80 夕暮れ色に沈む村 ―SIREN風味―
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[>>70ジャムの乗った塩昆布とにらめっこしていると、少女の声が割り込んだ]
あれ? それ俺の?
[少女の胸元に光る社章と、自分の襟元を見比べ――たたんでしわっしわになった上着を鞄から取り出して]
ありゃ? あるな。
確かにうちのだが。お嬢ちゃん、それ誰にもらったの?
[やや身を乗り出して、問う]
(73) 2011/ 9/11(日) 23時00分位[駐在所]
[上部まで辿り着くと、其処にある半鐘を一瞥してから、眼下に広がる集落を見渡した。上から見た様に変わったところはなかった。少なくとも、男には見出せなかった]
……ん?
[ふと、足元を見て首を傾げた。何か小さいものが落ちていた。拾い上げてみると、それは一つの弾丸で]
……何故、こんなところに?
[胸中の疑問がいや増す。
男は探索を止め、集落の入口へ向かい*]
(74) 2011/ 9/11(日) 23時00分位[四辻村 廃集落]
ここの人、それ好きなのよ。
[>>73塩昆布withジャムの説明は、淡々とした口調。
ふ、と笑うように少しだけ口角を上げた]
落ちてたの。
(75) 2011/ 9/11(日) 23時10分位[駐在所]
― →ラジオ放送局 ―
[年下の従兄がそうしたように裏小道を経由し、ラジオ放送局へ到着する。
続いて特に断りも入れず局の内部を歩きまわり、観察したものの、求める餅肌は見つからない。
しまいに乗りこんだ先は、点灯中のオンエアのランプの向こう。]
(はろー。はろー。ボタンちゃん。
ねーねー、ネギヤくんは? もう行っちゃった?)
[微かな灯りの中、司会席で身じろぐ影が視認できた。こちらの小声の問いは認識されたようだ。
司会の女が僅かに首を縦に示し、言葉に換え。返答としてよこした。]
(76) 2011/ 9/11(日) 23時10分位[ラジオ放送局]
……どういうこと。
[窓口にも事務所らしきスペースにも、人っ子一人見当たらない。
何か常軌を逸した事態が発生しているのか、あるいは]
職員がいっせいに休暇を取ったとか。
「それとも避難訓練とか?」
[寂れた部屋に二人分の苦笑が響く]
(77) 2011/ 9/11(日) 23時10分位[村内]
[と、そこへ少年から声がかけられ――]
……都会の人。
ね、役場の人どこにいるか、知らない?
[見るからに回答を渋っている表情の相棒に代わり、答えた]
(78) 2011/ 9/11(日) 23時20分位[村内]
落ちてたあ?
[>>75少女の表情に、ぱちくりとしつつ。社章をじと、と眺めて「不埒モノめ」とうめいた]
しかしこの村、なんか変わってるよな。
[見かける人の割にはずいぶんと多い建物や、荒らされたままの交番や、妙なテンションのラジオ番組やら]
あ、別に変な意味じゃないから……う、まずっ
[塩昆布withジャムを口に入れる。
いずれ戻ってきたノギ警官の話を聞いたときより数段ひどい顔**]
(79) 2011/ 9/11(日) 23時20分位[駐在所]
[こっからネギヤくんが何処行ったか、は ボタンちゃんにもわっかんないよね。]
(教えてくれてサンクス、ボタンちゃん。)
[出入り口へ戻りかけた矢先、小さなヒトガタと遭う。
それは前方を向き座したたまま動かない。]
ボタンちゃんのボーヤじゃーん、はろー。
なに、最近オイタがすぎるの?
元気なのは何よりだけど、ボタンちゃんを困らせちゃ駄目だぞ。
[ くすり 笑み。
ボーヤの頭をぽふぽふと撫でてから、ラジオ放送局を後にした。**]
(80) 2011/ 9/11(日) 23時20分位[ラジオ放送局]
[パンフレットと共に渡された言葉に、]
……当たったわね。
[隣に立つ相棒は、ただ苦笑を返すだけ**]
(81) 2011/ 9/11(日) 23時20分位[村役場]
おじさんのだったら、ゆすろうと思ってたのに。
こういうの大事なんでしょう。
[外す気はなく、社章は胸元につけたまま指先で触れて弄ぶ。
>>79ズイハラの不味い顔を見て目を丸くした。
俯いて、ひとしきり肩を揺らしていたが、やがてラジオの時報が聞こえると立ち上がる]
集会場、行かなきゃ。
よかったら、おじさんも来るといいよ。
変な村、なんて言う人は、追い出されるかもしれないけどね。
[弾む声でそう言って、駐在所を後にする**]
『17時30分をお知らせします』
(82) 2011/ 9/11(日) 23時20分位[駐在所]
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