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[静に皆の言葉にかぶりをふって]
感情は信号だ。とおれはおもう。
正と否を教えるもの。はじまりは報酬系だよ。
ご飯を食べると脳内麻薬が出て快楽刺激を起こす。怪我をすると苦痛を感じさせる。大事なことを優先させる仕組みとして自然選択の中で生物が獲得したもの。
社会性が発達するにつれて信号が複雑化した。
『人を人たらしめるもの』『自我』。
その正体はプログラムだ。
せんせー、ちゃらんぽらんだと思ってたけど、本当に科学者だったんだね。
[驚いている]
人もロボットも変わんないじゃんとか、そういう話?
叙情的に表現するなら、『寂しくなった神さま』が『自らの形をまねて土をこねて人間をつくった』とき、生きるために与えた命令だ。
これを感情という。これが魂の正体だ。
気取って言っても種を明かせばそんなものだ。
別に人間にしか存在しないような、大したものじゃない。
そう思う。そう思った。そう思っている……。
[喋りつかれたように言葉を区切り、大きく呼吸する]
ああ、そうだ。今まで、誰にも話したことが無いことがあるんだ。
私の最古の記憶はなんだと思う?
[視線はジュンタに向けたままだが、オトハとユウキにも聞こえるような声量]
秋田犬に追いかけられて転んだ記憶なんだよね。
私はルリちゃんよりもっと小さかった。そうだな、幼稚園位だったのかもしれない。
犬の名前はゴロウ。
[一拍置いてから、先を続ける]
立花家にも同じ名前の犬がいた。
どういうことなんだろうね?
そのとき、私はわけもなく泣きたくなった。
そ。あしなが叔父さんから姪たちへの最後の贈り物。
[相変わらず頬杖つきながら、簡潔に言って]
泣いて、笑って、拗ねて、怒れば良いと思うよ。
それが本物そっくりに起こるなら、それはきみたちのたましいだ。
[自由に生きてごらん。……自由に生きて欲しいから。と]
わけもなく泣きたくなった。
だけど、涙は出なかった。
どうしてか?
[ポケットに手を入れて、元ブレスレットであった石達を握り締める]
私は、泣き方を教わっていなかったから。
知らないのに、泣きたくなるなんて、歪んでいると思わないか?
子作り、って…
[純太が返す言葉に一瞬苦笑いを浮かべるも、すぐに憮然とした面持ちで]
合意の上でなら、彼女たちも身の危険を感じないでしょうしね。
[ハツネと純太のどちらが疑わしいかといえば…]
つまり神によって存在の元が作られたときに与えられたプログラムが魂だと。
それって、本能のことだと思ってたけど。
感情もプログラム…ねぇ
[ニュアンスは理解できるが、すべてを解せるわけではなかった]
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