87 風の音・刻の音・ワスレモノ
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─ 海辺の道 ─
…お店屋さんのじゃないんですか?
[手にとった柏餅が佑樹の知り合いの手作り>>0:164といわれると首を傾げた。
見るからにおいしそうな柏餅だったから、お店を教えてもらって下宿のおばあちゃんのお見舞いに買っていこうかとちょっと過ぎっていたのだ。
でも売り物じゃないなら買えないしなぁ、と内心しょんぼりしたのもやっぱり無意識に表情に出していた。]
(1) 2012/05/01(火) 00:07:23[海辺の道]
髪結い ホズミが接続メモを更新しました。(05/01 00:08)
・・・なに?!
[何かの割れる音と、絶叫(>>#1>>#2)を聞き、反射的に息子を引き寄せようとして、]
―っ!
[直後、貧血のような症状に襲われる。
そして、]
(2) 2012/05/01(火) 00:09:41[駅前公園像の前]
え?
なに、このお…
キャア!?
[けれど、それも束の間。
唐突に響いた音に、何だろうと思い周囲を見回して。
何かが、割れたような。
透明な音に、思わず身を竦ませた。]
(3) 2012/05/01(火) 00:09:57[海辺の道]
─ 海辺の道 ─
ん?
いや、店で売ってるよ。
薬屋の『雷電堂』って知ってる? あそこの期間限定商品。
[首を傾げて問う>>1表情のしょんぼりさに、そう付け加える]
あそこの跡取りが俺の……。
[ダチでね、と。
続けようとした言葉は、唐突な音によって、途切れた]
(4) 2012/05/01(火) 00:12:30[海辺の道]
!ひろ君!
[目を開けたときには、息子はおらず、]
ひろ!どこにいるの?!
[辺りを見回すが、影も形も見えない。こんな一瞬で隠れることができるものなんてないのに。]
―!まさか・・・
[池を覗きこむ。それは、先ほどの光景が嘘のように、藻や泥で赤茶色に濁っていて、嫌な予感に背筋が凍る。]
(5) 2012/05/01(火) 00:15:24[駅前公園像の前]
……って、ちょ、なにっ……!?
[海辺の道にはありえない、時計の音。
それから、何かが砕ける音。
それを追いかけるような絶叫。
どれもこれも、異常を感じさせるには、十分なもので。
ぐるり、周囲を見回す動きにあわせるように──世界が、回った。
気がした]
(6) 2012/05/01(火) 00:16:42[海辺の道]
―公園傍の道―
[先程喫煙スペースで見た人が電話を掛けている。>>167
その傍を通り過ぎようとした時]
……へ?
[唐突に響いた、柱時計のような音>>#0。
反射的に上を見上げる。空しか見えない]
(7) 2012/05/01(火) 00:17:10[公園傍の道]
[今にも飛び込まんばかりに池を覗き込んでいると、声(>>#4)をかけられて、]
何を言っているの?!
もしかしてあなた、何か知っているの?!
ひろをどこにやったの?!無事なの?!
[明らかにおかしな生き物が目の前にいるという現実なんか思い至らず、言い募るが、]
・・・ちょっと!
[言うだけ言うと、伸ばす手などお構いなしに、兎は消えた。]
(8) 2012/05/01(火) 00:20:13[駅前公園像の前]
─ 公園傍の道 ─
[妹からのメールを待つ間、離れた位置にある池に視線を投げる]
……時の流れは早ぇ、ってか?
何であんなに欠けたんだっけ。
[普段からマジマジと見ることは無かった子供達の像。知らないうちに一部が欠けていて、その原因すら知ることは無かった]
ま、俺にゃ関係無……え?
[子供の像から視線を外そうとした時に聞こえる、鐘の音>>#0。聞き慣れないそれに思わず周囲を見回した]
この音、どっから────ぅわ!
[13回響いた後に耳に届いた砕けるおと>>#1。思わず空いている手だけで片耳を塞ぎ、軽く身を竦める。次いで誰かの叫び>>#2が聞こえて来て。
そして]
(9) 2012/05/01(火) 00:20:14[公園傍の道]
……───!?
[視界が、回る。ぐにゃりとしたそれは視覚的な不快感も齎して、一度見開いた瞳が厭うように細められた]
なんっ、だよ、これっ…!
[訝しげに呟くも、周囲の景色は完全に歪んでいて。細められた瞳は不快感により完全に閉じられる。
それからしばらくして]
…………はぁ?
