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/*
……いや。
なーんとなく、そんな気はしてたけど、やっぱ菊子ちゃん狐か!
つか、飛鳥さんに会えなかったわー。
そして、俺の方の襲撃が通ってても、一人墓下だった件。
で、本日デフォは瑞原さん、とー。
/*
とりあえず投票デフォ:祐樹さんからランダムに合わせときつつ。
さてどうしよう…
飛鳥さん消えるの目撃はあたししかいないだろうけれど、メモで聞いてみるべきかな。
[ふざけたような返しに、く、微かに笑む響きを乗せて]
まあ、それはそれでよし、として。
兎の『仕事』も、やらんと、だよなぁ……。
[さっき抜けたような力は、いつの間にか気配が感じられるから。
あまり乗り気のしない声で、ぽつり、こう言った]
あー、そうだな。
気乗りはしねぇけど、やんねぇと。
だいぶ時間経ったし、いけっかな?
[乗り気のしない声を聞いて、力が戻ったかを確かめる。何となくではあるがいけそうな気がしたため、早速念を込めてみることに]
そーいやこれ、てきとーにどっか飛んでくよな。
さっきはセーラー服の子を捉えたらしいが。
……今度は誰に行くんだろ。
[力の向いた先を感じることは出来るが、どこに行くかはさっぱり分からない。自分に飛んで来たりしねーだろーなー、なんて考えながら、意識を集中し始めた]
これが気乗りするとか、どんだけMだよ。
[はあ、と大げさなため息をつきながら言って]
ああ、どーも、制御が利かない感じなんだよなぁ。
的確に狙えなかったら、意味ねー気もすんだけど……そこまで求めるのも、どーよ、って感じだし。
[言いながら、力へと意識を向ける。
先ほどと同じく、力はするりと抜け出すような感触を残して、どこかへと飛んだ]
─ 風音荘 ─
わ、っ
[突如吹いた風に煽られた拍子にヘアゴムが切れ、ひろがった髪に視界を遮られ足を止めた。]
なんか急に風が…今のすごかったですね、飛鳥さ…
あれ?
[顔にまとわりつく髪をよけながら、目の前の飛鳥に話しかけたつもりだった。
けれど。]
あすか、さん?
[目の前にあったはずの姿は、そこには、なかった。]
/*
ところでどうやて表に出すかに悩む(
や、だってね。
狐襲撃だしさ…!
本人分からないのはかわいそうかなーと。
他の人にしてみれば、吊り先被りとどっちなのかが分からない。
いやいや、Sかもしんねぇぞ。
自分の手で人を狭間へ追いやることが出来るのを楽しいと思ってしまう場合は…。
[何の話をしてるのかと突っ込まれそうなことを返しつつ。念を込めると再び力は身体から抜けてどこかへと向かって行く。
けれど]
………あ、れ?
何か、さっきと違うような……。
[力は見知らぬ女性へと向かい、その姿を捉えて。直後、霧散する気配が返って来た]
みーちゃん…
[なぜ、彼女の心境は変わったのか。
それは、今現在幸せであることを思うと、結果としてはいいものかもしれない。が、]
捜さなきゃ…
[自分は、知らなければならないのだろう。
思い、娘の通っていた小学校の方に歩みを進めた。
この空間から人が消えてしまっているということは、知る由がない**]
[それは、風音荘へ帰るという娘を見送ってすぐのこと]
オヤ、又だネ。
[職人のポケットの中の懐中時計が、歌い出す]
『ウサギ、ウサギ、ダレミテハネル?』
『ウシロノショウメン、ダアレ?』
[ぽーん、と飛び出した光は、今立ち去ったばかりの娘の後を追うように飛んでいく]
そこまで突き抜けたらそーかも知れんけどっていうか、お前まさか……。
[どん引くような気配をのせて返す。
からかい半分なのは、口調で十分悟れるだろうが]
……ん?
確かに、さっきとは……。
[飛ばした後の感触は、先とは違うもの。
その事と、伝わってきたイメージ──力が飛んだ先の姿が、困惑をもたらした]
あれ……今、飛んだのって、菊子ちゃん……か?
―海―
……えーと。
[片耳からは例の曲、片耳からは静かな波の音。
ひとまず兎の言葉を整理してみることにした]
狭間…… 空間の狭間、ねー。
現実に戻せるはずだったけど、ひとが落ちちゃうみたい。ってことは、誰か落ちたのか。へー。……。
……え、それ「てへ☆」で済ませるコトなの?
済ませるってコトは落ちても無事ってことっていいんかな?……いいんだよね?
[漸くその事実に気がついた。
本当なら両肩を捕まえてゆさゆさしながら問い詰めたいところだったが、残念ながら当の兎は既にいない]
ねーよ。
[何か疑われたので一言で返した。からかわれていると言うのは承知時済み]
菊子?
えーっと。
………あー、お前が会ったっつー高校生くらいの?
[今把握している中で名を知らないのは限られている。聞き覚えが無くて該当するのはその子だけだったため、そんな風に聞き返していた]
[住宅街へと向かう緩い下り坂。駅前に向かうべく歩を進めていた時、異変を感じて一度足を止めた]
………何で?
[不意に視界を過ぎる、制服を来た女性の姿。視界と言うよりは、脳裏に浮かんだと言った方が正しいか。見覚えの無い女性を目にして、瞳が何度か瞬く]
…えーっと?
[自分でも何が起きたのかが分からず、盛大に首を傾げていた。それから次第に眉根が寄っていき、やや険しい表情を顔に浮かべる]
あんの兎、ぶん殴る。
[それは心からの声だった]
/*
あれちょ場所直ってなi
エンター押し損ねてたのか><
さて、COまがいってかCOって分かるとは思うんだが。
…狐噛みだって伝えたくててて。
拙ってたらすまん。
……おう、そうか。
ここである、っつわれたら、縁切りしてたぜ。
[なんて、軽口を重ねつつ]
ああ、鬼龍院菊子ちゃん。
しかし、なんでなんだろ……な。
確かに、届いてたと思うんだけど……。
キミは、ダレを、探してイルのかナ?
