106 滅びの森
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― 翌朝・廊下 ―
[明け方に見たのは、稚い頃の夢。
顔色は悪くも、気分はいくらか落ち着いた。
朝食をとろうと、食堂へ向かう。
廊下の板張りを踏む素足が、ぬるりと滑った。]
え、なん、……これ……。
[赤黒い液体は、――ツキハナの部屋から。
絶叫は、宿屋中に*響いた*]
(2) 2013/ 4/25(木) 00時50分位[宿・廊下]
ねえお医者さま?
死にたいと思う人に毒を差し上げるのが、お仕事なのかしら?
わたくし、そんな人を助けるのがお医者さまだと思ってましたわ。
ずいぶんと思い切りのよろしいこと…
[その口調は、糾弾ではない。嘲笑まじりの笑い声。]
(3) 2013/ 4/25(木) 00時50分位[宿屋のどこか]
化粧師 ンガムラが接続メモを更新しました。(04/25 00時50分位)
…わかりますわ。
女将さんがあやかしさまなら、
その日は、貴方があやかしさまにならずに済みますものね…
ねえ。女将さんはあやかしだったのかしら。
お医者様…貴方、その白衣に賭けてそう断言できるのかしら?
[嘲笑を含んだ笑みは、いつになく鋭い眼光に取って代わり、
ユウキを射抜くように見つめていた。**]
(4) 2013/ 4/25(木) 01時10分位[宿屋のどこか]
人の世は好きよ。
でも…人間は嫌い。大嫌い。
[失望に打ちひしがれるような囁きが、誰にも届かぬ波長に乗る。]
女将さん、あなたも嫌い。死に急ぐなんて…
(*1) 2013/ 4/25(木) 01時20分位
学生 チカノが接続メモを更新しました。(04/25 01時30分位)
わたくし問いかけますわ。
そして…女将さんを死に追いやった方々にこそ問いかけますの…
女将さんはあやかしさまだったのかしら。そう断言できるのかしら。
断言できないなら、女将さんを殺めた貴方の隣人は、何者なの!
…あやかしさまは、あなた方の中に居ますわ。
[挑発するような台詞とは裏腹に、
少女は、表情を隠すように顔を伏せた。**]
(5) 2013/ 4/25(木) 02時20分位[宿屋のどこか]
― 翌朝・自室 ―
[一晩中お茶の香りが鼻についた。
ゼンジの点てるようなお茶の香りでなく]
……ゲッカさん。
[宿にある、蕎麦茶の香り。ゲッカが初めて自分にくれたお茶――自分が彼女に持って行こうとしたそれ。
眠れぬまま、部屋の戸口に寄りかかったまま迎えた朝の静寂は]
しまった!?
[絶叫によって破られた。
廊下に飛び出すと、ンガムラの姿目指して、駆ける*]
(6) 2013/ 4/25(木) 10時10分位[自室→廊下]
─ 翌朝 ─
女将さんは……
[自警団に連れて行かれた後、どうなってしまったのだろう。
そんな事を考えつつ、布団をあげた後の部屋に座り込んでいた。]
?!あれは?
[ンガムラといったか、化粧師の悲鳴が響く。]
どうしました?
[声の方へ。**]
─ →廊下 ─
(7) 2013/ 4/25(木) 12時10分位[宿]
編集者 グリタが接続メモを更新しました。(04/25 12時10分位)
よかったグリタさん無事か!
[廊下にいたグリタ>>7と共に行く距離は短い]
ンガムラさん、大丈……
[床に広がる赤黒い液体に、グリタに「足下気をつけて」と促して、どうにかして部屋の中へ]
ねーちゃん……
[無意識に腰にあるものに触れていた手がだらりと落ちる。
そこにいたのはどう希望的に見積もっても死を免れない姿のツキハナで。着物の袷から綺麗な紅入れが覗いていた*]
(8) 2013/ 4/25(木) 13時40分位[ツキハナの部屋]
[昨日は、誰か必要ならば、余所者を突き出そうか。そう考えながら玄関へと向かったが。
時既に遅く、ゲッカが自分で進み出た後だった。
そこからはよく覚えていない。
どこからか男の悲鳴>>2が聞こえて、気が付いた。どうやら部屋に倒れるように寝ていたようだ。
そして駆け出す足音も聞こえて、急ぎ廊下に顔を出すと、赤い血と臭いが、廊下に広がっていた**]
あそこは…ツキハナさんの部屋じゃ…
(9) 2013/ 4/25(木) 17時40分位[自室]
若旦那 ゼンジが接続メモを更新しました。(04/25 17時50分位)
「まだ」居るんか……?