いやちょっと待て、その前にお前は誰だ、と言うか何だ。
後もう少しゆっくり喋れ。
[甲高い声で早口で捲くし立てる直立歩行の兎の登場により瞳は開かれた。今のところ兎に意識が向かっていて、周囲の変化には気付けていない]
(10) 2012/05/01(火) 00:20:21[公園傍の道]
おい、だから人の話を聞けと。
[突っ込みも聞かずつらつらと並べ立てる兎。それに更に突っ込みを入れるが、相手はお構いなしだった]
ワスレモノとか想い出の力とか、何なんだよ。
あと元の時間って……おい!!
[聞きたいことは山ほどあるのに、直立歩行の兎は言うだけ言って消えていった]
(11) 2012/05/01(火) 00:20:29[公園傍の道]
ん…?私?
なに言ってるの、華なんて、何処に。
[ひらりと手を振ってから苦笑を浮かべた。
化粧っ気の無い顔、若者らしからぬ髪型と言っても良いであろう結い方、地味な服装。
余程ロッカの方が華がある。
でも、百合や蘭などというよりは、道端に咲いているたんぽぽがよく似合う、と思ったりもするのだけれど。]
うん、午後はもうすぐ。
帰ってお母さん、手伝わないと。
[元々は父親がやっていた店だった。
幼い頃に父親が亡くなり、母親がその店を引き継いだのだった。
だから、幼い頃から彼女はいつもお店を手伝っていた。]
(12) 2012/05/01(火) 00:21:49[海辺]
[ふらふらする、くらくらする。
三半規管やられた時の症状に、かなり近い──なんて。
悠長に考えられていたのは、ほんの僅かな時間]
……ちょ、ま、て。
[目の前に、ナニかいる。
普通に考えて、あり得ないモノが、何事か捲くし立てている]
それ、なに……どゆこと?
っていうか、お前、なに?
[問いかけても答えは得られず。
綴られるのは、一方的な言葉たち]
(13) 2012/05/01(火) 00:25:04[海辺の道]
っ!?
[直後に響いた砕ける音と絶叫。
耳を塞ぐのも間に合わず顔を顰め、次に何か事件でもあったのかと辺りを見渡そうとして]
…… え――……
[身体が傾く。否、傾き歪みだしたのは世界の方だった。
立っていられそうになくて、その場に蹲る]
(14) 2012/05/01(火) 00:27:36[公園傍の道]
[聴こえる絶叫>>#2に思わず耳を塞ごうとした。
でも。
ぐるり、回った視界に動きは止まる。
否。
まわったのは、視界じゃなく、世界だ。
浮遊感というには気持ちの悪い感覚を全身で感じて、それを悟った。]
(15) 2012/05/01(火) 00:28:58[海辺の道]
―駅前公園―
[柱時計の音>>#0は、直前に見かけた時間屋の主人と良く似合っていた。
それとなく数えていた音が13回目になったところで、違和感に気付いて首を捻りかけ]
ハ?
壊れた??
[絶叫のしたと思われる方を見ると、グニャリと世界が滲んで歪んだ。
歪んだ世界の向こう側で、何かがキラキラしていた。……何が?]
(16) 2012/05/01(火) 00:31:01[駅前公園 ベンチ]
「ココロノワスレモノ」「元の時間」いったい何・・・
[兎のいったことは何一つ理解できなかったが、そんなことよりも、]
・・・ひろ・・・
[どこかに行ってしまった息子のことしか頭にない。
周りの様子も目に入らず、まさか「どこかに行ってしまった」のは自分の方などとは思いもよらない**]
(17) 2012/05/01(火) 00:34:22[駅前公園像の前]
[きもちわるい。
立っていたくない、でも動けない。
強い感覚が終わって、ふらりと倒れそうになったけれど。]
え、
[目の前に立っている兎>>#4に、言葉を失った。
耳につく声でまくし立てられる言葉は、意味のわからないもので呆気にとられていたが。]
ちょ、ま、まって、それってどういう…っ
[兎に手を伸ばそうとしたものの、色濃く残る気持ち悪さからの吐き気でそれは叶わず。
言いたいだけ言って消えた兎の立っていた場所を、呆然と見つめた。]
(18) 2012/05/01(火) 00:35:13[海辺の道]
[再び視界が開けるより先に、甲高い声が耳に届いた]
声高っ……つーか、
[何が『というわけで』>>#4なのか。
突っ込みの言葉は紡げなかった。代わりにさっきの人>>10が突っ込んでくれているようだったが]
いや、……え。何?え?
[こちらは目を擦る。見る。もう一度擦る。の繰り返しだった。
何せ相手は喋るウサギだ。二足歩行の]
(19) 2012/05/01(火) 00:37:22[公園傍の道]
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