[今は、チクタクと時を刻む懐中時計を目の前にぶら下げて、静かに問いかけた職人も、その先で消えた娘のことは、まだ知らない]
― 駅 ―
定期入れ、持たなくなって久しいな。
[今でも使っている者は少なからずいるのだろうが。携帯と一緒にできるようになってすぐ変えてしまったから、個人的には懐かしい]
鋏の音も、聞かなくなって久しいんだな。
リズム良くて嫌いじゃなかった。
[軽く目を閉じて当時に思いを馳せる。
チャッチャチャッチャ、パチン、チャッチャチャ……
人が通ると変化していた音]
―海―
……さっき会った人らは無事かな。
[海を気にしていた様子だったチカノはこの場にいただろうか。
携帯を取り出しかけて]
とりあえずお菊サンに連絡……あ、取り上げられたとか言ってたっけ。
他の人の連絡先は聞いてねーし。
[開かれることなくしまわれた]
─ 海岸神社 ─
……ったく……。
[不意に上がったのは、ぼやくような声。
ふるり、と頭を振ると、ほろ、と煙草の先から灰が落ちる]
いや、確かに、10年前にあった一番の大事って、アレだけどよ。
[それが関わりあるとは認めたくない。
そんな思いが言わせた言葉は、やっぱり不機嫌な響きを帯びていた]
祐樹に縁切りされたら俺泣いちゃう…。
[軽口に軽口を重ね、次いで聞いた名前には]
鬼龍院ってー……へぇ、こっちの学校来てんだ、その子。
鬼龍院の家はこの街じゃないって聞いてるけど。
まぁそれは良いとして。
届いてんのに力が霧散したって、どう言うことなんだろうな…。
これじゃ『仕事』にもならねぇじゃねぇか。
あの兎ぶん殴りてぇ。
[職人は、今は完全な姿の子供達の像へと一度視線を向けると、帽子を押さえて、噴水のある池の縁へと腰を降ろした]
アア、分かってイルヨ。
[いつの間にか職人の目の前に白い日傘を手にした初老の女性が立っている。
女性は少し寂し気な、けれど穏やかな笑みを浮かべて池の中の像を見つめていた]
……お前に泣かれてもなあ。
[ぼそっと呟く。
軽口の投げ合いは、そこだけ妙に日常的なもの]
ん、ああ。
まあ、色々あるんじゃね?
[家の事情までは知らぬから、そこはさらりと切り上げておいて]
なんつーか、力負けして消された、って感じだったよーな気がする。
……あの子も、兎になんかされたのかな……。
[思い返しながら、推測を述べて。
殴りたい、という一言にはだな、と思いっきり同意しておいた]
[それが過去の夢だと、職人は知っていた]
[だから、ただ、黙って懐かしいその姿を見つめるのだ]
[今はもう、彼のためにワスレモノを探してはくれない、そのヒトを…]
と、なるとー……
[このまま合流場所に向かうべきか。
考えて、目を向けたのは少し違う方角]
……風音荘覗いてからにすっかな。
まだお菊サンいるかも知れねーし。
[世話になっている寮はここから近い場所にある。
ついでに立ち寄ってみようかと、海に背を向け。
歩き出す直前、一度振り返った]
[過ぎったものは一度横において。ここからどうするかを思案する]
家で見たものだけじゃ足りねぇ、ってことなんかな。
あと俺に関わる場所っつーと……あそこかぁ?
[思いつくのは学友が住んでいた風音荘。遊びに何度も通ったことがある場所]
止まって考えててもしょうがねぇし、行ってみっか。
[目的地を定めると、住宅街を早々に抜ける。駅前まで出てくると、そのまま海辺へと向かう道を歩いて行った。考え事をしているためか、周囲への注意力は散漫。声をかけられれば立ち止まって応じるが、それが無ければそのまま風音荘へと向かうことに*なる*]
大体、アレが関わってるとして。
俺がその、何を忘れてるってんだよ。
[それがわからないから、不機嫌さは増す]
そも、忘れるような事、ねーはず……だし。
[ない。
ないはずだ、と。
紡ぐ言葉は、どこか自分に言い聞かせるよう]
…………。
[しばし、神社を睨むように見て。
それから、もう一度、ふる、と首を横に振る]
……ここにいても、仕方ねぇ、かな。
[振り切るように呟いて、石段を降りてゆく。
目指すのは、当初の目的地である駅前広場。**]
愛が無いなぁ。
[呟きを聞いて、返しながらケラケラと笑った。さらっと切り上げられたことには深く突っ込まず、力については同意の言葉を向ける]
そんな感じだったな。
…俺達がこの状態なんだから、他にも何かされた奴が居てもおかしくはないよな。
直接聞いてみんのが良いかも。
なぁ祐樹、その子どこ行くとか聞いたか?
[もし目的地が分かるようだったら、そっちの方へと向かってみる*つもり*]
― 駅 ―
電子音より、楽しかったな。
[懐かしい改札を、さっき見送った備瀬の背中が走り抜けていった。妙な笑い声と一緒に遠ざかって、途中で掻き消える]
……なんだ、今のは。
[風音荘に向かったはずの備瀬がここにいるわけない。
首を捻っていると、建物内のはずなのに、さやさやと風が吹いて囁いた]
「ごめんね、ごめんね、まきこんで」
[風は、そう言っているように聞こえた]
備瀬さんは巻き込まれただけ、だったのか?
