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/*村瀬と寺崎は頑張って生き残りカップルになってほしいと思いつつ。
対立したかったとか、発狂してみたかったとかが。
[うごうご]
それから、かな。
おばけとか、オカルトとかそういうの全然だめになってて。
退院してからもずっと、あの時彼と食べていた菫の花の砂糖漬けを持ち歩くようになったの。
わたしは彼のこと、忘れたかったのかな。忘れたくなかったのかな。
…ちょっと、今でもわからないの。
[わなわなとふるえる拳を窓ガラスに打ち付け、窓に映る自分の顔を見つめる。
櫻木がダメ…だということはすでに察知していた]
[皆から離れた所でただぼんやりと成り行きを見守っていた。
話にも入らず、ただ興味なさげにぼんやりと―――
そして幾度か繰り返したように投票が終わり須藤が隣の車両へと歩みを進める。
座り込む小鳥遊が視界の端に移るもただ真っ直ぐに頽れる櫻木を見つめ]
あーあ、ナオちゃん死んじゃったよぉ?
シンヤのだぁいじなナオちゃん…殺されちゃった
くふふ、あははは、はははははははは…
出てこなきゃ殺されることもなかったのにねぇ?
ナオちゃんを鬼に差し出したのは…ここにいるお前らだよ。
[櫻木の亡骸に近づきながら皆の顔を見渡す。
やがて彼女のもとにたどり着けば、そっと彼女を抱き上げ]
貰ってくよ。
だってみんな…いらないでしょ?
ずっとそうやって―――殺しあってればいいよ。
[そう言って彼女を皆の亡骸のある車両に運べば、座席の上にそっと寝かせる。
生気の感じられない顔ににこやかな笑みを浮かべれば]
ナオちゃん、お疲れ様。
ほんとは俺…ああ、シンヤに殺させてあげたかったんだけど。
シンヤがやめろって言うからさぁ
綺麗に殺してくれる鬼に任せようって思ったんだぁ
ふふ、ほんとに綺麗だよ
シンヤさぁ、ナオちゃんの本読んでる横顔が好きだったんだってぇ
という事はさぁナオちゃんが黙ってた方がいいんだよねぇ
だから、これで良かったんだよ
ほんとはナオちゃんが泣いてくれるところ見たかったんだけどなぁ
所詮シンヤなんてその程度の存在だったってことだよね?
お前の片思いだったみたいだねぇ、あーおかしい。
俺は自由で、お前はこれからもずぅっと独り…
[櫻木のポケットからネックレスを取り出し彼女の手に握らせる。
そうして皆のいる車両戻ろうと足を進めた。]
ま、その独りはお前が望んだんだけどねぇ?
嫌われて死にたいとかお前も物好きだな。
あはは、俺は自由になれたからそれでいいけど。
結局お前は嫌われ損って感じだしー。
あーあぁ、今日俺の事殺しとけば先生死なずに済んだのになぁ。
みんなよっぽど殺し合いが好きなのかなぁ?
そんなんじゃない?じゃあ現状はなんなんだよ。
[まるで誰かと話しているかのように言葉を継いでゆく。
そこに長澤の笑い声が聞こえ]
お前の大切な人、みぃーんな壊れていっちゃってるよぉ?
死ねもせず、生きれもせず、お前は孤独に朽ちていくんだよ…俺の中で。
ああ、お星さまだけは見ててくれるかもなぁ?あはは。
[隣の車両を見つめながら何かを話している小鳥遊を後目に、反対の連結部近くまで移動する。
どうせこれからも誰にも相手にされないのだろうと鼻歌交じりで床一面に天体図を描き始めた。**]
[ここまで語り終わると、すっくと立ち上がり。
ころころと鈴を鳴らすような声で笑い出す。]
…なぁんて、ね。
信じた?信じちゃった?
うん。別に先生嘘は言ってないの。
少なくとも、わたし以外の皆にとってはさっきの話が真実ってことになるわ。
鬼の正体は黄泉還りだし、偽汽車は黄泉還りを創り出した諸悪の根源なの。
でも、わたしは気付いちゃったんだ。
[くすり、と愉しげな笑みで]
わたしたちがいるこの世界自体、ぜんぶ嘘なんだって、ね。
/*
ん。睨まれてたのか…。
ばたばたとしてたので、じっくり見てなかtったりorz
占霊機能が維持できてると鬼はきついですね。
[両腕で自分を抱きしめ震えるコハルを見て、悔し気に拳を握る]
どうして。
――何故、死んでから気づいたんだろうな。
[どうして己は、今まで想いを寄せられた生徒とは違って、コハルを突き放そうとしなかったか。
彼女の感情表現が御しやすく、職務の邪魔をしなかったから?
――違う。
突き放すどころか、折に触れ話しかけ笑いかけ、彼女の想いが自分から逸れないようにと、狡いコントロールを続けていた。
自身は他の女性に想いを寄せていたにも関わらず、だ。]
わたしたちが笑って怒って泣いてるのも、全部うそ。
偽汽車も、鬼火も、死んじゃったみんなも全部ニセモノ。
たぶん、わたし自身もニセモノじゃないのかな。
どうやって確かめようかしらね。
…偽汽車のどこかが書割りになってて、蹴り倒せるんじゃないかって思ってるんだけど。
誰か試してみない?
[車両の扉付近へ行き、とんとんとノックして見せながら]
先生はかよわいおねえさんだから、男の子がやるべきだと思うんだけどなぁ。
弓槻のロールが壮絶じゃな…
わし、次に吊られそうなら主体COするんだ。
でも、弓槻に憑いてるヤツみたく、わしがそのまま出て行ったらあかんのうwなんというカオスwwwww
俺は、お前の気持ちを失うのが、
――怖かったんだ。
[呟いて、強く唇を噛む。もし偽汽車の窓ガラスが霊体を映すなら、彼は、自分が涙していることに気づいただろう]
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