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―あ?
[何か暖かいものがまとわりついている感触に目が覚めた。]
ああお前か。
起こしてくれたんだな―って、何で居俺は寝ていたんだ。
[くっついていた犬を頭をわしゃわしゃしながら、周囲を見回す。]
つか、誰もいねーっぽいんだが?
お前わかるか?
いや、それよりここどこだよ。
教室のようだと思ったら、あーあー。
3-2だ。間違いない。3年2組だ。
どういうことだよ。
[状況が理解できずに混乱を始めた。]
えっとー。あー。そっか。
いきなり真後ろから押さえつけられたんだっけ。そう。何かに。
!!
[状況を思い出せば、同じ状況下、振り向いて。]
…いねな。
ったく、何だったんだ。
[不安交じりなったせいか、犬の構い方がやや乱暴になった。犬は特に気にしていないようだ。]
お前も一緒にもってかれたってことか。
しかし、もってかれた…、その表現は正しいかどうだろう。連れ去られたように引っ張られた感触は確かにあった。
だがしかしここは教室だ。おまけに誰も居ない。まさか置いて行かれたってのか、あほな。
[おいてかれた。
そんな言葉が微妙に何かひっかかった。]
もしかして―後ろから誰かがこうやって眠らせて、皆で居なくなるような悪戯なんじゃないか?大方あの妙な雰囲気のセイジ先輩が後ろから狙ったとか。
[皆がいなくなって不安にさせる悪戯はテレビの類でもあったことを思い出した。]
いやしかしセイジ先輩はおかしかったな。喧嘩の仲裁までした先輩がなぜあんな挑発的な態度を取っていたんだろう。そこまでやるんか?
[犬とともに首をひねった。]
そういえば窓をみんなで見ていたんだっけ。んで部長が覗こう見たいな感じだったはず。
[部長の一部始終については、記憶の混乱で状況を覚えていない。]
悪戯であれば皆が窓を開ける様ですっかりだまされた訳だ。さて…。
[おもむろに窓を覗き込んだ]**
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展開的にセイジ→誰か→最後って感じか。たぶん意図的襲撃ミスが続くだろうし。
むしろもう1人は表に出なくてラストまで?させるのも面白いかもしれないね。
ようし見てろよ…。
な、こうなったらあいつら見つからずに外に出てびっくりさせてやろうぜ。
[ぽんと犬に手をやると、尻尾を振って人鳴きした。]
いい返事だ。
よし行く―行く…?
[勇み教室の外に出ると、矢張り普通の校内だった。]
なあ…なんかへんな気がするんだけど。お前わかるか。
今は人が居ないから人の気配はしない。だけどこれは人がまるで生活していないみたいな雰囲気じゃないか―。
[しかし、なぞの違和感を覚えた。]
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個人視点の補足すると。
少し前に人が殆ど居ない島に行った事があるんですけど、そこの生活感の無さには驚きました。空気がまったく乱れていないのと、生活音が無い感じ。
ある時期夏場だけはリゾート地とされてたらしい分、使われてない家々が余計に印象的でした、。
なんかこれは嫌だ。
こんな感じを悪戯とかじゃできないだろ。
[先ほどのトイレも、下に降りる途中も、何れも空気は変わらない。]
いいや思い込みだね。
きっと思い込みだね。
そうあるべきなんだ。
[それを払拭するかのように、思い込みに逃げるかのように。]
じゃなきゃ、さ。
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