[バクの問い>>8に呆然と首を振り、掠れた声で。
妹のように可愛がっていた娘の無残な遺骸。
瞳に剣呑ないろを湛えていたが、着物の袷に目を留め]
おれの上げた紅……そうや。時間をくれるか。
自警団の連中にツキハナちゃんが連れてかれる前に。
[ふらりと部屋を出てゆくと、化粧道具を抱えて戻る。]
もっと早うにしてあげたらよかった。…御免な。
[亡骸の傍へ膝をつき、顔についた血を丁寧に拭う。
異様なほど熱心に、白粉を塗る手を動かした。]
(10) 2013/ 4/25(木) 20時50分位[宿・ツキハナの部屋]
何が?
[廊下に出た瞬間、血の臭いが感じられた。部屋の一つの前に、ンガムラと少年が立っている。]
……これは、惨い。
[覗き込んだ室内には、事切れたと思しき娘の姿が。]
……バク君でしたか、君は大丈夫ですか?
[ンガムラが娘に近寄って、顔を拭ってやるのを見ながら、立ち尽くす少年に問いかけた。]
(11) 2013/ 4/25(木) 21時30分位[宿・ツキハナの部屋の前]
う…
[胃の中の物が空になり、それでも尚治まらない吐き気に、部屋で横になる。
ぐるぐる、ぐるぐると、耳に残るチカノの声>>3>>4]
僕は…せめて苦しまずに済むようにと…。
[それは罪の意識を和らげるための詭弁。そんな事は自分が一番よく分かっている]
(12) 2013/ 4/25(木) 22時30分位[宿・自室]
(あの日、獣の毛を持ち帰ったのは何の為だ?
証拠、というのは嘘じゃない。けど、それだけが理由じゃないだろう?)
[心の中で巡る、もう一人の自分の声]
(知りたいと思ったんだろう? 未知の物を。
自分の欲の為に、証拠を隠し、持ち帰り。
結果、次の事件を防げずアンを死なせた)
違う――
ちがう――
僕は――
[その時だった。ンガムラの悲鳴>>2が聞こえたのは]
(13) 2013/ 4/25(木) 22時30分位[宿・自室]
!!
[まさか、今度は…ンガムラが――]
…死…ん…
[布団から飛び起き、寝癖の残る髪もそのままに、青ざめた顔で悲鳴の元へと向かう]
[悲鳴の元にたどり着いた時、そこにあったのは。血まみれになったツキハナの遺体に、化粧を施すンガムラの姿>>10だった――]
(14) 2013/ 4/25(木) 22時30分位[宿・自室]
まだ……?
[ンガムラの言葉呆然と繰り返し横顔を見つめる。
>>11名を呼ばれて振り返ると、グリタの眼鏡越しの眼差しを受けて情けなく眉を下げた]
俺は、大丈夫……
大丈夫だから、探さないとな、人狼。
[深く息を吐いて、気持ちを切り替える]
ありがとな、グリタさん。
そういや帝都から来たんだよな、この辺で聞かないような人狼のこととかって知ってる?
「駄目もとの勢いで聞く。
話を聞けたらか聞きながらか、建物の外へと]
(15) 2013/ 4/25(木) 23時00分位[ツキハナの部屋]
[暫し後。
拝借した打掛>>0:9を着せかけ、化粧を施した彼女は、
幸福な花嫁そのものだった。目覚めないことを覗いて。
血の気の引いた唇を彩るのは、鮮やかな紅。]
ユウキ兄、ゼンジ。…敵討ち。せえへんとあかんね?
一人か二人か……まだ、人狼は居る。
[>>14顔を上げると、静かに笑んだ。
一人ずつ、生き残った者の名前を指折り挙げながら。]
(16) 2013/ 4/25(木) 23時10分位[宿・ツキハナの部屋]
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