[無人の有人改札で呟いたが、風からの答えは戻ってこなかった**]
俺は、愛の安売りはしないのー。
[笑う声には笑って返す。
こうして交わす軽口が、神社で感じた苛立ちを多少なリとも鎮めてくれていた]
ん、それがいいかも。
……そーいやあの子、ここに引き込まれた後、しばらく具合悪そうだったんだよな……そこらもなんか、関わりあるかも知れん。
[引き込まれた後の状態も告げておく。
状況的に、個人差もでそうな所だが、それが異変に関わる、とは思っていなかったのだが]
行く先……帰る、って言ってたから……ああ、風音荘に下宿してるらしいから、そっちで会えるんじゃないか?
でなきゃ、駅前広場……さっき、海近くで集まってた連中で、後で広場で、って話しになってたから。
[行く先を問われると、先の話を思い出してこう告げた。**]
― →風音荘―
〜♪
[片耳にさしたイヤホンから繰り返し流れる音楽。
いつしか覚えてしまったメロディが鼻歌となって、無意識に零れていた。
そう何度も聴いていれば飽きてしまいそうなものだが、柔らかな音色と優しい声は不思議とそのまま聴いていられた]
…… あ。いた。
[そのうちに見えてきた風音荘の入り口。
探していた先輩の姿を見つけて、小走りになる]
[通学路を通り、娘が通っていた小学校へ。その途中、誰かに出会ったかもしれない。]
そう、そういえば、耐震工事があったのは、もうちょと後だったわね・・・
[敷地外から、コンクリート製の3階建ての建物を見上げる。]
みーちゃんは・・・
[まだ授業中だろうか。思いながら校門から一歩くぐったその瞬間]
―っ!
[いきなり、目の前に情景が広がる。
いくつか建っている簡易テント、トラックをぐるりと取り囲んで縄がはられ、その外側には様々な色や模様のビニールシートと、その上に座ったり立ったりしている人、人、人。そのほぼすべての視線が、トラックの中に注がれている。
トラックの中では、体操服姿の子供たちがリレーを行っていて、辺りに応援の声が響いている。]
・・・運動会・・・
[そう。確か、自分たちの子供のころには10月に行われていたその行事が、ここでは5月に行われていて、それを新鮮に、奇妙に思ったものだった。]
「みーちゃん!いけー!がんばれ!」
[唐突に。周りの喧騒の中から、「自分」の声が浮き上がる。
他の人や景色が微妙にセピア色がかっている中、背伸びをして手のひらサイズのカメラを構える自分と、その周囲だけが現実味のある、鮮やかな色彩を放っている。
と、]
「持とうか?俺の方が身長あるし。」
[紙の袋を持った男性が一人、近づいてくる。]
「結構よ。みーちゃんの姿は、私が残しておきたいの。」
[「自分」はそちらを見ようともせず、すげなく断る。
「やったー!」
トラックの中、同じように一人だけ色彩の鮮やかな、小学生の「娘」が一人を抜き去り、次の人にバトンを渡した。]
「お。さすが、みーちゃん。運動神経の良さは、母親譲り?」
[断られ、少し寂しそうな顔をした男性は、ビニールシートの外から、トラックを見ながら言う。]
「そうね。あの人は運動はからっきしだったから。で、なに?」
[用事が済んだのなら、早く帰って。そういう空気を隠すことなく、振り返らず告げる。]
「いや、頑張ってるみーちゃんにって、買ってきたんだ。よかったら、食べて。」
[そういって紙袋を差し出される。「自分」はそこでようやく振り返って受け取り、]
「雷電堂の柏餅じゃない!
ありがとう。昨日買いに行こうとしたんだけど、売りきれちゃってたのよねー。」
[いくら?財布を出しながら、尋ねる。が、]
「いや。お金はいいよ。本当に。それより、これが俺からって、みーちゃんには言わないでいてくれたら嬉しい。俺からって知ったら、みーちゃん食べてくれないから・・・」
[情けなく笑い、「じゃあ」と手を挙げて去ってゆく。]
「あ・・・」
[物言いたげに、しかし引き留めずただ見送る自分、そして、]
あー・・・相変わらず、控えめで後ろ向き過ぎるんだよなー・・・
[二人の様子を見ながらつぶやいて、そして、ふとトラックの方に視線を転じて、]
―!!!
[こちらの方に射るような視線を向ける「娘」の姿をとらえた。
しかし、過去の「自分」は、去ってゆく「彼」の方しか見ておらず、気付いていない。]
[草の生える石段をゆっくりと降りていく。
その時、あれこれと考え事に耽っていたから──それに気づくのは、一瞬、遅れた]
……っ!?
