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―― 自宅・診療室 ――
[まだぬくもりのある身体から流れ出る血が点々と倉庫と医院の間を繋いだ。
田舎の小さな医院で出来ることなどたかが知れている]
君は、どうして僕を咎めなかった?
[ベッドに横たわらせたニーナの手を握る。
こわばった指先を開いて、手のひらで包み込んだ]
殺すなんて出来るわけないって知っていたんじゃないか。
[そうして、祈るようにニーナの名を呼ぶ。
答える声も、自分を呼ぶ声も聞けぬまま、翌朝目覚めたときに目にするのは、大切だった看護婦の*なきがら*]
一応、聞いておきたいのですが。ローズマリーさん。
その鏡で、今まで誰を見たのです?
それから、まだその鏡は機能していますか? 今、誰かを映したら、わかるのはいつです?
[>>+6 ゆるく頷いた]
ええ、変わらない……。
なら生きている方がましですね。
[小さな声で呟いた]
あなたは、つよいんですね。
[何かを思い出すように、やわらかく微笑む]
[ローズマリーに訪ねて、>>13それから、倉庫の奥を見つめるシャーロットに声をかける]
まだ、そこにいるのですか、ラッセルは。
[自分も、倉庫の奥へ視線をやって、目をすがめる。
いくらかそうしたあと、ウェンディを連れて、倉庫を後にした]
[みないようにしながらも、どうしても追ってしまう医師の姿]
どうして……違うって言ったじゃないですか。
[>>14>>15 目からは涙が落ちる*]
せんせぇ……そんなのはいやです。
[掛けられた声にも反応する様子を見せずじっとただ奥を見つめていた。
倉庫から人影が消えた後でぽつりと。]
・・・もういない。そんなことくらいわかってるわ。
― 自宅 ―
お休み、ウェンディ。
[いつもの挨拶。
少しだけ、もの言いたげな少女を部屋まで送る。寝付くまで、傍らで本を読んで]
――『狼』がわかる道具。そんなもの、間に合わないよ。友達が言い合う間に――
[読みかけた行、口を閉じる。
ウェンディは寝たようだった]
お休み、ウェンディ、リック。
[いつものように、二人の頭を撫でて、部屋を後にして]
――
[一度だけ、子供部屋を振り返ると、自室へと向かった。
その晩、ウェンディの身に何が起こるかなど*知りもせずに*]
生きている方がマシ、かは解らない。
でも、僕らはもう息絶えた。
それは変わらない事実でしかないよね。
[淡々と言葉を紡ぐ。
亡骸の傍に居る幼馴染の姿を見て。
―― 一瞬だけ唇を噛み締めた。]
強くは無いよ。
――ただ、
何かに責任を擦り付けるほど弱くもなければ、
自分の身に起きた不幸事を嘆くほど、弱くもないだけだよ。
[そう言って、死したばかりの魂に背を向ける。]
――理不尽な事も、死して尚、また変わらないね。
[>>16 ヒューバートに答える]
クインジーさんとラッセルさんとニーナさんよ。
今鏡に映して、結果が出るのは1日あとかしら…
実際に割れたのは見てないから…
[というとヒューバートを見送る]
[一瞬の違和感。身じろぎをして起き上がり、そのままふらりとベッドから降りる。外は静寂。そして窓ガラスに映った子供たち]
…あれ?
[その違和感に、振り返ってみたのは]
[医師が眠りに落ちてしばらくした後、先ほどの青年の問いかけに答え始める]
はい。私たちは地上には居ません。
でも──
[送る視線は、誰に向けたものか]
こんなことになるのなら、あの人には、生きて欲しい。
…!
[反射的に部屋を飛び出す。何かに追われる夢のように。階段を駆け降りると、家も飛び出し、走る。そして、村の中央に差し掛かったころ]
誰か……!
[とっさに人の声のした方に駆け込む。それが自衛団の中であることは確認もせず]
あれ…?
看護婦のおねえちゃん。
…ラッセルにい?
[それは自分の目の前で命を落としたはずの。
言葉を交わしていた二人を呆けた様子で見つめた]
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