106 滅びの森
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[姉を庇おうとした自らの言葉は、自警団には届かず。
ねむり薬を打たれた姉を、成す術もなく見送った後、半ば奪うように村医者から奪い取った注射器を手に、部屋へと閉じこもった。]
まやかしを…見抜く術よ、教えて?
もう、これ以上犠牲者が出るのはたくさん…
[自らが持つ力を世の中の言語に当てはめるのなら。
占術、それが一番近しいだろう。
江夏の女にはその力がある。
少なくても、自分と祖母はそうだった。]
(+8) 2013/ 4/25(木) 21時20分位[昨夜のじかん]
[しかし新たな結果を得られる前に、
命を落としたらしい。
今は大切な紅が懐から零れ落ちそうになるのも止められず]
――っ…ンガムラさっ…
ほん…とうは、もっと…早くにっ、
[温かみのない涙を止める術もなく]
ううん、ずっと、ずっとンガムラさんのこと……
[施される死化粧をただ見つめながら。
初恋とも呼べぬ淡い好意も、唇から爆ぜることもなく、やがて総てが消えるだろう。]
(+9) 2013/ 4/25(木) 21時30分位[うつろな時間]
何が?
[廊下に出た瞬間、血の臭いが感じられた。部屋の一つの前に、ンガムラと少年が立っている。]
……これは、惨い。
[覗き込んだ室内には、事切れたと思しき娘の姿が。]
……バク君でしたか、君は大丈夫ですか?
[ンガムラが娘に近寄って、顔を拭ってやるのを見ながら、立ち尽くす少年に問いかけた。]
(11) 2013/ 4/25(木) 21時30分位[宿・ツキハナの部屋の前]
う…
[胃の中の物が空になり、それでも尚治まらない吐き気に、部屋で横になる。
ぐるぐる、ぐるぐると、耳に残るチカノの声>>3>>4]
僕は…せめて苦しまずに済むようにと…。
[それは罪の意識を和らげるための詭弁。そんな事は自分が一番よく分かっている]
(12) 2013/ 4/25(木) 22時30分位[宿・自室]
(あの日、獣の毛を持ち帰ったのは何の為だ?
証拠、というのは嘘じゃない。けど、それだけが理由じゃないだろう?)
[心の中で巡る、もう一人の自分の声]
(知りたいと思ったんだろう? 未知の物を。
自分の欲の為に、証拠を隠し、持ち帰り。
結果、次の事件を防げずアンを死なせた)
違う――
ちがう――
僕は――
[その時だった。ンガムラの悲鳴>>2が聞こえたのは]
(13) 2013/ 4/25(木) 22時30分位[宿・自室]
!!
[まさか、今度は…ンガムラが――]
…死…ん…
[布団から飛び起き、寝癖の残る髪もそのままに、青ざめた顔で悲鳴の元へと向かう]
[悲鳴の元にたどり着いた時、そこにあったのは。血まみれになったツキハナの遺体に、化粧を施すンガムラの姿>>10だった――]
(14) 2013/ 4/25(木) 22時30分位[宿・自室]
まだ……?
[ンガムラの言葉呆然と繰り返し横顔を見つめる。
>>11名を呼ばれて振り返ると、グリタの眼鏡越しの眼差しを受けて情けなく眉を下げた]
俺は、大丈夫……
大丈夫だから、探さないとな、人狼。
[深く息を吐いて、気持ちを切り替える]
ありがとな、グリタさん。
そういや帝都から来たんだよな、この辺で聞かないような人狼のこととかって知ってる?
「駄目もとの勢いで聞く。
話を聞けたらか聞きながらか、建物の外へと]
(15) 2013/ 4/25(木) 23時00分位[ツキハナの部屋]
[裸足のアンに手を引かれ]
探し物、約束よね。
[もう片方の手で、ツキハナを引き寄せる]
姉ちゃまの傍から離れたら、また迷子になるわよ?
(+10) 2013/ 4/25(木) 23時10分位[よみ]
[暫し後。
拝借した打掛>>0:9を着せかけ、化粧を施した彼女は、
幸福な花嫁そのものだった。目覚めないことを覗いて。
血の気の引いた唇を彩るのは、鮮やかな紅。]
ユウキ兄、ゼンジ。…敵討ち。せえへんとあかんね?
一人か二人か……まだ、人狼は居る。
[>>14顔を上げると、静かに笑んだ。
一人ずつ、生き残った者の名前を指折り挙げながら。]
(16) 2013/ 4/25(木) 23時10分位[宿・ツキハナの部屋]
化粧師 ンガムラが接続メモを更新しました。(04/25 23時10分位)
まい…ご?
[言葉の真意を見い出せぬまま]
あ、おねえちゃま、まって!
[幼い手を*伸ばした*]
(+11) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[よみ]
[「まだ」居る。
妙な引っかかりを覚えた言葉をぶつぶつとこぼしながら敷地ぎりぎりを探索したのは、外部からの侵入が無いかどうかを確認するため]
間違いなくいるんだな、この中に。
[ぎゅ、と拳を握りしめる。
建物に戻れば、チカノの姿>>5があり]
……。
女将さんがあやかしだったと断言出来る人はいないよ。
でも、他の人についてもそうだろ?
(17) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[宿屋の一階]
[幼いツキハナの頬と唇に、赤みが差していく]
違う……
[目を見張り、手に力を入れ、困ったような顔で何度も*首を振った*]
(+12) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[よみ]
ああ…。
[敵討ち、という言葉>>16に頷く。
ゲッカを死に追いやったのは自分だが、ツキハナを殺した化物は、別にいる事も確か]
[悔いるのは、後でもいい。これ以上の犠牲を出さない為に――]
人狼を、見つけないと。
(18) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[宿・ツキハナの部屋]
大丈夫、ですか。ならばよいですが、無理はしちゃいけませんよ。
[>>15の答えに安堵はしつつ、]
人狼、ですか。私が知っているのは、西洋の言い伝えくらいなものですが……。
[人に化けるのか、人に憑くのか、仕事柄聞いた事があるのは両方なのだが。
そんな答えに納得したのかしなかったのかわからぬが、少年は外へ出て行く。]
……。
[部屋では、ンガムラが、娘の死化粧を終えていた。]
(19) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[宿・ツキハナの部屋の前]
[顔を伏せたその頭に、そっと、手を伸ばす]
でも、見かけによらず、ゲッカさんのこと、好きだったんだね。
[払われなければぽんと一度、頭を撫でて。
苦笑の様な、泣き出しそうな、笑みを浮かべた*]
(20) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[宿屋の一階]
[思い浮かぶのは、場違いに笑う女学生の姿]
…2人とも、死ぬなよ。
(21) 2013/ 4/25(木) 23時20分位[宿・ツキハナの部屋]
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