[息を切らして駆け上がってくる少年。
誰か、は見た瞬間にわかって、歩みが止まる。
立ち止まった自分をすり抜けて、少年は神社の境内へと駆け上がって行った]
いや、ま。
可能性は、考えてなかった……とは、言わんけど。
[くるり、今降りてきた境内を振り返る。
スケブを抱えた少年──『10年前の自分』の姿は、もう見えない]
実際に見るとなんつーか……。
[なんとも言い難いものを感じて、ひとつ、息を吐く。
この時代の自分。
話ができるなら、もしかしたら『ワスレモノ』が何か、知る事ができるかもしれない──とは、思えども]
……他に、なんかあるかも知れねぇし。
[ぽつり、と零れた呟きは言い訳めいた響きを帯びて。
ふる、と頭を一度横に振ると、石段を降りて歩き出した。**]
― 青海亭 ―
[海の方は気になったのだけれど、やっぱり家に帰って見れば洗濯ものがあったりするんだろうかなんて、小さな事が気になってしまって、海には戻らずに自宅へと足を向けた。]
ただいまー。
[其処にいたのは、今よりも少しだけ若い母親と―――… ]
――――…
[店の奥、少しはいったところにある仏間に、父の遺影とその前に座る学生服の後ろ姿。
驚いて、目を見開いた次の瞬間、その姿は幻の様に消えてしまっていて。
丁度自分の姿を見つめているかのような父の遺影を、代わりにまじまじと見つめた。]
そっか、もう、10年経っちゃったか。
確か、中三になる歳だったもんな。
[月日の移り変わりの早さに、思わず呟きをこぼして。
10年前の自分の姿は消えてしまったけれど、厨房へと目を向ければ其処には10年前の母親の姿が見えている。
エプロンをつけた、後ろ姿。
いつもはたくましく見れる後ろ姿も、とても頼りなく、もの悲しく、彼女にはうつった。]
……
[あの時には、自分もいっぱいいっぱいで、母の後ろ姿をあまり覚えてはいないのだけれど、今こうして眺めてみると、何だかとてもいたたまれない気持ちになってきて、そのまま店の外へと足を向けた。]
…どこに、行こうかな。
[逃げ出したい、と思った。
ここから離れたい、と。
菊子があとで合流しないかと言っていたが、もうすこし時間はあるだろうか。
あそこには、胸の奥底に仕舞って、忘れてしまいたいものがあったように思えて。
それがワスレモノなのかもしれないけれど、それでも今はまだそれを探る為に店へと戻るような気にはなれなかった。**]
/*
んー。
まぁ、場合によっては時期外れない可能性はあるんだ、が。
「柏餅」を「期間限定」で出してる意味を考えてもらえると嬉しかったかな、と。
運動会って春の場合と秋の場合があるんだよねぃ。
でも春の場合でも多分6月辺りだったはず。
ホントは柏餅売ってない。[GWのみの販売のつもりだった]
何せ手作りだから、数も作れない。
/*
とはいえ、「今が何月かも分からないんだから深く突っ込んじゃダメよw」って部分はあるwww
柏餅売ってる時期に運動会があるんだよ、うん。
・・・やっぱり、みーちゃんは、彼を嫌っていたんだ。
[それが、彼に対する自分の対応を見続けていたためかもしれないし、自然とそうなったのかもしれない。それはわからないけれど。
証拠だとでもいうように、踏み入れた靴箱の前、「自分」と「娘」が現れる。]
[運動会の帰りなのだろう。運動場には屋根だけのテントが置いてあり、白線が鮮やかに残っていて、あたりには、先生たちが片づけに忙しく動いている。
それをみながら、]
「ねえ、おかあさん。」
[体操服姿でランドセルを背負った娘が、不安そうに「自分」の袖を引く。]
「なあに?」
「再婚なんか、しないよね?」
[その言葉に、「自分」が一瞬息をのむのがわかる。それを見て、「娘」の顔が、いっそう不安そうになるのも。]
「大丈夫。あなたのお父さんはあのお父さんだけよ。これからも、絶対変わらないよ。」
「ほんと?ほんとうに?」
「うん。大丈夫よー。・・・誰かに、何か言われちゃった?」
「ううん。違うの。大丈夫。」
「そっかー。」
[そして、お互いホッとしたような、それでもどこか釈然としないような、疑っているような表情のまま、]
「て、つないでかえろっか?恥ずかしい?」
「ううん。大丈夫。」
[大丈夫と相手に言い聞かせるように、ぎゅっと手を握って、]
「そうそう、雷電堂で柏餅買ってきたんだー。みーちゃんがんばってたから、ご褒美。家に帰ってたべよっか。」
「・・・うん!」
[校舎から外に出ると同時に、薄くにじんで消えて行った]
[10年前の街中を、うろうろと歩き回る。
当時は、何処によく行っていたのだっけ…、少しづつ、少しづつ記憶と糸を手繰り寄せる様に。
それでも、何となく身体は覚えていたのだろうか、小さな街の図書館の前に立ち止まると、ゆっくりとその屋上付近を見上げた。**]
みーちゃん・・・
[それなのに、なぜ、彼女は急に再婚をせかすようになったのか。
「自分」と「彼」とのやり取りをはっきり見ていたはずなのに、「自分が買ってきた」という嘘に対して何も聞かなかった彼女。確か、家に帰って、二人でおいしく食べたはず。]
・・・行かなきゃ。
[「自分」と「娘」が向かった方へ。後を追うように、学校を後にした**]
― 街中 ―
は……
[適当な壁に寄りかかって、息整える。]
また撮り逃したなー。
[うさぎのことだ。わざと明後日の方向に感想を零せば、少しだけ可笑しい。
心に掛かりはじめた不安は、雨降らす前に吹き飛ばす。いつからか、そうすることに慣れていた。]
[背を預けていた壁から離れ、道挟んで向かいにある家をじっと見上げる。アイボリーの壁、ブリックレッドの屋根。ごくこじんまりとした一軒家。―――かつて住んでいた家。
今はひとり小さなアパートに移り住んでいるけれど。]
………。
[鞄からキーケースを取り出し、“現在”ならば存在し得ない鍵穴を回す。長く役目を失い鈍色に変わっていたキーが、一瞬輝きを取り戻しているかのように見えたのは気の所為だろうか。]
ただいまー。
とと、玄関こんなに狭かった かな。…うちといい勝負。
[記憶よりも随分狭い玄関に笑いながらサンダルを脱ぐ。少し残った砂を払った。
躊躇いもなく自宅に足を踏み入れるのは、中に誰も居ない事が分かっているから。*]
祐樹の愛は柏餅では買えなかったかっ。
[くぅ、と悔しそうに言ってみたりして。軽口で気分を出来るだけ浮かび上がらせようとするのは無意識のことだったかもしれない]
具合が悪そうだった、か。
それだけじゃ何とも言えねーところだが、否定する要因にもならねぇな。
ん、風音荘なら俺も今行こうとしてたから、様子見てくるわ。
居なかったら駅前広場だな、了解。
[居そうな場所を聞いて、改めて目的地を風音荘に定め、しばらくは移動に専念した]
[海辺への道を進み、その途中で道を逸れて風音荘のある方へ。学生時代に通い慣れた道。10年前は丁度その時期にあたる]
景色変わんねぇー。
っても当たり前か。
[遠目にはもう風音荘が見えて来ている。その入り口付近に人影を見つけると、離れた場所で一度足を止めた]
っと、あれって確か……貘原って言ったっけ。
[まず目に付いたのは、この10年前に飛ばされて最初に会った男子。名前は辛うじて思い出せた。彼がもう1人に話しかけているらしいのを見ると、視線はそちらにも向かう]
…………やっぱ居るよなぁ。
[小さな呟きは不思議そうな雰囲気を含んでいた。僅か首を傾げて後頭部を掻き、離れた場所からしばし見つめて*いた*]
ん? 何か言ったか?
