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[折ったのはビャルネの左腕。
刃を突き立てるのは太もも。
歯止めをかける余地を残していることは悟られているか。]
――そんな顔、すんなよ
俺が、 …いじめてるみたいじゃないか――……
[困ったような声音。
太ももから抜き取るナイフに相手は何を想うか。
満足に消毒もしない腕からは血が流れ落ちているけれど、今痛いのは自分じゃないことを知っている――ナイフはそのまま、ほんの一瞬の躊躇いの後、脇腹に。]
[冷たい空気の中、臭いは伝いにくい。
雪が音を吸い、白の中音も伝いにくい。
それでも男はゆっくりと、しかして真っ直ぐに「生」の臭いへと歩み行く。
赤いにおい には、温度がある。
獣を捌くとはまた違う 温度]
…――
[男の足音は、男の位置を簡単に報せるを判っている上で、男は近づく。
相手の「臭い」「音」で 誰か知る為に]
[ビャルネの声、苦悶の顔――逸らしそうになる目を縫い止めて、経験のない行為は加減も歯止めのかけかたもわからず、徐々に麻痺して]
――、
悪ぃな、下手くそで。
[にゅぐり、右手に伝わる感触は生々しく、生を訴えるぬくもりと震えが直に伝わって。
そろそろ抜かなければ、相手は本当に息絶えてえしまうと――失血量を見てもわからない……どころか]
人って、案外、生きてるもんだな……
[覚えた感想は、ソレ。]
[耳覚えのある音を微かに捉え、また浅い息。
左手が押さえつける喉に知らず力がこもり、ビャルネに声を与えたかどうか。]
……、マティアス、か。 寒いな、此処は。
[呼ばわる声は少し震えてもいたかもしれない。
いっそう深く、内蔵をえぐりとらんばかりの勢いのまま力を強めて。
後ろに居る男――同時に二つを考える余裕のない頭はいつしかただ相手の生を奪うことに徹することに*なる*]
[カタリ。
マティアスの杖が立てる音に其方を見やった。その雰囲気から、察するところはあっただろうが――男は動かずに。ただ、小さく頷いて、外へ出ていく姿を見送り]
……
[足音が聞こえなくなってから、炎に向き直る。それが燃える音と呼吸音が微かにするばかりの静寂。いずれ、新たな死がもたらされた事が知れれば、男は恐らくまた、任に赴くの*だろう*]
― テント ―
[ウルスラと共にテントに着いた時、肩越しに外へ振り返ったのは、冷えた鼻先に違和感を感じたから。知れど馴染みの薄い血の臭いと気配を確りと嗅ぎ分ける事は出来ず、そのまま静寂を破りテントの中へ]
…………
[キィキィキィキィ…―――長老と、アルマウェルとを順に見てから、ぎこちない軋みそうな目礼を添える。周囲を見回し部屋の隅まで車椅子の音は響けど口は開かず、増えた息遣いと燃える*焔の音*]
…――あぁ、寒いな…
――、
[聞こえたのはビャルネの呻き、重ねてカウコの、声。
さく、と雪を踏み―近付く一歩]
…―「狼使い」…として…か?
それとも揉めただけか…?
[問うたのは形式の上の事かもしれない。
ただ、赤の匂いが。
生(なま)の、濃く甘く苦い匂いが酷く鼻腔を擽る、から]
[沙汰を迫りに訪ねた、長老のもと。
テントの隅に在る、車椅子の青年をひたと見遣る。
蛇遣いは、何か口を開こうとしたが――不意に、
マティアスがひとときテントを離れる旨申し出る。]
…、ああ。早く戻れよ?人手はおそらく入用だ。
[機を逸する態で彼のために入口の幕を持ち上げ、
また戻そうとした折…蛇使いの首元で、相棒たる
しろい大蛇が毛皮の下でごそりと大きく身動いた。]
――…む。おい、どうした…
[低く異変を問う声音は、或いは一目瞭然な大蛇の
うねりはテントへ集うもの等へも伝わっただろう。
当の蛇遣いは、毛皮越しに大蛇へと片手を添えて…
マティアスが出て行ったばかりの外方を、見遣る。]
…あれは耳聡い…
何かに気づいたか。
[ぐると振り返って、テントの中へ居る面々を
確認する。微かに眉を顰めながら追って天幕を出、]
見てくる。…来れる者は、頼む。
[言い置くに、妹分へは眼が"来い"といざなう。]
… ッ…
よりによって…!
[…よりによって。
聴く者へ如何に響くとも、口にせずにいられない。
緩慢な歩を進めるマティアスの脇を大股で抜ける。]
カウコ!
よせ、一旦でいい、よせ!!
[ナイフをビャルネの身へ埋め続けるカウコの懐へ
肩を割り込ませ…非力ながらにぐいと全身で彼らを
引き剥がすようにと激しく押しやる力をかけた。]
ビャルネ… 白髪頭!
[鋭く。失血の寒さに震える彼を呼ぶ。]
そちらへ転がるのか。
「あたし」は 望まないぞ。
[服越しの刺創、あらぬ方向へ曲がる三つ折れの腕。
雪上へ染みた赤黒さは、遠からぬ死を予感させる。
蛇遣いは、這うように手を伸ばしてビャルネの杖を
引寄せる。見えるようにぎしりと握る。飾りの音。]
あたしは――こわくない、ことにする。 だから。
[じゃらり、凶兆でない常の極光を思わせる珠の
螺旋がビャルネの――場に在る者の視界で揺れる。]
…示せるなら、示せ。
生きたあんたが、必要だ。
とどめなど、やらぬ。
[狼は依然――動かない。
動くとしたら、動かす者は*他に居る*]
…………
[曇る眼鏡をはずしつるに歯を立て思索の海へ沈んでいたのか、トゥーリッキの視線を感じ眼鏡をかけ直して顔を向けたのは間を置いてから。促さずも口を開きそうな気配はマティアスの行動で途切れ、視線を向ける先で外へ向かう彼は膝掛を羽織っていたか]
…………
[マティアスの背にお気をつけてと声をかけるより先、トゥーリッキの声が異変を語る。コートのうねりにお連れさんの様子に気づき、眼鏡の奥の瞳を瞬かせた。
マティアスを耳聡いと評し外へ向かうらしきに、言葉を受けどうするのか確かめる態で室内にある者を見回し、長老へ眼差しだけでひと時の退席を語る。キィキィキィキィ…再びテントの外へ向かい、曇る視界にも異変を気にしていれば聞こえるて、トゥーリッキの声と物音と―――臭いに前髪の奥で眉を顰め*近づいていく*]
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