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[地面に転がった骨と、少女に渡された鞄と、
不安げな顔をする少女と、
どこか、達観したような男と。
沈黙のままにそれらを見比べて、
小さく肩を落とした。]
…私も、荒事向きで無いのは承知しているからね。
[ゆる、と火掻き棒を動かして、
棚の上のものを引っかける。
上から落ちてきて、手の中に収まったのは、
ほとんど真っ黒に染まった人形。]
―――実際、君が欲しいのは、
あの土地の"安全"、だけなのだろう?
ならもう心配要らない。
あの土地からは、もう、"何も出ない"。
[提示された選択肢とは無関係な話を、口にする。]
だから、それを置いて、
その歯も置いて、
ここから立ち去ってくれないかな。
[店主の言葉に、少し笑った]
――良いですね。
思ったより、真っ直ぐだ。
[羨ましそうな声で、そう言って]
実際、僕は正義の味方になるつもりはないのです。
僕は、僕の手が届くものだけ守れれば良い。
故に、条件があります。
一つ目は、うちの土地に手を出さないこと。
二つ目は、僕の知己に手を出さないこと。
三つ目は、失踪者を家へ返すこと。
、
彼女たちが生きており、納得するのなら僕が口を出す事はありません。
僕の仕事的には、単なる「いたずら」ってことで落ち着くといいな、と思っています。
[どこかで、誰かが言ったような言葉を言って]
それ以外は、僕にとって、貴方と警察の話です。
ですが、この約束が守られなかったときは、
僕は貴方の大切なものを穢すことを、約束します。
――僕は、約束を違えたことがありません。
[ゆめゆめ、お忘れなきよう。
そう付け足して、その口を閉じた]
[>>77棚の上から落ちてくる黒い人形。
肩を落とした男は、それでもなんだか大きく見える。
言葉を返す相棒の笑った顔は、ここからじゃよく見えないけれど。
耳に届く音に、ぎゅうと背広の裾を握り締めた]
[提示される条件。少しだけ目を見開いてヨシアキを見上げる。
誰かのいたずらの誰かが自分になっても構わないと思う。
あの土地がちゃんと売れて、会社員が困らないといいなと思う。
消えてしまったみんながちゃんと、帰ってくればいいなと思う。でも]
骨の人、またどこかに置くの? バラバラにするの? まだ寝せてあげないの?
[そこまで言って、答えを持つのが相棒ではないと気づいて、黒い人形を持つ男に視線を転じた]
[こくり、と頷いて]
気にしないよ。
寿命なんて、彼らが自分で決める。
[ゆるゆると、足元の骨を拾いあげ]
僕は世界中を救おうとは思わない。
[見つめた先にいる男は、少しだけ唇を震わせていて。
紡がれた言葉は到底――]
……。
[無言のまま、かぶりを振る。差し出された手を拒絶するように、ぎゅうと小さい物を握りしめた]
そんなの駄目。
悲しいからって、死んじゃった人を呼んだら駄目。
[ゆるゆると首を振るのは、かつての自分がしたように]
困らせたら駄目なのよ。骨の人がゆっくり寝られない。
悲しいときはね、いっぱい泣いていいのよ。せめて向こうで幸せでいるようにって、思っていいのよ。
[ぽつり、ぽつりと言葉を落とす。次第に、握りしめる手に向けるように]
[ふる、と肩が揺れる。
指が白くなるほどに、拳が強く握られる。]
私は、……それでも、彼女を―――…
[はたり、と顔が臥せられ、
語尾が、掠れた。]
―― 弁当屋 ――
[足をX字にしてターンしたりしながら、弁当屋へ近づいた]
ここここ、この前の何でしたっけハンバーグ。
チョップスティック? チュッパチャップス?
あれ一つ下さい。
[と、顔を上げると弁当屋店主]
……ノリ弁当一つお願いします。
―― 空き地の片隅 ――
[ノリ弁当を持って立ち寄った空き地。
『きんぎょのばか』になっている板の前でしゃがみこんでいる]
誰だいたずら書きしやがったのは……
[ボールペンで一本書き足して『きんぎょのぼか』にした]
[握りしめられる男の拳も。
震える肩も。
思い出の底の泥が舞い上がるようで。
一度、唇にきゅ、と力を込めて。
持っていた鞄も、羊の人形も、黒い写真も、相棒に押しつける]
―― 三十日 雑貨屋 ――
そうそう。あの時のネキヤさんったらね?
もう可笑しくて可笑しくて。
[古びた雑貨屋に響く笑い声。
元に戻りつつある日常は、
確実に春を迎え入れようとしていた。]
そう言えば夢美堂のご主人は――…
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