[流れ聞こえたような言葉は、はっきりと捉え切れなくて。呼んだか、とでも言うように祐樹に聞き返した**]
― 駅 ―
「ちーがーうー。
みんな、大事なものはちゃんとある、よ」
[風のかわりに答えてくれたのは、あの兎だった。
ててて、ととと。
言うだけ言って外に出る階段を駆け降りてゆく]
巻き込んだのは、兎の失敗にってことか。
[駅前から伸びる商店街も今は静かだ。
時折、蜃気楼のような過去の場面が浮かんだりもするけれど、なぜか長く見続けることが出来なかった]
あの空間の狭間、危険な場所ならあの兎ももっと慌ててるだろう、かな。
とはいえゆっくりしてたいわけじゃないし。
備瀬さんの開放のためにも、早くワスレモノを見つけなきゃな。
ここは、10年前も今も変わらない。
この頃から古めかしかったからなあ。
[日焼けしても構わない、とばかりに古本屋の店先に積まれた文庫本を手にとって、パラパラと捲り始めた**]
― 元・自宅 ―
[予想していた通り、仄かな白檀の香りに出向かえられた。客人でも来ていたのだろう、飲みさしの湯飲みが幾つか残されているのを認めれば、呆れたような困ったような声を発する。]
あら、ら。
片付けもせずに何時もの場所に行っちゃったのね、わたしは。
[壁一面に立て掛けられた写真。
フレーム入りの物もあれば、素のまま画鋲で取り付けられているものも。
年月をかけて撮影されたであろうそれらは、殆どが自分の手によるものではない。]
[色素の薄い瞳はそれを順に眺めたのち、やがて机に放置されたままの写真に向いた。表札の前、並んで笑顔を向けているのは記憶にあるままの両親だ。
旅行に発つ二人を、見送りがてら写真に収めたのは―――]
これ。わたしが撮ったんだよねー…。
[貯金を貯めて購入したカメラではなく、その時だけは父の写真機を貸してとせがんだ。折角の15周年記念なんだから、綺麗に撮れた方が良いでしょ?…と言って。
遺品整理が終わった日に、何処からだったか、写真は手元に戻って来た。その日は一日中、部屋に篭って泣いた。]
とにかく混乱して、迷走してたっけ。
自分の所為で死んじゃったんじゃないかって。
そんなわけ、なかったのに。 ……ないんだ よ。
[あの日泣いていた自分に向けるよう、独言。]
……ただ、人を撮るのはこれっきりにしようって、
思っちゃった なぁ。
[確か、個展の話が出た頃か。経歴を説明する傍ら、省吾には話したことがあったと思う。風景写真が主である理由。一瞬を半永久的に残すことの出来る感動が、逆に働いてしまった出来事があったこと。
ちくりと刺さる記憶ではあるけれども、大人になるにつれて自分なりに答えを出している。だからきっと、これはウサギの言う「ワスレモノ」ではないのだろう。]
にしても、こんなに撮っちゃってまあ。
置き場所無いからって隅にまで積んであるし。一軒家が泣くぞー。
[アパートに作品を引き取った自分が、どれだけ収納に苦労しているか考えたことがあるかー、と頬膨らませる。表情にはもう寂しげな気配はない。
暫くののち玄関に戻り、サンダルを足に引っ掛けた。自分はもうこの場所の住人ではない。長く居るのも何だか違う気がして。]
……行って来ます。
[目を細め微笑むと、懐かしい場所を切り離す。
戸に確りと施錠をしたのち、その場所を後にした。*]
― →街中 ―
[軽口にけらけらと、笑っていられたのは、そのすれ違いの前後まで。
聞き返す声に、無意識に呟きを落としていた事に気づいて。
なんでも、と一度は言いかけたものの]
あー……いや、ちょっとな。
やっぱ、10年前の自分見る、ってのは。
びみょーだな、って。
そう、思っただけ。
[何となく、黙っていても、という思いから、ぽそり、とこう返した]
─ →駅前公園 ─
[あれこれと、考えを巡らせながら歩いていく。
煙草は途中で、携帯灰皿に落として消した]
10年前に飛ばされたのに、意味があるんだとしたら……。
[どれだけ記憶を辿っても、考えられるものは、ひとつしかなくて。
けれど、何となく、それを直視はしたくなかった。
何でだっけ、と考えても、それも見えなくて]
……ぁー……面倒な。
[大げさなため息と共に駅前公園に戻るなリ、零れたのは大げさなため息だった]
─ 駅前公園 ─
大体において無茶振りがすぎるんだっつー……。
[言っても詮無いとわかっていても言ってしまうのは、多分、近づく事を求められている事が自分的に余り見たくない、と認識している部分だから。
そこまで気づいているなら、と言われるかも知れない、けれど。
そんな簡単に行くなら、多分、きっと、忘れていない]
……どーすっか、ねぇ。
[思い当たる節に即すなら。
ヒントを得られそうな場所は、多分]
あそこ、だよ、なぁ……。
[ちら、と視線が向かうのは。
バス停の近くに建てられた、病院の看板]
/*
ふ……発言落とした後、時間泥棒に捕まってたぜぃ。
つか、なんか物凄くあれな二重表現をしておった……orz
しかし、なんだろなー、うん。
それぞれの追いかけ方がいいなぁwww
あー、やっぱりこのセットで組んでよかった、この企画。
― 商店街 ―
『ねえ、きみ。省吾君?』
[不意に背後から声を掛けられた。
驚いて本を戻し振り向くと、白いワンピースを着た女性が立っていた]
ええ、そうですが。
お会いしたことありましたっけ?
