぁ携帯ねぇ…。
[胸ポケットから覗く、例のシルバーダガーのストラップ]
忙しくてまだ修理出せてないんだよなぁ。
明日の得意先廻りのついでに出してこようかと思ってるけど。
電話さえ出来りゃ良いかと思ってたが、使えないとそれはそれで不便さね。
[はふ、と溜息はすぐに表情に出るタイプ。]
[育ち盛りの言葉に拗ねたように眉を寄せた]
ズイハラさん?
[耳慣れない名前を繰り返す。どうやら知り合いらしいその男に、イマリの後ろから会釈をした]
[相手の返答にこくりと頷き]
まだ修理出せて無いんですかー
修理自体もそんなに時間かからないと
いいですけどね?
[言葉を紡ぐも、相手の表情に]
そうですよー、動かないと動かないで、
結構不便ですもん、携帯って!
普段は動いてくれてるから気付かないだけで。
[胸元のストラップを見遣り、残念そうな顔]
[自身の後ろ辺りに居る後輩の声に]
うん、ズイハラさん。
…えっとね、中央公園で携帯無くしちゃった人。
それを一緒に探したりしたの。
見つかったんだけど、液晶壊れちゃっててねー。
[とても簡単な説明]
別に、それ以外の関係は無いよ
[ふふ、と意味深な笑み]
俺らが学生の頃には、携帯なんか無かったんだけどなぁ。
ポケベル持ってる奴はいたが。
いつの間にかもう、生活から切り離せなくなっちゃってるね。
[胸ポケットをトントンと叩いて。]
で、その子は彼氏さん?
こりゃ、邪魔しちゃったかな?
そうですねぇ。
携帯無い生活なんて考えられないです。
…多分、3日そんな日が続いたら発狂する。
[冗談とも本気ともつかぬ呟き]
[しかし、表情は淡々と、笑う事無く]
…え?
[続く問い掛けに瞳をぱちぱち]
…カレシ?
[後ろの後輩を見上げ]
…カレシなの?
[思わず問いかけた]
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