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(ぐ…っ!そう来たか!!)
[密着した細い体を、そのまま反射的に抱き締めようとするが、軽くいなされ身を離される。
唇に残るのは、女の唇と同じ蜜の味。]
催眠薬―か?
あいにくと王家は毒殺が横行する場でな。
この程度の薬物には体が慣れておるよ。
[妖艶な笑みをそのまま楽しむ。
紙と木炭が無いのが残念だ、などとぼんやり思う。]
>>83
[食堂車を抜けて、一等車。昨日訪れているから足は迷うことなく進む。
違うのは、いくらか人の足音で騒々しいのと]
……っ
[その、男。その手に持つ、黒い、兎のぬいぐるみ。
最悪のタイミングだ、と、わずかに目をすがめるが。やや足をゆるめると、にぱっと笑って、何食わぬ顔で会釈して、通り過ぎようとする]
[と、虚勢を張ったものの、いささかくらくらして傍らのベッドに腰を下ろし、占い師の女に続ける。]
どうだろうかな?ここは一つ、手打ちと行かんかね。
正確に言うなら、我々は手を組めるのでは、と思うのだが、どうか?
[と、精一杯の意識を集中して、蒼い瞳を覗き込む。]
−一等車廊下−
[まるで兎が泣いたかのようにしっとりとした黒い生地は、指先には幾らか冷たい。
忘れ物を探す、という体であれば食堂車に向かうのが一番正しい]
…おや。
[つい先だって、噂の舞台俳優と話をしていた小さな人影。
笑みを向けられて、幾らかレンズの奥が瞬いた。
兎を持った手に、揺るぎはないけれど]
─三等車・自室─
[ベッドの上に置かれたトランクに手を伸ばす手を止める]
まずは情報よね。
マティアスがんば!
[自分で自分を励ましつつ、廊下に出る**]
[あからさまな視線は向けないけれど、兎を持つ男は食堂車に向かいそうで。
そのまま行ってくれれば、時間をおいて戻ることも出来そうだと、思案しながら]
どうも、こんばんは。
[おや、と上がる声。眼鏡の奥の輝きは気づいたけれど、笑みは崩さず。挙動不審にならぬように居れば、左腕の兎は相手からもよく見えるだろう]
[ふぁーあ、と大きなあくびをして布団の山から這い出て来る]
そろそろ短波無線が通じる地形のはずだが、レディBeeは無事だろうかな?
まぁ組織でもやり手で有名な彼女の事だ、心配はしていないがな。
[客車内の様子を伝える無線とは別に、スーツケースの中から小型の無線機を取り出すとスイッチをいじり始める]
[そしてふうむ、と考え込む。]
さてもさて、どうした物か。
媚薬と言うのは、どれほどの効き目だろうかな。
コンパートメントに戻り、まかり間違ってアルマでも襲ってしまいやしないかと心配だて。
[頭を掻くと、ちょうど列車は小さな駅に停車する。
―と一つの考えが閃いた。]
ええ、頼りにしてちょうだい。
…でも、一人にはしないで…。
私達はナパールニク…そうでしょう?
[今だけ、かもしれないけれど。]
"パパ"から"彼女"に渡した武器ってなんだろう。
女の武器?
それともトカレフ?
小火器系が欲しいけど、時代背景かんがみるとどれを選んでいいのか分からないわ!
★
あー、テステス。レディーBee、こちらジャック7、貨物車は寒さがこたえるぜ。
俺の接触したリトルバニーは、確実にアナスターシェへの道案内をしてくれそうだ。もしリトルバニーが秘宝を手に入れなくても、兎小屋から逃がすのは得策じゃないだろうな。
それじゃあまたな。オーバー。
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