[軽く首を傾げて問う。
女性の顔は影になっていて見えない。首を横に振って否定された]
『この街に来たのは20年ぶりだから。
お祖父さんは元気?』
[仕事から戻った「今」なら既に他界している。
10年前なら入退院を繰り返しはしていたけれど、まだ存命中のはず。
どう答えたものかと迷っていると、何も言わないのに女性は口元を押さえた]
『そうなんだ。…お大事にって伝えて』
[その先は声も聞こえなかった。何度か首を振って、逃げるように背を向け走っていってしまう。
突っ立ったまま見送ってしまった。
白昼夢かなにかのように、角を曲がったわけでもないのに白い裾が大きく揺れて消えた]
名前、聞けなかったな。
[振り払うように頭を振る]
知らないものは知りようがないか。
[再び本を手に取る気にもなれず、商店街を抜けてブラブラと歩き始めた]
― 公園・池の縁 ―
[職人と妻の間には子供が居なかった。いや、正確には一人、息子が居たはずなのだが、その子は生まれる前に天に召されてしまったので…その後はずっと夫婦二人きりの生活だった]
『いい風ですねえ』
[晴れた日に、ここに散歩に来ると、妻はいつもこの池の前に立ち止まり、日傘を傾けて、そう言った]
アア、イイ風ダネ。
[妻の瞳が子供達の像を見つめているのは知っていたけれど、職人は、いつもただ、そう応じるだけだった]
―― 元気といえば、元気です。
―― 最近は病院に出たり入ったりですが。
[そう答えたはずだ。あの時は]
―― 俺、これで帰りますが。
―― 一緒に来ます?
[祖父の知り合いなんだろうとだけ思った。
それ以上は気付かないことにして、誘ってみた。
女性はきっと断るだろうと予想しながら。事実その通りになって、それっきり]
― 街中 ―
どうしようかな。
[学校や海、寄り道した遊び場。
街中を見た限りでは記憶と違える場所もなく、それなりに懐かしくはある代わりに目立った成果も無かった。
こちらに来てからずっと、潮風に後ろ髪を引かれてはいるけれども――]
あ。交番。
そういえばよく落し物が届きましたって連絡を貰ったっけ。でも ま、オトシモノはワスレモノじゃないから、きっと違… ……あれ。
[交番の前を通り過ぎ、横道を折れたところで、見覚えのある姿ひとつ。
疎らに行き交う人々の合間を縫って近付いて、少し距離空け眺めること暫し。]
あー。
[何を見たかを聞いて、納得した声を返す]
俺はまだ見てねーんだけど。
そうか、びみょーか。
[自分も見たらそうなのかな、と思いながら言葉を紡いだ]
― 公園・池の縁 ―
[けれど、それはワスレモノではないだろう。職人は、その日々を忘れたことはなかったから]
懐かしいネ。
[けれどきっと、その懐かしさの向こうにソレはある]
今、病院いったら。
……多分、まだ、いるよ、な。
[10年前の今なら、多分、きっと。
同い年のいとこは、まだ、地元病院に入院しているはずだった]
……っつーか、あっちに会うのって、過去の自分以上にびみょーじゃね、俺?
[思い至った考えに、滲むのは、苦笑。
なんとなく、すぐにはそちらに向かい難くて、ぐるり、公園内を見回して]
……お。
[池の縁に座る人影に、気がついた]
やっぱりそうでした。人違いだったらどうしようかなあ、って。
此処にいるということは、省吾さんもウサギを見ちゃった組だったんですね。
[反応を見せた省吾は自分のよく知る姿そのままで、ほっとしたような表情を見せるけれども。]
……? どうか、した?
[考え事でもしていたのだろうか。
何時もと違った響きで呼ばれた名。
はいロッカですよーと頷きを返しながら、相手の様子に首を傾けた。]
[風音荘の前に居る2人を眺める最中。不意に背後で声が上がった]
「じぃちゃん! 早く!!」
───……え。
[聞き覚えのあるような、無いような、不思議な感覚を覚え、その場で振り返る。そこに居たのは10年前の自分と、急かされながら歩いてくる祖父の姿があった]
…うっわ、俺、あんな声してたのか。
[当時そんなに身体も大きくなく、声変わりも遅れていて。周囲より少し高い声を発していた。自分の声を客観的に聞くと少し違和感を覚えがちだが、声変わり前だと中でも違和感が大きく感じられる]
「早くって! トモの奴がすっげー熱出してんだよ!!」
「分かった分かった。だがじぃちゃんは年寄りだからな。
急ぐと足を縺れさせて、じぃちゃんが患者になっちまうぞぃ」
[大慌ての自分に対し、祖父の対応はのんびりとしたものだった。祖父は当時70歳、畑仕事をしているためその辺の老人よりは体力があっただろうが、自身の身体を良く知り、無理はしないようにしていた節があった。それが今見ているような対応を作り出していたのだろう]
そーいや……学校休んだトモの様子見に来て、熱が上がったの聞いて慌ててじぃちゃん呼びに行ったんだっけ。
[実際は父親を呼びに行ったのだが、先に話を聞いた祖父が行くと言い出したのだったか。ともあれ薬箱を持って風音荘まで2人でやって来たのを思い出した]
んで、じぃちゃんのお陰で熱も治まって、そんでその時───。
[何かを、思ったのではなかったか。思い出せずに考え込んでいると、過去の自分と祖父は横を通り過ぎながら、すぅっと姿を消した]
― 図書館前 ―
そういえば、本、よく借りに来てたな。
[学校が終われば、図書館へ向かい本を読んで、それから海辺を散歩したものだった。
晴れの日も、雨の日も、毎日毎日。
図書館に通わなくなってしまったのは、そう、何時の事だっただろうか。]
……うん、びみょー、だな。
[受けた印象は祐樹と違うかもしれないけれど、声の違和感は確かにびみょーに感じられて。やはり無意識にぽつりと呟いていた]
……ん。
[聞こえた呟きに、緩く瞬き一つ]
……あー……お前も、見たの?
