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わりぃ!
遅くなって ごめーん ごめん
この間ナンパしたカノジョが
なかなか離してくれなくってさぁ
友だちと約束してるからっていってんのに…そういう娘ってちょーと引くよねぇ
[頭を掻きながら軽い調子で校門へ走ってきた]
[そう思い出したように訊ね、零す。兄貴とは、ナオを誘った際に、ナオの他に誘っていた相手の一人だった。兄貴とはいっても同じクラスの者であり、少女や誰かの兄というわけではなく――男ですらなかった。
兄貴と呼ばれているのは、アンという少女だった。さんやちゃんを付けて呼ぶとある種の呼称になってしまうという点から、そのあだ名が付けられたのだった。
付けたのは、中学生の時の本人だという話だった]
なーんやマシロもいまきた所?
それならこんなに頑張って走るんじゃなかった―!!!
[ゼイゼイと膝に手を当て息を整えながら悲鳴をあげた]
・・・
[人が集まってきたな。やっぱり知らない人と一緒にいるのは緊張する。怖い。
それでもよろしく。と言ってしまった手前もう引き返せない。約束を破る度胸なんてあるはずもなく、ただ目立たない位置で懐中電灯をいじっていた]
と。ケンも来たか。
相変わらずせわしないヒトや。
まーた悪さしとったんけ?
[じー、と冷たい視線を作り向けてみせる。先輩ながら砕けた調子で話すのは、相手の性質故だったか]
そんなに急いでくれたなんて、きのどくなあー。
[わざとらしい棒読みで言い]
こうして可愛い女の子やら後輩やらが待っとったんやから、はよ来て良かったと思っとかんけ。
まあ、来てくれてあんやとな。
[タカハルに訊ねられると、其方を見て]
ん? おいね、三年で、弓削健一って言うんよ。
あいそらしいけど、せわしなくて、あだけてて……
ああ、あだけるってのは、ふざけるって意味ねんけど。
ナンパなんと逃げ足が速いので有名なヒトや。
くれぐれも見習わんようにな。
[本人がいるのにも構わず、そんな風にケンを紹介し]
まあ、悪いヒトでは……
た ぶ ん 、 ないさかい。
その辺は安心しときまっし。
[冗談らしく続けては笑い]
弓削先輩ですね。ナンパ・・・めがねなのに・・・ですか・・・
[真顔でつぶやいた]
だ、大丈夫です・・・見習えません・・・
[これまた真顔である]
多分・・・いえ、なんでもないです・・・
[笑いながら言うマシロを見て少し安心したのか]
えっと・・・一年の結城といいます。よろしくお願いします・・・
[ケンイチに向かって頭を下げた]
硬い挨拶は抜きにしょうぜ
[頭を下げるタカハルの肩をパンッと叩いて]
それより今日の肝試し
メンバーはこれだけ?
女子はもっと来ないの?
女子の悲鳴があっての肝試しじゃん
ねー
[タカハルに無理やり同意を求めるように笑いかけた**]
[覗き込まれて反射的にたじろぐ]
あ、えっと・・・おにいちゃん・・・ですか?
[人の良さそうな笑顔を向けられて、慌てたらしい]
えっと・・・よろしくおねがいします・・・おにいちゃん?
[まっすぐに受け止めすぎた]
[これだけ。そういえば他にもメンバーがいるのだろうか?どんな人だろう]
女性の悲鳴・・・ですか?
[マシロをチラッと見る]
悲鳴・・・?
[イメージがわかず曖昧に頷き返す事しか出来なかった]
そうながやって!
眼鏡って言ったら優等生なイメージがあるんに。
だらでも頭が良う見えるようなアイテムなんに。
これやもんなあ……
[タカハルにうんうんと頷き、ケンをじいっと見て]
ま、君ならじゃまないやろうな。
ケンとは対極に位置してそうや。
これ・・・
[容赦の無いマシロに否定でも肯定でもない曖昧な笑みを浮かべる]
・・・?
[その後の言葉の意味は分からなかったらしく首をかしげた]
本当の事やろいね。
言い様なあ……
愛多き男、とでも言っとけば満足け?
文学やらの世界では、愛多き男の末路は悲惨、と相場が決まってんけど。
[ケンの文句を聞けば、首を傾げつつ]
……たっだ素直な子やがいねえ。
[彼に応じるタカハルの様子を見ると、感心半分笑い半分といった態で、ぽつりと呟いた]
ん、じゃまないがや?
じゃまないっていうのは、大丈夫って意味ながやよ。
[タカハルの浮かべる疑問に気付けばそう言い]
呼びかけは他にもリウ先輩が、と、私もちょっこしやってきてんけど……
実際どれくらい増えるかはわからんね。
とりあえず、兄貴はそのうち来る筈やよ。
[ケンの問い掛けに答える。女子と聞きながら兄貴と口にする様は、アンとそのあだ名について知らない者には、奇妙極まりなかっただろうが]
悲鳴求ムなんて、悪趣味やじー?
[ケンに茶化すように言ってから]
なんでこっち見て言うが。
[タカハルの視線に気が付けば、ぺし、と軽く頭をはたいてツッコミを*入れた*]
あ、そういう意味ですか・・・面白いですね・・・
[一人で納得している所に突込みが飛んでくる]
にゃっ、いや、その、えっと・・・ごめんなさい・・・
[気づかれた。やっぱり失礼だったか。いや、でも。やっぱり似合わないよなぁ。と思いながら自分の髪の毛を*なでている*]
ん。あ、私は柾李雨。部長って呼んで!
[タカハルの様子に(>>19)名乗っていないことに気付いて名を名乗り]
お。来た来たあ!
[ナオがやってくる姿を見つけて(>>21)手を振り返す。ケンの姿も見つけて(>>31)、大きく手を振った]
よっ、弓削! またナンパとかしてんの?
女の子、少ないね。結構声かけたんだけどやっぱりビビッちゃってんのかなあ? 栫は誘ったんだけどさぁ。来るかなぁアイツ。
[クラスメイトの話題を出して首を*傾げた*]
私、此処に入る前に引っ越してきてんて。
それで、クセ、というか……
なんか直す気にならんさけ、このままきとるんよ。方言。
[タカハルにはそんな事を話してから、にっと悪戯っぽく笑ってみせ]
なーん、気にしまさんな。
悲鳴なんてあげるタイプやないのは事実やがい。
[リウが参加者について触れるのを聞くと]
栫? ……ああ、不良のゴロー先輩か。
あのヒトも誘われとるんか。
来たらいいなあ。
[そう独りごちる。彼とは少女はすれ違った事くらいしかないが、噂は聞いていた。多分に誇張されているのだろう数々を。
不良とされる先輩に対し、少女は怖がったり見下したりするような事はなく。むしろ興味を持って、一度話してみたいなどと*思っていた*]
[ゴロウマルが、人影もまばらな校庭を横切る。
夕日に馴染まぬ赤い髪、小脇に挟んだ薄うい鞄。
きつい練習と暑さにへばった陸上部の一年生が
それでも頑張ってトンボで均したグラウンドに、
踵を履き潰した靴が無遠慮な足跡を残していく。]
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