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― 翌朝 玄関 ―
[絨毯にくるまって寝ている姿が見つかった。
その傍には、昨日までなかったマティアスの私物と思わしき荷物があった]
[>>20 寝起きに慌てるユノラフの声をBGMにしながら、テーブル傍の椅子を引き、腰掛けて林檎を摘む。シャク、と小気味良い音を立てると同時に果汁が口内に広がった。
向けられた挨拶に、視線をユノラフへと向けると>>21丁度毛布を畳む姿が目に入った。]
おはよう。ああ、好きに食べると良い。
……大丈夫だ、君にお茶を美味く淹れる技術があるとは思っていないから。
[手を合わせる様子に笑みを浮かべながら、自らの持ち寄った資料に目を通す様子>>23を見遣る。問い掛けられたことは噛み砕いて説明をしながら、ニルスは彼が紙面を読み終えるのを待った。]
ああ、気になるね。ただ、これだけでも推測できることは、幾つかある。
[そこから先、多くを告げずに伏せたのは、>>24レイヨと>>25イェンニが訪れたからだ。わざわざ、不安がらせるような話をすることもあるまい。]
[レイヨが居間に現れ挨拶されれば]
よぉ。こっち来て食え食え。
親父さんは元気か?
[幾度か彼の父のアトリエを修繕した事で、世話をやきに来るレイヨの事も知っていた。
即座にイェンニの声も聞こえれば軽く挨拶を交わし、紅茶を淹れてくれる事に感謝してそれを待つ]
元気ですよ。
毎日、アトリエに籠りっきりです。
[ユノラフの問いかけに、困った、なんて表情を作ってみせる。
おすそ分けをもっていったり、も、男性だからできること。
大丈夫かなあと生活をたまに不安に思って、なんていうのは大人の男に対して悪いから口外はしないけれど]
ええと、それじゃあ、いただきます。
[ニルスの言葉に、なるほど、地下。と視線が足元へと向いた。
紅茶をイェンヌが淹れてくるというのに、視線が彼女に向く。
少し言いにくそうにして、]
あ…の。手伝いましょうか。
[昔、懺悔にいったことはあるけれど、数年、近づくこともなかった。後ろめたさか、声は小さい]
[昨夜、集まった人々をみて、ため息ひとつ。
やれやれと肩をすくめて、人が上にあがるころ、同じく確保しておいた部屋にはいる。
深夜、戸をうちつける音をきいた*]
[頼まれると頷き、イェンニの表情を見る。
なんとなく気まずかったけれど、気にしてはいなかっただろうか。
そんな表情が浮かんでいないことを見てとれば、ほっとしたように目元を和ませた]
はい、手伝います。
そうですね、調理場に何があるのかも見ておけば、どんなものが作れるかもわかります。
[彼女についていき、調理場では重い物を持つなどの手伝いをすることになる。
茶を淹れるなんてこと、父子の二人ではほとんどしていなかったから、楽しそうにその様子を眺めていたりもするのだった**]
[調理場は居間のすぐ隣。
湯を沸かして大きなポットに茶葉を入れ
少しぬるい紅茶をカップに入れた。
人を持て成す事もあったのだろう、
幾らか種類が揃えられた茶葉の缶は
やけに日常めいていて 少し目を伏せる]
大きな鍋や一通りの道具はありますわね。
レイヨ様は、お料理はお得意ですか?
[父と2人で暮らしていたように記憶している
お茶を淹れながらそんな雑談めいた言葉を交わし
盆に並べたカップは運ぶのを手伝ってもらいつつ
居間へと戻る足どりは 少しだけ軽くなった]
[茶葉の種類には詳しくないから、彼女が淹れている間、食器などを確かめる。
問いかけに、その視線を彼女に戻して、少し笑った]
得意、というわけではないです。
僕が作らなければならなかっただけですから。
…父と子二人ですし、そんなに量も必要ないので。
イェンニさんは、どうですか。
[問い返しつつ。
運ぶのは、やります、と。
彼女が持つ前に、盆を持ってしまおうと試みて]
良い香りですね。
[紅茶の香りに、笑いかけたりもして、連れ立って居間に戻る。
並べるのももちろん、手伝った]
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