[一瞬なんだ、と思ったものの、先の短いやり取りを思い出せば、察しはついて]
なんつーか、こう……なんともいえねー、よなぁ。
[妙にしみじみ、呟いた]
― 街中 ―
良かった、いつものロッカ君だ。
[同じく安堵した顔になり、六花に笑いかける]
いや、良くないのか?
同じようなことになってるってことは、面倒掛けられてるのと同義だよな。
[言ってから、また少し迷うように首を傾げる]
ああ、いや。
さっき過去から呼びかけられたりしたもんだから、ロッカ君も幻かと思ったりして。
[大丈夫だよというように、笑い直した]
ロッカ君はワスレモノって何だか、分かったか?
おー。
客観的に見ると、なんか、な。
あと声がさー…。
[それ以上は何となく言葉を紡ぎ辛かった。当時、声変わりが遅かったことが少しばかり嫌だった自分を思い出したからだ。当然、祐樹はその当時のことを知ってるだろうが]
自分なんだけど別人みたいに見えるっつーか。
あれか、成長ビデオ見せられてるような感じで受け取っとけば良いのかね。
会話とか出来てねーわけだし。
……声? あー……。
[声の事は、当然の如く覚えている。
だから、そこは突っ込まずにおいた。
当時、身長ではずっと負けていたのに、そこだけは先んじた事で無意味に勝ち誇ったなあ、なんてちらりと思い出したりしたが]
まあ……そーだよな、うん。
そんな気分で見てるしかないだろ。
……そんじゃ、なんか見落とすのかもしれんけど、さ。
[風音荘へと足を踏み出すと―金色の輝きを認めることはできただろうか―来た時と同じように世界が回り、]
あ・・・。
[まだなにもみつけていないのに―――]
― 駅前公園・池の縁 ―
[若者が口にするのは迷い。職人は、穏やかな笑みのままそれを聞く]
ソウダネ。ヒトは、忘れるコトで、痛みニ耐えるコトガ、出来るカラネ。
[手を伸ばし、若者の腕を軽く励ますように叩いた]
焦るコトはないヨ。ウサギさんは、アワテモノのヨウだが、キミがアワテルことはナイからネ。
/*
これで、占いがユウくんに飛んだら笑うわねー。
まあ、そろそろ小父さん落ちてもいいんじゃねえかとも思うんだけど。実際、ほぼワスレモノ見つけてるんだと思うんだよね、コノヒト。
[声は成長と共に声変わり完了へと向かったものの、祐樹にさえ負けたと言うのは結構悔しくて。身長だけは抜かれまいと毎日牛乳を飲んでいたのは余談である]
…見落としは、まぁ、致命的、なのかな。
思い出さないと時計が直らないってんなら。
でもよー、元々無茶振られてこうしてるんだぜ?
無茶振りって出来ないことの方が多いよな。
[話してるうちにまたふつふつと兎に対する怒りが沸いて来て。言葉が徐々に愚痴へと変化していく]
[風景がフラッシュのようにいくつも切り替わる。]
ま、まって・・・。
[うさぎの姿を探すかのようにさまよう視線。
このままでは還れない――焦りが胸を満たす。]
・・・ここ、どこ?
[ああ、これが狭間か、とふらつくような頭にやろうとした手が視界を過ぎる。]
なに、これ。
[半透明の手を不思議そうにかざした。
確かめるように見やった体も、濃くなったり薄くなったり、明滅するようだった。]
[意識もはっきりしたりうすれたり、そう、ゆめとうつつのあわいのような。
目覚めにはわずか足りないまどろみの時。
きまぐれのようにふわと浮かぶ風音荘の様子。]
菊子ちゃん?和馬くん!
[呼び掛けは届かず、]
貢さん・・・。
[伸ばした手はなんの感触も伝えてはこなかった――]
[身長にまつわる貢の努力は知らなかったが。
ともあれ、それは今でもこちらがやや低い、という形で成就している、というのは置いといて]
ま、兎のいう『ワスレモノ』が何か、にもよるとは思うけど。
……だよなー、元々が無茶振りなんだから。
時計がそもなんなのか、とか、そこら説明ねーし。
[ついつい愚痴になるのは、多分已む無し。
言っても届かない、と思うが故に、そうなる、とも言うのだが]
……そーいや、『鍵』と『螺子』だっけ? それが必要、みたいな事も言ってたけど、そこらもなんなんだか。
[幼い頃から、本が大好きで、母親にせがんで絵本を読んでもらったものだった。
学校の休み時間や放課後、朝登校してから授業が始まるまで。]
そういえば、最後に本を読んだのはいつだったかな…。
[建物を見上げ、独りごちた。
営業時間の長い店、母親を手伝い店の仕事を手伝う日々の生活の中で、本を読む時間等殆ど無くなってしまった。]
[もどかしげに呼びかける言葉もむなしく、意識は狭間の波にさらわれる。
狭間にまどろんでみる夢はいつの刻をうつすのでしょう・・・。
再び意識が焦点を結まで――]
それに加えて俺らには『仕事』だろ?
