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[思案顔で辺りを見渡して。]
あ、バクくん…だよね?
[昨日人形を扱う自身のことを「お母さんだね」と言ったひとを見つけ、]
これ、あげる。良かったら遊んであげて?
それと、僕はお母さんよりお父さんの方が近いかも。ハツネと共同でつくるから。
[携えていた紙袋を差し出した。
中には簡単な仕掛けで音を奏でる、木製の小さなカラクリ人形*]
[カウンターに座っているとセイジとバクの会話が聞こえてきて]
お母さん、お父さん?
あ、確かあなた双子の…
[セイジの背後をみて今日はお姉さんいないんだね。と残念そうに呟く]
この前から、兄弟姉妹がいるってうらやましいなって思ってたんだ。
うち、父親が{6}年前のアンドロイド研究所の爆破事故に巻き込まれてしまって………今は母親と二人暮らしなんだけど、ナオに兄妹とかいたら……寂しくなかったかもって、双子だったらきっと…
[何か考えるようにほぅっと溜息**]
あっそうだ これ
誰に返せばよいのか解らなくて、ちょっと手を入れてキーホールダーにしてみたけど
[ポケットからガキンガーロボを取り出してバクとリクの目の前でゆらりと揺らした**]
[ナオの声にくるりと振り向き]
残念ながら今日も来れないんだ。本人も悔しがって居たけど。
[居ないけど、居る。居るけど、見えない。
そんな不思議な感覚を、言葉に込めたところで正しく伝わらない事は身に沁みて居るので、紡がず]
ナオさん…は、一人っ子?
[兄弟姉妹の言葉から、安易な推測。]
…あ、六年前の事故でお父さんが。
それは――大変だったね…。
[記憶にある事故のニュース。
幼い記憶を掘り起こし。漸く口にできた言葉は、ありきたりな労いの言葉だけ*]
[いつものソファで、雑誌を読んでいる。
おでこにはアヒルのイラストの絆創膏]
クリーチャーがいないだって……?
そう言われてみればそんな気がする。
[モミジの持ってきた服を一瞥し、
得心したように頷いて、彼女に言う]
自首、するんだ―――。
うん、一人娘。
――大変、そう結構大変だった。
大事な人がいきなり傍から消えちゃうなんて…酷いよね
しばらくはおじいちゃんの所でお母さんと暮らしていたけどおじいちゃんも亡くなってしまったし。
母親との二人暮らしはちょっと寂しいんだ。
だから、ナオにもおねえちゃんとか妹とかいたらいいのにっていつも思ってたの
[話しながら興味がバクに渡された紙袋へと]
ところで、…なあにそれ、バク君にプレゼント?
[首を傾げて手元を見つめた**]
[笑んだのを恥ずかしがるように、
すぐにいつもの、生真面目な顔へ]
だいじにするよ。ずっと。
お姉さんにも、そう言っておいて欲しい。
でも。なんだろ。
――どうして僕にこれをくれたの?
[不思議そうな声で、セイジの眼を見る]
[冗談はおいておいて、と前置きして]
負のオーラを出していた子にあげたものだから、
不要だと感じないなら、僕に返す必要はないよ。
欲しい人がもてば良いと思う。
たまにちいさい子供がよってきて、和むよ。
Tシャツに蛙……何十年か前にも、そんな事件があったと聞いたことがあります。
あれって、結局どうなったんでしたっけ?
[小さく首を振り]
まあ、それはともかく。
誰がどんな主張をするのも自由ですが、いえ、自由でなければなりませんが……
実力行使とは、穏やかではありませんね。
[「拉致」の文字に視線を落とし、ため息をつく]
[レンのそばで立ち止まって]
いきなりこんなこというと、
変な奴って思われるかもしれないけれど。
[意を決したようにぽつと切り出す]
延々トランプタワーとか……つくってほしいんだ。
それを無意味に、完成させずに邪魔したいっていうか。
なんか僕のそういう部分を刺激してくるんだ。
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