やること多すぎだっつーの。
[溜息をつきつつ言葉を紡いで。続いた話を聞いて、少しだけ考える間が開いた]
……そいや、そんなもんもあったっけ。
『鍵』と『螺子』って、俺らが普段見る鍵と螺子なんかな。
この街のどっかに落ちてるってことなのか?
マジ説明足りねー。
お針子 ビセは、ここまで読んだ。[栞]
『コラ、また――ちゃん泣かして!』
[遠い昔に、しょっちゅう言われていた言葉]
『どうして仲良くできないの?』
[いろんな子とけんかして、泣かせて。
そのくせ先生や他の子が取り囲み慰めるのを、いつも離れた場所で見ているだけだった]
/*
………。
ええと、挨拶し損ねたから中発言なしで行こうかとも思ったのですが。これは今から謝っておきたい…。
兎猫です。毎度お世話になっております。
情報欄の霊話ON、見落としてました!Σ
何かが見えるかもって、これのことか!!
うわあ、備瀬さんごめんなさい!思いっきり無視して動き回っちゃいました。
駅のとかは無自覚すぎた力の暴走ってことでヒトツ(汗
墓下発言Ptが見えてるって時点で何故気付かないかな、兎猫の馬鹿orz
くろねこさん他の皆様にも、ごめんなさいです。酷い混乱はさせてないといい(汗
ギリギリ修正できるかなあ。
*/
ワスレモノ…、ワスレモノ…
[口の中で小さく、何度もその言葉を反芻しながら図書館の前を離れた。
そう言えば、後でまた集合しようという話はどうなったか、と駅前の公園へとゆっくりと歩みを進めた。]
……そうなんだよなぁ……今度は、どこに飛んでくやら。
[『仕事』という言葉にこちらもため息ひとつ、落として]
ああ、なんか、それがでてこないとー、とか、言ってなかったっけ?
ま、時計に力が戻れば出てくんのかも知れんけど。
ほんっと、あいつ説明足りねぇよなぁ……。
[名前を呼ばれた気がして、意識が鮮明になる。
きょろきょろとあたりを見渡すけれど、本当に聞こえたのかさえ定かではなく。]
だれか、いるの?
[心細さがにんじんでしまったろうか。]
どう致しまして。
鬼龍院……えーと、菊子ちゃん、だね。
[苗字は長いので名前で呼ぶことにして。差し出したハンカチが菊子の手に渡るのを見ると手を下ろした]
ここに居るってことは、今は風音荘に住んでる、ってことかな?
…流石に10年前から住んでるってわけじゃ無さそうだけど。
[憶測だけでそう言って、菊子を見ながら首を傾げる]
…ふふ。この街の何処かには居るんでしょうけど ね。
[会ってみたいという言葉を、言葉そのままに受け取る。
海岸で翻る黒い服が再び頭に浮かんだが、それを口にすることはなく。]
昔の省吾さんと同じ場所。
なら、街のあちこちを廻って欠片を集めて行けば、ワスレモノに近づけるのかも――…
[逆算して、大学生の省吾はどんな風だろうかと暫し想像したりもした。
大学生といえば大人だから、今と外見上の違いは少ないのかもしれないけれど。]
…?
[びせ、と聞こえて瞬く。その名は聞き覚えの無いもの。
また何か聞こえているのだろうか、本人にしか見えぬ物が見えているのか、と、問うように見上げる。]
[菊子の名前は祐樹から聞いていたから、直接会って名を聞いた時の苗字に対する反応は薄く。何かしら事情があるらしいとも聞いていたから、苗字よりも名前で呼んだ方が良さそうと言う判断にもなった。尤も、苗字が長いから名前にした、と言うのは間違いではないのだが]
[そんなことは口にも出さず思うだけで。そうしながら溜息に溜息が返ったのを聞いた]
そういやそろそろ力使えそうかな?
…つーかさ、俺らがやらなくても1人狭間に落ちたってよ。
兎の方でも何かやってんのかな。
[これもまた聞いていない話だと。今聞いたことを祐樹にも伝える]
でもそれも探せとは言われてねーよな?
だったら『鍵』と『螺子』は置いといて、ワスレモノ探しに専念した方が良さそうだ
[小学校に上がる頃には、喧嘩の数も随分と減り、普通に遊べるようになっていた。
学年が上がるごとに、友達も増えていった。
切欠は]
……何だっけ、なー……
[2人が自己紹介をする横で、
頭に手をやり、呟いた]
― 街中 ―
……うん。
会えたらラッキーくらいに思っておくよ。
[ロッカの笑みの奥にあるものには気がつかないまま。女の子には秘密もあるものだと、妙な理論で流してしまった]
かもしれない。
まあ、何もしないよりはずっといいはず……
[答えながら、風の運ぶ声を聞いてしまい。
道の向こうに顔を向けた]
あー……うん。
[返事に間が開いたのは、時間屋とのやり取りに戸惑うが故だが、それは伝わる由もなく]
いけそうな感じ、かな。
……っつか、なんだよそれ……兎の方でもなんかやってんなら、俺らがなんかする必要ってあるんかい。
[伝えられた話に、零れ落ちるのは突っ込み一つ]
ああ、そこまでは言われてないはず。
……そっちは、後から考える、でいいんじゃねーかな。
[忘れてるだけかも、とは思ったが。
藪をつついて、手間は増やしたくない、というのがちらりとあった]
─ 風音荘 ─
そういえば。
貢さんは、どうしてここに?
[雷電堂自体に行ったことはないが、場所を考えれば下宿していたとは考えづらい。
飛鳥が消えたといったのにも驚いているようには見えなかったから、不思議そうに首を傾げ問いかけた。]
俺達と同じにこっちに引き込まれた人の声。
多分、兎の言ってた「空間の狭間」に落とされてる。
[左手で顎を撫でながら考える]
最初の子とは、会えてないのかな…?
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